2007年7月
7.1(日)
・梅雨でじめじめした天候が続いているが、本日から、入り口の受付スタッフが夏服へと衣替え。水色のストライプに白襟のワンピースで、常連の方をはじめお客さまに大好評で、「とってもかわいいわねー。せっかくだからクルッと回ってみてくれる」などと頼まれるスタッフも。
7.2(月)
・今月の21日から現代美術館での開催が迫った「男鹿和雄展」と、シネマ・アンジェリカで公開される「アズールとアスマール」。館長日記でも紹介されていたが、館長自らと事務局長の橋田さんが、一致協力し社内のあちこちにポスターを貼ってまわるという、力の入った稀有な光景に、つい写真を撮ってしまった小林さんだった。
7.3(火)
・本日美術館は年1回行われる館内停電の日だったが、ショップでは暗闇状態の中、明日の「ゲド戦記」DVDの販売に合わせた準備に追われていた。写真はショップからの依頼で吾朗さんが描いたもの。 (しばらくの間ショップで飾られます。)「明日の発売日が待ち通しいですね!」 と言ったのは、夜遅くようやく準備が整いホッと一安心した様子の松尾さんだった。また、井上直久さん監督作品「イバラード時間」も同時発売。こちらも必見です!!
・明日から装いも新たになってテイクアウトで販売が開始される「風の谷のビール」の工場に、吾朗さんと田村さん机さんと取材の方がむかう。いつか自分たちのオリジナルビールを作りたいと情熱を傾けている堀口さんは前日から現地入りして作業をしていた。その様子はすでに何度か日誌でも触れられている通りだが、写真はオリジナルラベルのビール第1本目を開けた、吾朗さんと工場長の伊奈さんです。
繊細な味のビール、みなさんもご来場の際にはぜひ味わってみて!
7・4(水)
・吾朗さんが安野くんにサイン色紙を描いたのだが、それがスタッフの間で話題に。安野くんは、もっと男前に描いてもらいたかった、吾朗さんから見たら自分はこんなビンボーくさいキャラに映っているんだ、とショックを隠せない様子だった。ちなみに吾朗さんは女の人をイラストで描く場合も、美しく描いたことがありません。
<安野くん本人にそっくりです>
7.5(木)
・先日、ショップ今井店長が、伊豆テディベア・ミュージアムで開催されている「となりのトトロぬいぐるみ展」の最終チェックの為に、丸一日現地へ出張。 スタジオジブリ商品部部長としての顔を持つ今井さんは、トトロぬいぐるみ誕生から関わってきているので、色々な想いが巡っていたようだ。ショップのスタッフが「ぬいぐるみ展」のひとことコピーをお願いしたところ、「トトロのお腹を触りに行こう!」と元気に答えたそうだ。
・毎年、ジブリ美術館では三鷹市の阿波踊りに参加しているが、このイベントは、今年でなんと第40回を数えるそうだ。この時期なるとスタッフは阿波踊りの練習をしているが、今年はニューフェイスとして安野くん、鵜木くんが加わることになった。鵜木くんは阿波踊り独特のリズム感になかなか慣れず四苦八苦。あだ名も鵜木平八郎と和風に変更された。一方安野くんは、はいていた短めのランニングパンツから中が見えそう、と女子の指摘を受け、別の意味で四苦八苦。本番は8月18日(土)三鷹南口駅前にて18;00から開始予定。興味のある方はぜひ観に来て下さい。
7.6(金)
・ある日の夕方、上司からの電話をとった鵜木くん。丁寧でハキハキとした電話対応には定評があるのだが、この日は他に用はないかと周囲の人々に確認し「大丈夫だそうです!」と答えようとしたところ、かんでしまい、「大丈夫さア!」と言い放っていた。青春中なのか実は沖縄の人なのかと、なぞが深まる鵜木くん。
7.7(土)
・現在開催中の「3びきのくま展」にて、2歳くらいの女の子がスタッフに「なんで女の子は逃げるの?」「なんでくまが帰ってくるの?」「なんでくまが恐いの?」「なんでくまは寝るの?」と答える度に「なんで?」が返ってきて、映画「キリクと魔女」のキリクを彷彿したそうだ。また、「くまにバレちゃいかん!」と抜き足差し足で展示室を通り過ぎていくおじいちゃんとお孫さん。その他、今回の企画展示では日々面白いエピソードが生まれている。
7.8(日)
・屋上での出来事。『天空の城ラピュタ』に登場する要石の前で、美術館で現在配布中の"ゲドを読む。"を片手に、「読める、読めるぞー!!」と「ラピュタ」のムスカ役の真似をする男性がいた。屋上なので彼女に撮影もしてもらい、嬉しそうだった。
7.9(月)
・7/21からの男鹿和雄展の運営準備のため、美術館からアトリエに来ていた伊神さんが、本日より現代美術館にも席をうつす。会場のゾーンプランや期間中のイベント企画に配慮したりと、初めてのアウエイ戦に大忙しの様子だった。このまま展覧会期間中の約3ヶ月間は心細く孤軍奮闘かと思いきや、採用が決まった運営スタッフは心強い面々ばかり、とのことで、笑顔の伊神さんだった。
7.10(火)
カフェの阿部さん、深沢さん、丸山くんは火曜日休みを返上して、朝からパン作りに励んだ。デッキで食べて欲しいパン、喫茶室でスープと一緒に食べて欲しいパン…などと、イメージしていたものをいくつも作ったが、なかなか納得行くものが出来ない。しかし終わった後の阿部さんは「課題点が見えてきました!」と、とても前向きだった。さて、いつかメニューとして登場することになるでしょうか。ご期待あれ!
