2003年05月


05月01日(木)
広報室に巨大な蚊のような虫が侵入。ヒエーッと逃げ回る女性陣を救おうと、西岡さんが虫を捕まえようとするが見失う。あきらめず虫を探すと、なんと、田村さんの靴の下でぺったんこに。慈悲深い西岡さんは「まだ生きているかも」と、つぶれた虫を拾い上げては天井に向かって投げていた。


05月02日(金)
先月まで総務担当だった染谷さんが今日からトライホークス「デビュー」ということで、総務の新人、高橋さんの独り立ちの日となる。ところがあいにく社員の外出や休みが重なって作業がこなしきれず、午前中で染谷さんがUターン。心強い先輩が来てくれて高橋さんはホッと胸をなで下ろしたそうだ。


05月03日(土)
吾朗さんが入社以来初の海外出張に出発。はじめは皆からうらやましがられていたが、3泊5日で全米各地を回る強行スケジュールを聞き、同情を買っていた。


05月04日(日)
ゴールデンウイーク中は文字通り五月晴れ。あまりの気持ちよさに館内のイスでウトウト居眠りをするお父さんが後を絶たなかった。


05月05日(月)
明日から1週間のメンテナンス休館だというのに、明朝健康診断を控えたスタッフの表情は冴えない。夜8時以降は飲食厳禁とのお達しに、パーッと飲もうと意気込んでいた輩が「来年からメンテ休館初日の健康診断に反対!」と叫んでいた。

昨年に引き続き、こどもの日にちなんでカフェで菖蒲がスタッフに配られる。
今夜は菖蒲湯のスタッフも多かっただろう。


05月06日(火)
昨年の健康診断で採血によるプチ貧血で倒れた染谷さん。今年はベッドに寝かされ採血するという特別対応を受け、無事に診断を終了した。

昼間、カフェにて新人歓迎会が開かれる。カフェスタッフが腕によりをかけて持ち寄ったたくさんの料理を頬張り、宴は夜まで続いたという。もちろんその中心に深谷さんがいたことはいうまでもない。


05月07日(水)
新人スタッフ研修として、ジブリ~江戸東京たてもの園ツアーが行われる。奥田君に「たてもの園は近いよ」とだまされた乾君は東小金井から歩き、暑くて遠い道のりを味わった。ツアー終了後の飲み会では、乾君は盛り上がる前に疲れて寝ていたそうだ。


05月08日(木)
吾朗さんが海外出張から帰国。目いっぱいのスケジュールに「時差ボケを感じる暇もなく、体内時計が日本時間のまんま」帰国したそうだ。


05月09日(金)
ジブリが近くに借りている倉庫の整理と掃除をする。予想を上回る汚れで、埃と汗にまみれての作業となった。終了後は見違えるようにきれいになったのだが、作業メンバーは喉をやられてしまい、机さんはすっかりガラガラ声に。

一方美術館では滝口さんが風邪でガラガラ声に。メンテナンスの業者さんやジブリの古城さんから「声変わり?」などと、本当に心配してるのか怪しい言葉をかけられていた。

日中の倉庫整理作業で、6月14日から始まる「スタジオジブリ立体造型物展」に展示する秘蔵品が発掘された。橋田さんとともに展示を担当するムービックの森田さんは子どもの頃から『アニメージュ』ファンで、元編集長である鈴木プロデューサーのファイルに隠されたマル秘資料の山に目を爛々と輝かせていた。


05月10日(土)
只今大規模改修中のネコバス。取り外した12本の足がとなりのギャラリーに置かれ、まるで壁からニョキニョキと生えているように見えて壮観だったらしい。
ちなみに顔は新しく取り替えられることになり、役目を終えた方の顔はお色直ししてアトリエの壁に取り付けられる予定だ。そのデザインを吾朗さんは思案中らしい。


05月11日(日)
メンテナンス作業のため、好天の日曜日にも関わらず出社した北嶋さんと滝口さんは、せめて昼食ぐらいはのんびりしようとカフェのデッキでランチ。ところが目の前のベンチでカップルがいちゃついていて、思わず2人は「どうよ?」と顔を見合わせたそうだ。するとそこへ、屈強な男の集団となってノシノシ歩いてきたメンテナンスの業者さん達が、カップルをものともせず前を横切るようにして昼食から帰ってきた。思わず2人は「どうよ!」と叫んでしまったそうだ。


