1999年11月
11月01日(月)
建築打ち合わせ。
樹木移植について打ち合わせ。
11月02日(火)
三鷹の商店街の人達へ向け、2回目の説明会が開かれる。。
11月04日(木)
朝からムゼオ会議。ムゼオミーティングなのでMMと訳すらしい。北嶋さんが使っていた言葉だけど、北嶋さん以外誰もしらなかった。午前中11時30分頃から始まり、まずはお金の説明。日本テレビの出資が決まったことが改めて吾朗さんから伝えられ、美術館、ムゼオそれぞれの準備資金計画が説明される。午後から、美術館の運営理念について。今まで何度となく話し合いが行われてきたが、新しく入った(と言っても一月以上前だが)橋田さん、小葉松さんを含めもう一度話し合い。今回は橋田さんが作ったたたき台を元に行われた。ジブリという名の世間的イメージ。何を見せる美術館なのかを話し合う。夕方から、小葉松さんが作った資料をもとに、ミュージアムショップについて。ジブリ美術館のショップのイメージ。それに合わせたグッズ。限りあるスペースの中で、どのような商品構成で展開していくのか。途中、監督も加わり、話し合いは8時過ぎまで続く……
11月05日(金)
資料整理をしている倉庫へ行く。今までの作業で出たカット番号不明の背景やセル画をチェック。
映像展示室の打ち合わせ。サウンドスピーカーの配置を検討。
今日は金曜日。しかし、ムゼオに週末という言葉はなく、通常ならいつも通11時頃まで仕事をしているのだが、今日に限って男性陣が、まるで申し合わせたように次々と帰ってしまい、残るは女性のみとなってしまった。一体何事と顔を見合わせる安西、北嶋、石光。男性だけの飲み会かなあ。
11月06日(土)
午前中から、絵コンテのコピー。資料整理で出たカット番号不明分をチェックするために、絵コンテが必要ということになり、ジブリで借りてきたコピー原本からコピーしまくる。とりあえずムゼオになかった「ぽんぽこ」と「紅の豚」、「耳をすませば」をコピー。
今日は土曜日で、電話も少ないので、日頃整理せずたまっていた新聞記事や美術館パンフレットの整理をする。
カフェ打ち合わせ。
7時30分から、新人を対象として、ジブリの歴史を初めとする現状の説明会が二馬力で行われる。何故か高橋さんや庵野さんまで参加して、1時間ほど所長からのお話がある。来週は、鈴木さん、再来週はまた監督と、計3回行われる予定。
11月08日(月)
ステンドグラスの打ち合わせ。デザイン画をもとに色や大きさ、絵柄の密度について話し合う。
11月09日(火)
美術館作品の声のオーディションが社内で行われる。ムゼオからは橋田さん、西方さん、北嶋さん、そして盛田さんが挑戦。果たして、声優デビューなるか。
11月10日(水)
映像展示室打ち合わせ。
広報および商品開発をしていく上で、そろそろきちんとロゴを決めなくてはいけない。そこで具体的にロゴを使う箇所を確認し、どのようなロゴにするのかの話をする。同時に、まだ決まっていなかったミュージアムショップの名前も検討。「万助橋南」「ジブリショップ」など様々な案が出たが、結局 ○○○○○○に決まりそう。
11月11日(木)
建築打ち合わせ。構造と空調電気設備の担当者が来社。
プリントアウト打ち合わせ。○○に使う絵をプリントアウトするため今まで何度か打ち合わせを重ねてきた。現在、○○○○で借りたプリンターに適する紙を探している最中。インクジェット用紙は表面がつるっとして、紙の風合いが良くないと思っていたが、今回○○○○がプリントアウトしてくれた絵は色がよく出ている。また○○○にサンプルとして提示されたインクジェット用紙は、見た目も厚さも、こちらが要望しているものに近い。もう一度○○○○に同じ条件でプリントアウトしてもらうことに。その他の紙でもためしてもらうことにする。次回の打ち合わせはその結果を待ってから。
11月12日(金)
2度目の美術館用作品のオーディションが映写室で行われる。
6時から、ジブリバーにて宮崎監督の次回新作の説明会が行われる。
11月13日(土)