<奥深いパンの世界>
7.11(水)
・図書閲覧室「トライホークス」のウィンドウのディスプレイを、「七夕」から「夏の海」に模様替え。夏の絵本や長い休みに読んでもらいたい本を並べ、トライホークス内はひと足先に夏がやってきた感じだ。近々おばけや怖い話を集めたコーナーも作る予定だそうで、こちらに並べる予定の本もぜひ読んでもらいたい、とは室長の石光さん。
7.12(木)
・「3びきのくま展」のパンフレットの色校のため、安西さんと田村さんが静岡にある印刷工場へと向かう。しかし色確認までの待ち時間が長かったため、工場の方が二人に工場を案内してくれたそうだ。田村さん曰く、一番驚いたのが、その工場を設計したのが巨匠・丹下健三だったこと。今まで工場にいるときは切羽詰っていて建物に注目することはなかったが、それを聞いて、急にレトロで雰囲気のある場所に感じられるようになったそうだ。その後の色確認は、職人さんの努力もあって、無事に終了したそうだ。
7.13(金)
・滝口さんの笑い声に特徴があるというのは周知の事実なのだが、扉をしっかりと閉めた会議室からもその黄金バットのような笑い声が漏れてきたため、「俺もできるよ」と今井さんが真似をしてくれた。続いてそれを聞いた堀口さんも「俺、ケンケンができるよ」と披露してくれた。さらに負けずに「俺も」と今井さん。これはさすがの堀口さんも舌を巻くほどの完成度の高さで、近くにいたスタッフは皆、黄金バットのように笑ってしまったらしい。
7.14(土)
・「3びきのくま展」パンフレットが早朝に納品され、販売が開始される。パンフレットの出来について、田村さんは一言「満足!」。
7.14(土)
・夏の暑い時期には、テイクアウトメニューのサルサドックがおすすめ。サルサドックの生みの親である乾さんによると「開発のきっかけは、子どもたちに元気な生野菜をたくさん食べて欲しい、という想いからです。子どもたちも食べやすい自然の辛さを出すために、玉ねぎの量を調整しました。また、みずみずしい野菜から出る美味しい水分も残さず食べてもらいたいので、とろみのあるアボガドを加えたりもしました。思考錯誤を繰り返し完成した一品です!」とのこと。ちなみに乾さんは今日、めでたく31歳を迎えたそうだ。
<おいしそう!>
7・15(日)
・巨大台風4号が関東に接近。三鷹市では昼頃に雨のピークが訪れた。屋上庭園にはぬかるみができて、一部入場制限するなどしてイレギュラーな対応に追われた。しかしながら、子どもたちは館内で元気に走り回り、台風など関係のない様子。幸い風は弱く夕方には台風は過ぎ去り、青空が見えるほどに回復。あまりの雨量にモグラの巣穴も水没したらしく、金子くんは水溜りに浮いていたモグラを救出し、安全な場所に放したそうだ。
<命拾いした!?モグラくん>
7.16(月)
・三鷹市立第四小学校にて「むらさき祭り in 四小」が開催された。2日間の予定だったが、台風のため本日のみの開催となった。ジブリ美術館が毎年協力している野外上映もその影響で、体育館で行うことになった。上映作品は、21日にシネマ・アンジェリカで公開の「アズールとアスマール」。集まった子どもたちは飽きることなく、登場するライオンを恐がったりダンスシーンでは一緒に踊ってみたりと、楽しんでくれたようだった。
・夕方からは恒例の盆踊り。四小音頭を始め、ヨサコイソーラン、東京音頭など老若男女が輪になって踊って楽しんでいた。美術館からも、深谷さん・天内くん・安野くんの3人が踊りに加わり、地元の方々との交流を深めていた。ちなみに一人浴衣を着て踊ってた安野くんは深谷さんに、「浴衣での踊りを除いて、むらさき祭りでの仕事はいまいちだった」などと言われていた。
<美術館スタッフの舞>
7.17(火)
