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【アニメーション業界の方からのコメント】Vol.3
アニメーション業界の方々からの、「バッタ君 町に行く」の応援コメント、続いては、
川本喜八郎さん、小田部羊一さん、山村浩二さん、加藤久仁生さんです!
不易流行アニメーション
「大都会にくり拡げられるスリルとサスペンス!」「波瀾万丈!」「豪華絢爛のショウ!」「炸裂するアクション!」そして「華やかなロマンス!」映画の予告編で見かけるタイトルだが、そのすべてが周到に用意され、練り上げられたストーリー。虫の世界を借りて当時ディズニーも描かなかった、都市開発の大きな時代の流れ、そしてその根底にある「優しさ」への讃歌・・・。これは古くて新しいアニメーションファン必見の名作。アニメーション作家 川本喜八郎 『冬の日』『死者の書』
戦後の焼け跡から復興したばかりの町で、それは少年期に出会ったアニメーションのまぶしさと言ったらなかった。それは『白雪姫』を始めとするおとぎの世界が主であったが『バッタ君 町に行く』はまったく趣が違っていることに驚いたものだ。現実の生活を描いた視点が新鮮で、なおかつ面白い。
眼鏡の場面で声を出して大笑いしたのを覚えている。誇張の遠近の深さが全編にあふれたダイナミックなアニメーションです。アニメーター・作画監督 小田部羊一 『アルプスの少女ハイジ』『パンダコパンダ』
『バッタ君 町に行く』は、縦の遠近法によって常に視点と世界が変わりうるものである事を描きながら、しかし同時に我々の現代社会を支配する原理からは、誰も逃れることはできないという恐ろしさも感じさせるのだ。
アニメーション作家 山村浩二 『頭山』『カフカ 田舎医者』
はじめて観た時、とても「色気」があるアニメーションだと思った。皆が楽しめる映画なのに、どこか子供が隠れて観たくなるようなところがある。大通りから少し外れたところで夜な夜な繰り広げられているサーカスのような魅惑的な作品。
アニメーション作家 加藤久仁生 『つみきのいえ』『或る旅人の日記』