2003年12月


12月01日(月)
「今冬は半袖で乗り切る」とマニフェストしてしまった深谷さんも、今日の寒さには負けて長袖を着用。「深谷さん、長袖ですか?」と突っ込まれると、「おまえらの頭が良くなったから、これが長袖に見えるんだ」と意味不明なことを言っていた。そんな深谷さんは、最近大切にしていた蜘蛛2匹が、台風の突風で飛ばされていなくなってしまい、悲しみにくれているらしい。


12月02日(火)
今年も館内でクリスマス装飾を行う。サンクンテラスの5メートルの巨大ツリーがそびえ立つ一方、今年はノルシュテイン展に合わせて、オーナメントやショップ前のツリーがロシア風に彩られた。ナターシャさんの手作りのお人形や、ロシアから持ってきてくれたオーナメントをみんなで楽しみながらツリーにつるしたのだが、ふと気がつくと、石光さんの鼻の下にキラキラ光るヒゲが生えていた。
どうやら、オーナメントのスパンクオールがついてしまったらしい。石光さんは、必死で落とそうとしたが、ぜんぜん落ちないので開き直り、顔中をきらきらにして帰路に着いたとのこと。ちなみにフィルム付チケットもクリスマスバージョンになりました。


12月03日(水)
午後から某雑誌の取材が入る。その際「館内の見所のほかに、スタッフからの一言を顔写真とともにいただきたい」とのリクエスト。担当の田村さんから指名を受けた朗君は、突然の取材でとまどいながらも、カメラの前で持ち前のさわやかな笑顔を披露していた。「見所は?」との記者からの質問に「ノルシュテイン展はすばらしいです」と答えていた。


12月04日(木)
クリスマス装飾の一環で、パティオには、子どもが乗れるくらいの大きさの、木材でできた鹿が登場。名前はトリスタン。今日から立派な首飾りがついたためか、ひときわ人気者となっている。トリスタンから離れたくなくて、お母さんに引っ張られながら泣きじゃくる子もいた。


12月05日(金)
トライホークスでは、ノルシュテイン展に併せて設けられたロシアの絵本コーナーに立ち止まる人が多かった。お母さんにロシア民話の絵本を読んで聞かせてもらっていた小さな男の子は、真剣な様子で絵本を覗き込みながら聞いていた。


12月06日(土)
9月に引き続き、本日より2日間連続で上條恒彦さんのコンサートが開催される。
12月ということで、クリスマスソングが曲目に加えられていて、子どもたちとの大合唱となった。また、夜になるとサンクンテラスにおかれたクリスマスツリーのイルミネーションが館内を照らし、幻想的ないい雰囲気で、西岡さんはここぞとばかり写真を何枚も何枚も撮っていた。


12月07日(日)
上條さんのコンサート最終日。夏開催の分と合わせると全12回の公演が開催されたこととなる。コンサート後のMCを担当していた深谷さんは「12回もMCしたのに 1回も完璧にできなかったよぉ」と自分にダメ出し。しかし「コンサート自体は大成功で、またいずれやってみたい。カラオケで『お母さんの写真』練習しよう!」と張り切っていた。


12月08日(月)
閉館後、恒例のトイレ研修が行われた。今回の先生役は、天内くんと石光さん。
天内くんが、カフェの多目的トイレのベビーベットについて説明していると、スタッフから、ベビーベットに書き添えられている文字について「何語ですか?」との質問。天内くんは、そこにコアラの絵が描かれていたので咄嗟に「オーストラリア語!」と答えてしまった。書いてあった「KOALA」はもちろん英語。天内くんはしばらく落ち込んでいたらしい。


12月09日(火)
ノルシュテイン作品の上映が、冬季休館明けの来年1月3日から土星座で始まるため、日本語字幕制作の試写と打ち合わせが行われた。字幕の文字組み、フォントの大きさや種類などを確認して仕様が決定した。

自分が巻いているマフラーのラベルが取れかかっていることに気がついた田村さんは、修理しようと、なぜかボンドを探し回っていた。見かねた小林さんが「私が縫いますよ!」といって、しとやかに縫い付けてくれたそうだ。


