2008年5月
5.1(木)
・ショップに新しく入荷した『ジブリミュージアム×SOU・SOU』コラボレート商品のジブリモノグラム小巾折り。「こはばおり」と読むのだが『ショップのミニモニ』こと渡辺さんは、なぜか「こきんおり!」と読んでいた。冗談かと思いきや、お客さまにも「かわいいですよね~、こきんおり!」と声をかけている...。お客さまも不思議そうな顔。しばらくして間違いに気づいた渡辺さん「はずかしい~!ずっとこきんおりだと思ってました...」と顔を真っ赤にしていた。今後は間違えないように!!
<「こきんおり」ならぬ「こはばおり」)をうれしそうに持っている渡辺さん>
5.2(金)
・GWはいつも以上に子どもたちでいっぱい。ショップも例外なく賑わいを見せる。美術館の中を走り回り、汗だくで店内に駆け込んでくる子どもたち。お父さん、お母さん達が買ったばかりのTシャツや靴下に着替えさせている光景がよく見られた。実際に着てくれている姿が微笑ましくて「子どもたち似合ってるよ~。いいね!」と早く自分も子どもが欲しくなった木村君(独身)であった。
5.3(土)
・ゴールデン・ウィークも本番ということで某アウトレットモールに遊びに出かけた広報部の小見。そこで、かわいらしくリボンなどの飾りをつけたコロ(のぬいぐるみ)を連れた女の子を発見!飼い主はぎゅぅっと抱きしめて、とてもかわいがってくれている。幸せそうなコロの様子に思わずスキップするほどうれしくなったそうだ。
5.4(日)
・「迷子になろうよ、いっしょに。」がジブリ美術館のコンセプト。順路はなく、お客さま自身の目や感覚で美術館を楽しんでもらいたいという思いが込められている。とはいえ、本当に迷子になってしまう子ども達も。今日の迷子くんはコロのぬいぐるみを抱えて、泥だらけで泣きながら走っていた。小林さんが追いかけて男の子とお母さんを捜索。館内を一緒に回っていると男の子も少し落ち着きちょっとずつ話をしてくれた。涙の一番の理由は、手に持っていたコロが転んだ時に汚れてしまったから!その後無事にお母さんとも出会え、小林さんもホッと嬉しくなったとのこと。
5.5(月)
・「この風景、モネの絵の『睡蓮』に出てくる橋に似ている」と、カフェデッキのスロープを覗いていたカップルの男性。その橋があるフランス、ジヴェルニーのモネの家の庭に行ったことがあるのだが、デッキの手すりを橋と見立てて、うす曇の天候の中に見える、若々しい木々の緑がよく似ていることに改めて気づいた!光の画家とも呼ばれるモネだが、一日の中のほんの一瞬の光が映し出した光景、時間と天候はこんな日だったのかなと、想像を巡らせてしまった。何よりも、そう気づかせて下さったお客さまの感性は素晴らしい。見たことがある光景、または現実には見たことがなく、経験したことがないけれど、知っているという光景がきっとこのジブリ美術館で見つかると思います!伊神。
5.6(火)
・カフェでは、閉館後にテイクアウトで開始予定の『ごはんもの』の試食が行われた。製作者の堀尾さんが子どものころにお母さんが作ってくれた料理がモチーフ。子どもから大人までみんな喜びそうなやさしい味に仕上がった。今までありそうでなかった和風なごはんもの、お楽しみに!