・ショップでは、明日から開始する三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー4作品「春のめざめ」キリクと魔女」「プリンス&プリンセス」「ベルヴィル・ランデブー」のDVDの、販売準備に追われていた。そんな中「春のめざめ」のレイアウトを考えながら“恋をする。”のキャッチコピーの前で、一人うっとりとしていた松尾さんの様子は不思議だった。同時に、7/21から東京都現代美術館で開催される「男鹿和雄展」に先駆け、オリジナル商品「Oga Kazuo Art Collection」の販売準備も行われる。スタッフからも大絶賛のポストカードは、見ているだけでその絵の世界へ吸い込まれ、映画のシーンが目の前に広がってくる商品だ(ポストカード各種158円)。
7.18(水)
・ホットドックを注文されたお客さまが、食べ終わった後わざわざテイクアウトカウンターへ来て「とっても美味しかったわ!」と感謝の言葉を下さり、田頭さんはとても感激していた。そしてこんなメニューが食べたいな、といったメニューに関する質問のお声もとっても嬉しいんです、と、バックヤードで大量のキャベツを1人懸命に剥きながら話してくれた彼女。毎日が忙しくても、お客様とのやり取りは大切にしたいという熱い想いが全身から溢れていた。
7.19(木)
・梅雨も明けようとしているが、トライホークスには葉っぱの傘をさした折り紙トトロがいる。土屋さんによると、お話の会に来た女の子からスタッフへ、とお礼にくれたのがはじまりらしい。そのトトロをレジカウンターに置いたところ、お客さまからとても好評で、今ではトラホのスタッフ全員が作れるように。現在、写真のようにスタッフが折った仲間がトライホークスの窓を守ってくれています。
<涼しげなトトロたち>
7.20(金)
・明日からカフェで新しいメニューが加わるため、厨房スタッフはその準備を進めていた。1つめは、映画「アズールとアスマール」にちなんだメニューの「夏野菜と鶏肉のタジン」。美味しく元気な夏野菜と鶏肉を弱火でじっくり煮込み、ちょっぴりスパイシーに仕上げている。アズールがはじめて訪れた異国での体験をイメージして作ったとのこと。2つめは、夏の暑さも吹っ飛びそうなさっぱり味が魅力の『夏空のレモンスカッシュ』。レモン果肉のハチミツ漬けやレモンの皮を使ったゼリーなど、レモンを余す事無く使った一品だ。夏空の太陽の下、元気に遊んでいっぱい汗をかいた子どもたちに飲んで欲しいと、何度も試作を繰り返した木下さん渾身の力作だ。
<タジン用の鶏肉。こんがり焼き上げたあとじっくり煮込む>
7.21(土)
・美術館ライブラリー配給作品「アズールとアスマール」が本日初日。関係者は朝早くから渋谷のシネマアンジェリカに集合した。舞台挨拶ではアズール役の浅野さん、アスマール役の森岡さん、シャムスサバ姫の岩崎響ちゃんが登場したが、響ちゃんのかわいらしさには高畑監督もニコニコだったとか。また、作品担当として、毎日朝早くから夜遅くまで頑張っていた内野さんは、この日を迎えられてホッとしたように見えた。
<日本語吹替版のキャストと高畑監督>
7.22(日)
・市川くんが、屋上庭園で今年第1号となるセミの抜け殻を発見!鳴き声は聞こえていたので、気になっていたそうだが。。。屋上にはアリ、カナブン、ハサミムシ、カマキリなどいろいろな虫が生息しており、屋上とはいえ、地上とそう変わらない。セミもここで生まれて育ったんだなー、と感慨深く語ってくれた市川くんだった。
7.23(月)
・21日から現代美術館で始まった男鹿和雄展。お客さまの中にはすでに行かれた方も多く、「すごい人で2時間待ちでした」との声も。みなさん、感激したそうで、企画にかかわったスタッフはとても嬉しく思った。実はジブリ美術館からも運営係として、伊神さんがお手伝いに行っている。初めての体験に悪戦苦闘しながらも、努力家の伊神さんは持ち前の粘り強さで乗り切っているようだ。展示はまだ始まったばかり。スタッフ一同、影ながら応援している。
7.24(火)
・せみの鳴き声が井の頭公園に響き渡る1日。パティオの植栽たちも元気な様子だ。ここでも虫たちが蜜を吸いに来たり、観察してみると面白い発見がたくさんある。先日も、枝に擬態している虫とは知らずに触ってしまい、心臓が止まりそうなほど驚かされた佐藤さん。今日は、その虫が2匹になっているのを発見して大喜びしていた。
