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架空の冒険ファンタジーと実在する世界
物語の舞台は、中世イスラム世界。特に北アフリカのマグレブ地方(現在のモロッコ・チュニジア・アルジェリア)がモデルとなっている。架空の動物や妖精ももちろん登場するが、アンダルシアの建物をはじめ、歴史的建築物や実在する風景もあちこちに出てきている。また、当時、医学も数学も天文学も・・・また芸術も科学技術も、ヨーロッパを遥かに凌駕するイスラム文化が花開いていた時代でもあった。シャムスサバ姫の宮殿にあった天体観測台やヤドアの研究室がその例である。東洋の人々がヨーロッパから輸入したと思っている文化の多くは、そのルーツがイスラムにあったのである。
オスロ監督は、ファンタジーの中に実在する風景や歴史的事実を盛り込むことで、観客にこう問いかけている。
「この素晴らしい世界は実在するのですよ。
さあ、出かけていって実際に御覧なさい!」