2007年11月


11.1(木)

・本日よりカフェで新メニューが始まる。店内はオープンから慌しく、スタッフは少し緊張した様子。「さとうさんのビーフシチュー」は3時から開始。3日間煮込んだシチューは、佐藤シェフにより丁寧に盛り付けられ、素早くお客さまのもとへと運ばれる。今年のシチューには、天然酵母を使った自家製でパンが添えられている。

ビーフシチュー

また、「白いパンをかぶったスープ」はふんわりもちもちのパンがフタとなり、中身が見えない状態で提供されるため、お客さまはどうやって食べようか、と悩んでいるご様子。スタッフはそんなお客さまを見つけると、「まずはフタをはずさないでパンのふっくらとした感触を楽しんでください!それから・・・」と食べ方を熱く語っている。いろいろな楽しみ方のできるスープを、さらに美味しく召し上がっていただけるようにと、気合いを入れて説明の練習をしている一同だった。


11.2(金)

・昨日からアトリエの展示チーム・イベントチームに異動になった若手の郡司さんと高見さん。昨日はさっそく橋田さんから「働くにあたっての心構え」のレクチャーがあり、真剣に話を聞いていた。夜は三鷹の和食屋さんで歓迎会が開かれ、2次会では三好さんのカラオケ十八番のジュリー&秀樹攻撃にあっていた。そのせいか、今日の二人は少しお疲れ気味だった。


11.3(土)

・木々の葉も紅く色づきはじめ、カフェデッキも少し寒さが感じられるようになった。そこで入店を待っているお客さままのため、カフェではあたたかいひざ掛けを用意した。頭からすっぽりかぶっている子や、お母さんと仲良く半分ずつ使っている子など、使い方はさまざま・・・。お食事までの時間を楽しく待っている子どもたちの様子を見て、あたたかい気持ちになるカフェスタッフだった。


11.4(日)

・三鷹市の姉妹都市である兵庫県龍野市の「たつの市民まつり」に、美術館が参加。酒豪っぷりが買われて深谷さんから直々にメンバーに抜擢された鵜木くんのほか、再び郎くんも出張に。今年も多くのお客さまでにぎわい、来客数は6万人を超えたそうだ。美術館で出したブースも例年以上に盛況で、深谷さんはとても満足気だった。鵜木くんは打ち上げの席で飲み続け、一行の“砦”となっていたらしい。英雄となった彼も最後には倒れたのだが、その豪快な飲みっぷりに、参加者から“サイボーグ”というあだ名を付けられたそうだ。

たつの市民まつり

<準備万端!来客を静かに待つ郎くん>

たつの市民まつり

<“サイボーグ鵜木”くん、夕暮れの龍野市に何を思ったのだろう>


11.5(月)

・先週、精を出して薪用の木を用意した天内くんと安野くんだったが、パティオに置いたその木材が強烈なにおいを発しているとの報告があった。思わぬ事態に困惑する2人に、山本くんから早めに来て、薪割りをしてくれるという、ありがたい申し出が。しかし木を薪割りして小さくしても、強烈な匂いが取れないので、しばらくはお客さまの目に付かないバックヤードで乾燥させ、パティオに戻した。ありがとう、山本くん!


11.6(火)

・三鷹消防署の「開署40周年記念防火のつどい」に、美術館から深谷さん、厚樹くんが招待された。深谷さんは防火管理者業務適切功労として個人で、厚樹くんは自衛消防隊の活躍が認められ、美術館の代表として表彰された。厚樹くんはめったに着ないスーツ姿で出席し、深谷さんに「普段からスーツを着させよう」と言わせるほど似合っていたのだとか。また、深谷さんに表彰のコメントを求めると、「そんなのないよ!」と言っていたが、その表情はどことなく誇りに満ちていた。

・安西さんがアトリエで玉川さんを探しまわっている。玉川さんの机の下には、脱いだ靴はあるが姿が見えない。トイレの電気も消えているし、すわ事件かっ?と思っていると、玉川さんは自前のサンダルでトイレから出てきた。誰かに電気を消されてしまったらしく、少しお冠だった。


11.07(水)

・美術館に降り積もった落ち葉掃除を朝早くから行っているカフェの堀口さん。せっせと一生懸命落ち葉をかき集め、いい汗をかいて一息ついて顔を上げると、前方に日向ぼっこをしているかわいい猫が・・・。心がすっかり和んでしまう場面に出くわした堀口さんは、しばらく猫と一緒に休憩したそうだ。

にゃんこ

<朝のにゃんこ>


11.08(木)