・ショップ倉庫で育てていた「恐竜の卵」の孵化が始まった。「恐竜の卵」とはジブリ海外事局の武田さんが購入して、郎くんがもらったもの。ショップスタッフ一同、卵を見ては「まだ生まれないかなぁ~」と待ちわびていたところ、発見されて歓声が・・・。ちなみに恐竜の名前は、育ての親、郎くんにちなんでイチ郎、と名づけられた。
<恐竜のイチロー>
7.24(火)
・いよいよ公開になった「アズールとアスマール」。これから毎週火曜の最終上映直前に、中島館長出演のスペシャルトークイベントが開催されることになった。そんな中、吾朗さんが中島館長の似顔絵つきポスターを描いてアトリエの壁に貼った。その絵があまりにもそっくりなので、ちょうど絵の前の席の人々は描かれた館長の視線を感じるびたび振りかえっている。ちなみにこの日の対談相手は「耳をすませば」の「雫」こと、本名陽子さんであった。
7.25(水)
・「ここは、子どもたちがあれこれ触っても注意とかしないんですね」と、あるお母さんに声を掛けられた渡辺さん。「触ったら駄目、という所ばかりで、子どもが楽しめないけど、ここはOKなんですね。みんな喜んでいます」と、とても素敵な言葉をいただいたそうだ。美術館の意図が伝わり、こんなお言葉をいただけるのは、とても励みになる瞬間です。
7.26(木)
・総務の小池さんのパソコンに大きく『もみあげ』との表示が。このなぞの表示に、カフェの市来さんは「自分に対するいやがらせか・・??」と聞いたところ、ネコバスの皮のパーツを整理するために作成していた表示だったらしい。他にも『鼻』『腕1』などを印刷する小池さんだった。
7.27(金)
・カフェの朝礼に突然現れた吾朗さんが手にしていたのはユニフォーム用のTシャツ。この夏、ラベルをリニューアルした「風の谷のビール」のデザインが背中にプリントされたものだ。早速、ワゴン販売担当の松田さんと、ショップからお手伝いに来た井上さんが、Tシャツを着て販売開始。他のショップスタッフから井上さんには「いいなぁ~!」と羨望の眼差しが…。Tシャツのおかげか、デッキはこの夏1番の忙しさだったそうだ。
<この日の看板娘たち>
7.28(土)
・館内のステンドグラスの八田さん夫妻が来館。いつもご自宅に咲く素敵なお花を摘んで届けてくださるのだが、今日は「桔梗」をいただいた。紫・白・緑の色がなんとも涼しげな空気を醸し出しており、最近の蒸し暑さを少し忘れることができた。さらに、葡萄もいただいた。スタッフ一同、とても美味しくいただきました。八田さん、いつもお心遣いありがとうございます!
7.29(日)
・三鷹市の阿波踊りへの参加であだ名改名を余儀なくされた鵜木平八郎氏に、練習についての感想をインタビューしてみたところ、「郎さんに踊りが似てると言われました。」との返答。そのことを郎くんに話すと、「センスあるね」とのたまった。
7.30(月)
・ショップ宛に、井上直久さんから素敵な花束が届いた。あまりに素敵な花束にカフェの堀口さんは、「ぜひ、麦わらぼうしに飾らせてくれ!!」と立候補。松尾さんにどうしてもと頼み込み、譲ってもらっていた。現在は、麦わらぼうしの店内に飾られています。
7.31(火)
・今日も渋谷のシネマ・アンジェリカでは「アズールとアスマール」の最終上映前に、中島館長がホスト役をつとめるトークイベントが開催されていた。今回のゲストは、映画のサントラを語らせたら右に出るものはいない!と崇められるタワーレコードのサントラ担当、馬場敏裕さん。確かに知識が深く、広報部長であり娯楽部長でもある西岡さんをもうならせた。また、次回のゲストはドラッグクイーンのヴィヴィアン佐藤さん。間違いなく豪華な衣装に身を包んで登場してくださるに違いない。スタッフから「来週は服装に気をつけてくださいね!」と念をおされる館長だった。
<このトークショーはナカジマン・ナイトと呼ばれています>