12月10日(水)
事務所に、ショップの新井君がダイエットに成功したとの噂が飛び込んできた。
ふらりと事務所に現れた新井君に「秘訣は?」「どうやったの?」と矢継ぎ早の質問が浴びせられ、来る日も来る日も「素うどん」を食べることが、新井流ということが解明された。実は節約のために毎日素うどんを食べていた新井君は、複雑な心境だったらしい。


12月11日(木)
卓球部が日ごろの成果を競う第2回どんぐり杯が開かれた。斉藤さんが準優勝、西川、奥田両選手が3位入賞した。期待の星、伊藤部長は準々決勝(2回戦)で敗退。
高橋社長も飛び入り参加したが、予想通りあっさり負けてしまったとのこと。


12月12日(金)
コピー機の前で悩んでいる草野さんとショップスタッフ。どうやらコピー機がフリーズしてしまったらしく、押しても引いても叩いても動かないとのこと。しかし、単にスイッチが入っていなかっただけだった。


12月15日(月)
美術館の年賀状が出来上がった。今年もデザインは吾朗さん。上っ張りを着たサルが、3枚の絵が飾ってある美術館の廊下を2004年に向かって歩いている、というもの。よくみると、その絵は、「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」「ユーリー・ノルシュテイン展」「新企画展示」となっており、吾朗さんの芸の細かさにスタッフは感心していた。。


12月16日(火)
吾朗さんを筆頭に、美術館の男性スタッフで薪割りをすることに。もうコツをつかんで、みんなテキパキと割っていたが、深谷さんはひと際豪快。北嶋さんが「深谷さんはやっぱり、夜の顔より昼の顔のほうがいいよ」と突っ込みを入れていた。


12月17日(水)
モスクワ、ノルシュテイン・スタジオのナターシャさんから、クリスマス飾り用の人形第2弾が届いた。どれも素敵なものだが、手製で木彫りのサンタクロース(ロシアではマロースおじさん)たちが特に味があり、ご案内所とトライホークスに飾られた。


12月18日(木)
閉館後、1月から土星座にて上映されるノルシュテイン作品の最終的な字幕チェックが行われた。改めて全5作品をすべて通してみた田村さんは「見れば見るほど深みが伝わる。見るたびに新しい発見があっておもしろい」と感動していた。


12月19日(金)
来年のアメリカの某アニメーションスタジオをテーマにした企画展示のキックオフ・ミーティングが開かれた。展示、契約、商品、パンフレットの担当者は、ロシアに続き、アメリカのスタジオとのやり取りに少々不安を覚えながらも「さあ、やるぞ」と決起していた。


12月20日(土)
机さんが、何日もの休日を返上しながら熱意を注いで制作していた、ユーリー・ノルシュテイン展のパンフレットが納品された。今までの美術館パンフレットにはない40ページの大作で、ノルシュテインさんとヤールブソワさんの絵がきれいに印刷されていてスタッフにも好評。机さんも感慨ひとしおの様子で、お世話になった関係各社に早速見本を送付したあとは、ほっとしたそうだ。


12月24日(水)
カフェのテイクアウトで、新メニュー”みかんシャーベット”の販売が始まった。
寒いときに冷たいもの、というのもまたいいものです。


12月25日(木)
クリスマスということで、サンクンテラスの亀風呂にキャンドルを浮かべた。滝口さんによると「夕暮れ時は、隣の大きなツリーと並んで幻想的だった」とのこと。

最終営業日ということで閉館後、中央ホールで納会が開かれた。この会を仕切った深谷さんの気合いの入れようは並々ならぬもので、周りからは「仕事にそれを生かせ」とからかわれていたが、スタッフによるショウやライブで大盛り上がりの会となった。一方、納会に自ら断髪宣言して坊主で臨むことになった郎君。吾朗さんや石光さんが取り囲んで楽しそうに髪の毛を刈っていた。本人は「すっきりした」そうだが、高校生にしか見えないとの評判だった。


12月26日(金)
恒例のスタジオジブリとジブリ美術館の合同忘年会が開かれた。昨年よりも人口密度が高く、1年のうちに人が増えたなぁと実感。会も盛況で良い年が越せそうです。