<おいしそう!>
5.7(水)
カフェでは最近吾朗さんへの試食の依頼が相次いでいる。この日は、クレープ2種類とご飯もの1品。クレープの形がなかなか定まらなくて頭を悩ませていたのだが、吾朗さんのアイデアを試してみるとよりいっそう美味しそうに見えるようになった。またひとつ勉強になった一同だった。
<試作を見守る吾朗さん>
5.8(木)
・この日もカフェでは吾朗さんの試食が行われた。メニューは肉料理とデザートと飲み物。相次ぐ試食に吾朗さんは「メタボまっしぐらだな~」とぼやいていた。しかし一口では止まらず、きっちり完食してくれる吾朗さんであった。
<ボリューム満点。これはとまりません!>
5.9(金)
・ショップでお会計を済ませようとレジ前に並んでいた小さい男の子とお父さん。男の子は「あれも欲しい~!これも欲しい~!」とぐずりだしてしまった。見かねたお父さんは「言うことを聞かない子は、マンマユート団に入れてしまうぞ!!」と一喝。すると男の子は「やった~!入りたい!」と大喜び。逆効果になってしまったが、とりあえず機嫌はなおったようでお父さんは苦笑いしていた。「マンマユート団に入れてしまうぞ!!と叱るのは、あんまり使えないんだなぁ~」と密かに思う、子ども大好き?木村くん(独身)であった。
5.10(土)
・お昼の休憩室で,同じテーブルを囲んだスタッフ3人がカレーを持参。カレーについての話が盛り上がった。美術館では手作り弁当を持参のスタッフが多く、お昼のメニューがかぶることも何度か。各家庭で異なるカレーの試食会に発展。「カレーに入れるのは豚肉か?鶏肉か?それとも牛肉か?」さらに休憩に加わったスタッフも交え、まだまだカレー談義は続く。
5.11(日)
・1年間ご好評いただいた『3びきのくま展』もとうとう本日で最終日。くまに格闘を挑む男の子、ホンモノかと思って野菜に噛みつく子、主人公になりきって室内を探検するグループ...、『さわること』を通してお客さまの反応は様々。大人も子どもも自由に楽しめる展示だった。
・誰もがつい「♫パンダコパンダパパンダ~♫」と口ずさんだ『パンダコパンダ展』も本日で終了。10日間ほどの展示替え休館に入り、5月24日(土)からは「小さなルーヴル美術館」展が始まる。種田陽平さんと宮崎吾朗監督のコラボレーションがどのような形で出現するのか......今から楽しみだ!
5.12(月)
・昨晩から急ピッチで『3びきのくま展』の撤収を開始。当初の予定よりも順調に作業が進み、無事に終了した。『3びきのくま展』ではとても多くの装飾品や壁板が使用されており、運び出しはものすごい物量に。明日からは早速次の展示の準備開始だ。
<くま一家が引越し、さっぱりした展示室。>
5.13(火)
・カフェデッキのブルーベリーが順調に大きくなっている。ちょっと前までかわいらしい花でいっぱいだったが、気がつけばもう小さな実が!今年は同じ鉢に生えていたノバラが初めて花をつけ、カフェデッキがよりいっそう華やかに。鳥のフンから芽吹いただけあり生命力が強いのかも知れない。
<ノバラ。かわいらしい白いお花。>
<ブルーベリー。どんどん大きくなる実。>
5.14(水)
・以前お伝えした鯱丸さんの新しい制作物。24日の初披露に向けて順調に作業が進行!
<真剣なまなざしの鯱丸さん。手の先にあるものは...?>
5.15(木)
・カフェではメンテナンス期間中を利用して店内の装飾をお手入れ。飾っているものを全部取り外すと、まるでカフェができたばかりの頃のようになり感慨深いものが。いろいろ飾ってある店内も素敵だが、すっきりしている店内も新鮮。
<まっさらな状態のカフェ店内。>
5.16(金)
・入館の際お客さまにお渡しする『フィルムきっぷ』と『利用のご案内』。それらの印刷、作成をお願いしている工場を見学するため、厚樹さんの運転で静岡の沼津へ。いつも美術館で見ているものが目の前で印刷されていく様子に感慨もひとしお。工程を詳しく教えていただき、たいへん丁寧に作られているものだと実感。美術館にいらして下さった方々に、今まで以上に大事にお渡ししたいと切に思った。ただ、帰宅の途では車がナビ付きにも関わらず、何故か道に迷うという事態が発生。素敵な思い出とともに東京都内で迷子という切ない思い出を残した車の旅となった。
5.17(土)
・今日はお隣の『井の頭自然文化園』の開園記念日。入場無料なので久しぶりに『水グモ』に会いに安西・宍戸・北嶋・大口カルテットがお昼がてら遊びに行った。思いのほか『水グモ』が大きくなっており、水槽のまわりで「もんも~ん。もんも~ん。」と喜ぶ一同。一般のお客さまは怪訝な顔つきだった。
<もんもんたちの裏手にいる『ウシガエル』>
・メンテナンス休館明けから始まる「小さなルーヴル美術館」展に合わせた新商品の最終確認やら納期やらに追われるショップの商品開発チーム。業者とのやり取りも深夜まで続いたが、なんとか期日に間に合わせることができた。「色々あったけど、間に合って良かった...」とほっと一息つこうかと・・・。しかし,仕事に終わりは無く、次の企画は待ってはくれない。「鬼のように進めねば。続け~!」と息つく暇を与えず、決意新たに皆を鼓舞するチームリーダー郎さんであった。