05月12日(月)
普段はなかなか館外へ昼食に出られない運営スタッフは、メンテナンス休館の今がチャンスとばかりに周辺のカフェを攻略する日々である。そんな中、大口さんがキリク(映画「キリクと魔女」の主人公)そっくりの走り方をする犬を発見。
本名は“プンさん”なのだが、あれは絶対キリクだと大口さんは信じて疑わない。

ホワイエの壁に「化石」を埋め込む作業が終了。あさってからの子どもたちの反応が楽しみだ。


05月13日(火)
防災訓練が行われる。スタッフに大地震を体感してもらうため、地震カー“ゆさゆさ1号”もやって来た。参加者全員が震度7の揺れを体験したのだが、染谷さんはあまりにも激しい揺れにせっかく逃げた机の下から頭が飛び出し「尻隠して頭隠さず」状態だった。

普段登ることのない屋外トイレの上に、吉川、上村、宮田の外エリア男子トリオが可憐な花の種をまく。どんな花が咲くか秋が楽しみ。


05月14日(水)
「アラジン」や「トレジャー・プラネット」のロン・クレメンツ監督が来場。
普段見る海外からのお客様とは少し違って、静かで表情を崩さず見学する様子に、案内した机さんは心配だったが、後で配給会社の人から「彼は物静かな人なんですが、最後は笑みを浮かべていた」と聞いてホッとしたらしい。

本日から土星座の映画が「めいとこねこバス」から「コロの大さんぽ」に変わる。


05月15日(木)
堀口、佐藤、小池のカフェスタッフ3人が、カフェに玉子を入れてくださっている養鶏農家・吉野さんのところへ見学に行く。鶏小屋の脇にあるカゴのようなものが気になったので聞くと、なんとタヌキを捕る罠とのこと。多いときは一晩で10羽以上の鶏が被害に遭い、ここ2年で6頭捕獲したそうだ。3人は、美術館の近所で野生のタヌキがいることにビックリしつつ、「平成狸合戦ぽんぽこ」を思い出し複雑な気持ちに。また吉野さんはカフェの生ゴミを堆肥にして野菜を育てていて、畑では枝豆とナスの苗が元気に育っていた。さらに畑の真ん中に積まれた堆肥の山から、去年ポタージュに使ったカボチャの種が発芽し、元気に育っている。「発芽したから育てる」という吉野さんの豪快さと、カボチャの生命力に3人は感動した。


05月16日(金)
連日「スタジオジブリ立体造型物展」の準備で大忙しの橋田さんは、だんだん色白になっていく顔色とは反対に、目は爛々と輝いている。夜11時半を回ったというのに打ち合わせの電話をがんがんかけまくるが、先方も負けじと「まだ宵の口」「朝5時までを2日続けた」などと不夜城まっしぐらな反応で返してきたそうだ。

深谷さんが、昨日が今年に入って初めての「休館日」ならぬ「休肝日」だったと豪語。虚弱な橋田さんは「半年近く休まず飲んでんの?」とあきれていた。


05月17日(土)
倉庫で不審な物音が…と思ったら、伊藤さんが冬物のジャンパーを引っ張り出していた。そういえば、なんだか肌寒い。

トライホークスで、ムゼオ虫のぬいぐるみの取り合いをした4、5歳ぐらいの子ども2人が泣き出す。そこへすかさず杉山さんが豚の人形を差し出すと、すぐさま2人とも泣き止んだそうだ。出産を控えた杉山さんは早くも子どもの扱い方を心得ているようで、周りから「子育ては安心」と太鼓判を押されていた。

飴を食べていて銀歯が取れた滝口さんの話を、キャラメルを食べながら聞いていた北嶋さんが「私のも取れちゃうかもね」と話していたら、ホントに取れたらしい。


05月18日(木)
もうすぐ始まるラムネ販売の準備に、ワゴンの掃除やメンテナンスが小池さん中心に行われる。みんなとても楽しそうだったのだが、1日中テイクアウトにびっしり付いて作業に加われなかった肥田木くんは、「呼んでもらえなくてさびしいっすよ」とロッカー室でこぼしていた。

バックヤードでは最近、キャッチボール部に対抗してか、カフェの奥田君と斉藤翼さんが閉館後にバレーボールにいそしんでいる。さらに松下君は、橋田さんに「阿波踊りの練習どうします?」と聞いてきた。体を動かしたくなる季節到来か。


05月19日(月)
トライホークスの「お話の会」も今日で8回目。担当の菅井さんと土屋さんの朗読は声に張りがあり、情感がこもっていた。スタッフの朗読が一巡を終えてだいぶ慣れてきたのかと思ったが、実は休日を利用して図書館や児童書専門店に通って研究した成果らしい。