鈴木さんによる新人を対象としたレクチャーが行われる。先週の宮崎監督のレクチャーに続いて2回目。今回のテーマは「アニメーションの経済的基盤について」。
奥井さんと打ち合わせ。展示室に置く○○○について相談する。
11月15日(月)
2時から出版部と打ち合わせ。展示の内容を説明をする。
11月16日(火)
3回目の美術館説明会。今回は美術館建設予定地のすぐそばにある小学校のPTAの方に向けて行われる。
11月17日(水)
○○○○○と打ち合わせ。展示室の図面を渡し、展示品の空間にしめるボリュームを出してもらう。ネコバスは、毛の長さや爪、歯、瞳のイメージについて質問を受ける。
吾朗さん、盛田さん、北嶋さんは朝から西武公園へ。建築計画の概要説明及び11月末の樹木移植計画について打ち合わせ。
11月18日(木)
午前中、宮崎監督に取材が入っていたにも関わらず、ネコバスのボアサンプルでひげを作って遊んでいたら、宮崎監督に「うるさい」と怒られる。失敗、失敗。
地下一階展示物の参考にするため、都内の博物館、美術館に出かける。
11月19日(金)
午前中、川端さんと一緒に倉庫へ。原画の資料整理、および保存に入る準備。
建築打ち合わせ。内容は建築予算について。
11月20日(土)
建物壁面のサンプルをトラックの荷台一面に広げ、みんなで色の感じを見る。珪藻土では色があまり出ないとの話だったので、今回は土を主にした壁のサンプルだったのだが、思った以上に色が出ている。これから細かい調整を行う。
第3回目の新人向けレクチャーが行われる。講師は宮崎監督。テーマは「これからどんな映画を作るか」。
11月22日(月)
夕方から○○さんが、映画館の試作スピーカーを持って来社。音の試聴と言いつつ、ついでにCDの聞き比べもしてみる。今回は音の方向性を決め、12月に試写室で新たに試聴する。
夜10時過ぎに、ホームページを更新にジブリに行ったら、2階が真っ暗。今日はめずらしくみんな早く帰ったのかなと思ったが(そんなことはあり得ない)、原因は停電らしい。しかも2階だけ。今日もホームページが更新できなかった……
11月24日(水)
今週末結婚式を挙げる北嶋さんへ送る電報の文面をみんなで考える。いくつか考えるがどれもピッタリとするものがなく、明日また考えようということになる。
展示室に置く○○○の打ち合わせ。奥井さんの紹介で専門業者の人と用途や寸法、設置方法について話をするが、新台を作ると1500万ぐらいかかるらしい。とりあえず、展示品として使い込んだ感じを出したいということもあり、中古をさがしてもらうことにする。
盛田さん、小葉松さんは名古屋へ出張。
11月25日(木)
11月25日から12月10日までの予定で、美術館予定地の樹木移植工事が始まる。建物がかかってしまう位置にある大きな木を移植する予定。
吾朗さんの携帯が壊れ、急遽吉祥寺のJ-PHONEサービスセンターへ行く。故障の原因を調べてもらうため、一時預かりにし、代替の機種を借り受ける。しかし、吾朗さんが携帯を持っていない時に限って、緊急の連絡が入るもの。携帯電話の有り難さを感じる一日であった。
11月26日(金)
午後から建築打ち合わせ。
北嶋さんの結婚式を明日に控え、延ばし延ばしにしていた電報の文面を考え、インターネットで送る。やはり送るからには笑いを取らねば、と考えに考えた文面となる。北嶋さんが喜んでくれるといいけど。
11月27日(土)
本日は休業。数名のスタッフは休日出勤。
11月29日(月)
休み明けの北嶋さんに電報の感想を聞くと、お色直しのため中座し聞いていなかったらしい。「なんて間の悪い人」と思ったが、電報って場をつなげるために読んだりするものなのよね。ちょっとがっかり。
○○○○○来社。用意して貰った展示室の模型をもとに展示品の寸法等を確認する。ネコバスのサンプルとして新しいボア素材をもらう。さっそく吾朗さんを始め、みんなで腰にまいて遊んでしまう。
11月30日(火)
夜8時30分過ぎ、突然席替えが発表される。実際に動くのは西方、小葉松、橋田の3名。10時近くまでかかり、全員総出の席替え作業となる。