<新商品をご紹介!>
種田陽平アートボード ポストカードセット ¥577(税込)(c)Produciton Designed by Yohei Taneda
「小さなルーヴル美術館」展絵画シール2種(黒・赤) 各¥315(税込)
ポストイット ¥577(税込)・魚型竪樋ペン ¥2,940(税込)(c)Photo RMN
5.18(日)
・カフェでは先日取り外した装飾品の梱包作業を行った。テーブルに並べてみるとちょっとした蚤の市状態に。
飾っていると気がつかないが意外とたくさんの品々が。これをどう収納するか頭を悩ませる担当者であった。
<これでもほんの一部です。>
5.19(月)
・メンテナンス中の美術館の外周りはとても静か。せっかく咲いた『カルミア』の花も見てくださるお客さまがいなくて少し寂しげ。
<私たちは「アポロ」とあだ名をつけて呼んでいます。チョコレートに似てませんか。>
・カフェ入り口に下げている看板をリニューアル。風雨にさらされ色があせていたのを、手芸から工作まで手作り物が得意な下拂さんが休館中に作業してくれたのだ。看板がきれいになり気持ちも新たにお客さまをお迎えできそう。
<下沸さんの力作。とってもきれいになりました。>
5.20(火)
・展示物のメンテナンスが本日で終了。大きな不具合もなく無事に24日のオープンを迎えることができそうだ。特にネコバスは毛がふさふさの状態。ふわふわの肌触りに子どもたちの反応が楽しみである。新企画展示「ルーヴル美術館」展の設営もあと一息。
5.21(水)
・この日はショップ店内のレイアウト変更日。新しく始まる企画展示をイメージし"大人"のニュアンスも少し加えた色々なレイアウトに試し挑むスタッフ達。今回主にレイアウトを担当したのはすださん・たかしまさん・みやもとさんのショップ3人娘。頭を痛め、考えすぎて吐き気(?)を催しながらもなんとか形になった。「少しでもお客さまに商品をよく見ていただけるように工夫していこう」と改めて思ったみやもとさん。ご来館の際は少しずつ変化しているショップ店内にも目を向けてみて下さい!
5.22(木)
・6月に三鷹消防署が主催する自衛消防訓練審査会が行われる。昨年は苦難の連続だった厚樹・市来組だが、みごと2号消防栓部門で優勝。今年は安野・森田組が参加することに。本日は参加についての説明会が三鷹消防署で行われた。過去に栄冠を手にしているジブリ美術館チームとあって安野・森田組へのプレッシャーはすさまじい。初出場で右も左もわからない2人はかなり緊張気味の様子。今までこの分野を開拓してきた深谷さんからは「君たちの曲がった根性をたたきなおすための審査会だ」とまで言われ......。安野・森田組、はたしてどんな結果になるのだろうか......。
・三鷹消防署の方を迎え、恒例のスタッフ向け防災訓練が行われた。今回は実際の火災時を想定した避難訓練から始まり、AEDを使用した応急救護、消火器訓練、火事や救急の際の通報訓練と盛りだくさんの内容。スタッフは緊張の面持ちで消防署の方々の話を聞き、真剣に実践。日々お客さまを目の前にしているスタッフからは、火災や地震、傷病時など実際にどう対応すべきか隊員の方々へのふみこんだ質問も飛び交い有意義な訓練となった。
5.23(金)
・企画展示「小さなルーヴル美術館」展のマスコミ内覧会が行われた。まずはルーヴル美術館学芸員のオリヴィエ・メレ氏が中島館長とともに登壇し、ゲストとして美術監督の種田陽平氏も登場。
種田さんは「この展示はルーヴルの様々な断片がミックスされており、通常のキャメラアイではなく子どもの目線で見て欲しい。それが今回の展示の一番面白いことである」と展示の魅力的な見方を教えてくださった。また、メレ氏からは「様々な年齢の子どもが様々な楽しみ方ができる展示であり、小さなところに細部に渡ってルーヴル美術館が再現できている」と嬉しいお言葉が。初めてのお披露目にスタッフ一同、不安と期待をもって見守っていたが、みなさま展示をじっくり眺めたり覗き窓からジオラマに見入ったり、とても楽しんで下さったよう。いよいよ明日からが本番だ。
5.24(土)
・長期休館が終わり、いよいよ「小さなルーヴル美術館」展のお披露目となった。お客さまの反応は良好。駆けつけた吾朗さんも一安心の様子。この展示では、第1室はフランス絵画が主役のきらびやかな空間が広がり、第2室ではルーヴルの長い歴史の始まりである城砦の跡をちょっと怖く、そしておもしろく紹介。いわばルーヴル美術館の持つ『光』と『影』に焦点を当てている。お子さんと一緒に大きな絵画を楽しむご家族の姿や、第二室に怖がりながらも勇敢に入っていく子どもたち。みなさま楽しんでくださっているようだ。これから1年間、「小さなルーヴル美術館」展をよろしくお願いします!