05月20日(火)
毎年恒例のヤスデが大量発生しはじめた。新人スタッフは割り箸とコップを使ってヤスデ取りのコツを先輩から伝授してもらい、虫が苦手なスタッフもなんとか取れるようになった。敷地内の植栽や屋上庭園の植物たちも急激に成長している。
夏が近い。


05月21日(水)
ホワイエでは左官の横山さんが子どもたちのために、貝などの化石のオブジェを壁に埋め込む作業を行っている。「話しかけてください」と看板を掛けてあるのだが、もっぱら作業を眺めていてなかなか話しかけられず、横山さんはちょっと残念そう。


05月22日(木)
一昨日は酪農王国、今日はいちご園にイチゴ狩り、と最近外出することが多い堀口さん。もちろん遊びにいっているわけではなく、素材の仕入れのためである。


05月23日(金)
橋田さんがソワソワしている。ラジオ日本の番組に出演するからで(放送は6 月9日~13日)、朝から「今日は島崎和歌子さんに会うんだ」を繰り返し、塩島さんから「さっきも聞いたよ」と突っ込まれる始末。肝心の番組では、江戸東京たてもの園の「子宝湯」を別の名前と間違えてしまい、スタッフの方から「カットしておきますので」と言われたそうだ。


05月24日(土)
本日は深谷さんの誕生日。閉館後、多くのスタッフから♪ハッピー・バースデーと歌ってもらい、うれし泣きしそうなのをこらえ「悪いけど俺は泣かないよ」と見栄を張っていた。スタッフのプレゼントもお酒に関わるものが多く、その後は休憩室でにわか宴会となったが、宴が進むにつれスタッフが次々に帰宅し、いつの間にか残るのは深谷さんだけに。「俺の誕生日なのに後片付けは俺かよー」と嘆くことしきりだった。


05月25日(日)
この秋開催予定の展覧会の打ち合わせのため、三好さんがモスクワのユーリー・ノルシュテインさんのもとへ旅立った。およそ10時間のフライトを経て、赤の広場のそばにあるホテルに到着。前日にポール・マッカートニーが赤の広場でコンサートをしたのを知った三好さんは「到着日を一日早くすればよかった」と後悔したそうだ。


05月26日(月)
ノルシュテインさんとの打ち合わせの合間に、三好さんはお土産に持ってきた美術館の飴をスタジオのスタッフの皆さんに勧めた。ロシアでは飴をガリガリと噛んで食べるらしく、ノルシュテインさんも口の中に入れるやいなやガリッといい音を出していた。まねしようと思った三好さんだが「また歯を折ったらシャレにならない」と我慢したそうだ。


05月28日(水)
ノルシュテインさんとの打ち合わせが一段落ついた三好さんは、ノルシュテインさんの友人の画家・ティナモ氏のアトリエを見学。キャンバスだけでなく、板や石といった廃材に描かれたシンプルでユーモラスな絵はとても素敵で、ノルシュテインさんの画風にも通ずるものがあったそうだ。おまけに、振舞われたウォッカですっかりいい気分になったとのこと。


05月29日(木)
「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」で紹介しているラジコン・オーニソプター「ひよどり天狗号」が改良を経て、某県某所にてフライトが行われた。
撮影のために車で遠出したスタッフは、サービスエリアで買い食いするやらお腹をこわすやらで、相変わらずの珍道中だったそうだ。今回は残念ながら天候が思わしくなく、展示のための撮影は次の機会を待つことになった。


05月30日(金)
深谷さんが、外出から帰ってくるなり突然事務所前でビシッと「敬礼」を決める。入口付近でもスタッフに、敬礼する時の足の動きをレクチャーしていた。どうやら三鷹消防署で自衛消防訓練審査会の見学会に行ったかららしい。影響されやすい人だとは聞いていたがここまでとは。

映画「マトリックス」のコンセプトデザイナーのジェフリー・ダロウ氏が来館。
美術館を見た後、友人を待つジェフリー氏は机さんと休憩室で歓談。時間があるせいか、その場で犬や鳥や魚やイグアナなどの絵を描きだし、友人が迎えに来たときには10枚以上になっていた。


05月31日(土)
出張日程を終えて三好さんが帰国。モスクワでは快晴続きで暑いくらいだったのに、日本に着いたとたんに台風による大雨に見舞われてしまい、疲れが倍増したそうだ。