・我らが深谷さんの40回目の誕生日。閉館後に吾朗さんの無線をはじめ館内中で祝われていた。ますます男盛りに磨きがかかった深谷さん、お誕生日おめでとうございます!
5.25(日)
・カフェでは、新メニューが始まった。
今回は初めての試みがたくさんあり、スタッフも新しい仕事にチャレンジしている。特に『山盛りポテトのビーフステーキ』は、お肉屋さんさながら数十キロの大きなサーロインの塊をステーキ用にカット。この日はキッチンの木下さんが佐藤シェフにアドバイスを受けながらお肉と格闘していた。感想を聞くと「集中しすぎて息をするのを忘れてしまうんです。」と笑顔で語っていた。
<とっても大きなサーロイン。木下さん、がんばって!>
5.26(月)
・中央ホールにお目見えした『エトリン』は屋上のロボット兵などを制作してくださった鯱丸さんの作品。2004年から日テレの大時計の制作を挟み、4年の歳月を経てついに完成!中央ホールの見どころがまた一つ増えました。
<座っているだけで楽しい『エトリン』。>
5.27(火)
・展示室にあるパノラマボックスの清掃を行った。年に2回、内部の清掃やガラス板拭き、照明の取り替えをメインに作業している。今回は全ての照明を一斉に交換したが、その数はなんと118本。ガラス板に細かく重ねられた色の数々や色合いに変化をつけるパラフィン紙など、一見シンプルに見えるパノラマボックスだが内部には様々な仕掛けが。清掃しながらも新たな発見に驚かされた。
・「小さなルーヴル美術館」展パンフレット用の撮影が行われた。撮影には種田さんも駆けつけ、撮影は遅くまで続いた。今回はどんなパンフレットに仕上がるのか楽しみだ。
5.28(水)
・テイクアウトで24日から始まった『豆とそぼろのまぜまぜごはん』が好評。開発者の堀尾さんは毎日仕込みに奮闘しており、華奢な体で大きいお鍋を使いこなすのにもだんだん慣れてきたようだ。カフェでは「試作が終わってからが本当の勝負だ」という格言!?があるが、カフェ中がまさに今その状態。日々精進だ!
<本当に力がいる仕事なんです!>
5.29(木)
・朝から雨。前日と比べると10度ちかく冷え込んだが、子どもたちはとても元気。外に出られない分、館内をくまなく遊び回っている。企画展示「小さなルーヴル美術館」展の第2室ではお化け屋敷感覚(?)でおっかなびっくり、でも覗きたいといった様子でおそるおそる足を踏みいれる子が出たり入ったりをくり返していた。
5.30(金)
・ショップ商品開発チームは、新作のジュエリー制作を依頼している某デザイナーの工房に潜入。実際の制作現場を見るのは初めて。一つ一つの工程を見ていく度に「大変だな~、こまかいな~、すごいな~」と目をキラキラさせながら郎さんは作業現場を覗き込んでいた。熱心に工程などを説明してくれたデザイナー○○さんと○○さんは『植物』をモチーフにした作品を多く手がけている。お2人のやさしくやわらかい世界観や人柄がすごく感じられる作品になりそうな予感。発売予定を待ち遠しく思う開発チームであった。乞うご期待!!
<熱心に説明を聞いている郎さん>
5.31(土)
・美術館の入口ちかくでしゃがみこみ、じっとしている幼稚園生の男の子。お母さんに呼ばれても一向にその場所から動こうとしない。何をしているのか聞いてみると、指をさした先にひっそりと見えるヘビイチゴ!緑の中にポツンと隠れるようにあるヘビイチゴが気になって、その場から離れられなくなったらしい。近くにいた他の子ども達と思わず時を忘れて眺めてしまった。子どもの目線で見ることのおもしろさをあらためて感じたスタッフだった。
<この先に>
<こんなに素敵な光景がありました。>