・広報が記録用で撮りためた動画をリスト化する作業が行われる。6年でその数なんとテープ220本以上。「記録テープでドミノが出来そう!」と能天気な田村さんに対し、伊藤くんは「映像チェックは地味な作業でしたが、レアな映像もあって、けっこう楽しいです」と真面目に作業内容を説明してくれた。もうすぐそのリスト化も完了予定だ。

記録動画リスト化

<コツコツと作業を続ける伊藤くん>


11.10(土)

・開店30分前、お客さまを迎える前に毎朝カフェの喫茶室内でミーティングが行われている。この日の司会は田倉さん。お客さまが心からお食事を楽しめるための食事についての連絡事項や、前日の反省点などを改善するための話し合いが、短時間に内容濃く行われている。いつも一生懸命な田倉さんは、司会も身振り手振りで行うのが特徴だ。

カフェ朝礼

<カフェの朝礼はこんな感じです>


11.11(日)

・窪岡ディレクターのもと「3びきのくま展」の記録撮影が行われた。企画展示室のみならず、全館の取材が行われたのだが、子どもたちが遊ぶ様子を聞きたいと、広報からスタッフにインタビューの依頼が。中野さん、山川さんに急遽お願いしたのだが、カメラの前で話すとあってかなり緊張していたようだった。普段見慣れている子どもたちの様子も、カメラの前で改まって話す機会は少ないもの。ありがとうございました。

・明日から長期メンテナンス休館。今回は外壁の高圧洗浄など通常のメンテナンスに加え、ショップの改装や「少年の部屋」の模様替え、全館の床面の塗装など、かなり大きな作業が入っている。展示に関して言うと、全ての展示物を展示室から撤収するのは今回が始めてのこと。あれだけこまごました展示物だけに、どれだけの時間がかかるのか・・・。おのずと気合が入るスタッフだった。

 ・ショップでは、明日からのメンテナンス休館を利用して店内の改装を行うことになった。 その準備のため、閉館後スタッフ総出で店内の商品、その他モロモロの撤去作業を行った。 さっぱりとしてしまった店内を見て、寂しいような切ないような、スタッフには色々な思い出がよみがえってきていたようだ。11/23よりショップマンマユート新装開店となるが、スタッフ一同新たな気持ちで頑張ります!どうぞご期待ください!

改装準備

<がらんとした店内>


07.11.12(月)

・長期メンテナンス初日。展示チームでは、床の塗装に備え、1階のスタッフもほぼ総出で展示室の撤収の作業を行った。1日で終了するかどうか不安だったが、大人数でてきぱきと作業したためか、意外と早めに終了。別の日に予定していた他の展示室も繰り上げて撤収でき、かなり好調なメンテナンス休館の初日となった。


07.11.13(火)

・本日も館内の至るところでメンテナンス作業が続けられている。今日からの社員旅行に参加できなかった代わりではないが、作業をしながらも何かしら楽しいことを探している面々。天気も温暖だったためか、みんなからのリクエストに答え、宍戸さんが陽気な感じで、カフェデッキでモデルウォークを披露してくれた。1990年代と2007年ではモデルの歩き方も違うらしく、実演して見せてくれた宍戸さんの姿に一同大爆笑。元モデルでショー経験もあるという天内くんにもラブコールが上がったのだが、残念ながら実現ならず。是非今度は2人でカップルウォークをやっていただきたいものだ。

メンテナンス作業


11.14(水)

・アトリエで宍戸さんが編み物をしている。人魚のシッポのような、ツチノコのようなフォルムのそれは、「3びきのくま展」のこぐまのミシュートカ用の冬の帽子だった。こぐま用といえども毛糸の量が半端でなく、先端のボンボンだけでも6玉以上の毛糸が必要の力作だ。ぜひ休館明けの、冬支度が始まった展示室内でご確認ください。

・メンテナンス休館中に設置された最新式のレジを、カフェ仕様に改造している堀口さん。このように堀口さんはお父さんの日曜大工の技術でもって、「麦わらぼうし」のみんなが使いやすいよう最新機器でも改造してしまう。

堀口さんの改造

<またまた堀口さんの改造>


11.15(木)

・高畑監督と姻戚関係にあると言われている岩井俊二監督のファンは美術館にも多い。この日も深谷さんと滝口さんが岩井監督の映画談義をしていると、安野くんが「僕も好きなんですよぉ~!リリイ・チャウチャウ!」と横から口を挟んできた。一瞬何のことかわからなかった2人だが、どうやら「リリイ・シュシュのすべて」のことであるらしいとわかって大爆笑!なまじ英語ができる安野くんが「chouーchou」を「チャウ・チャウ」と英語読み?して間違えてしまったらしい。それを指摘された安野くんは岩井監督の映画はあまり知らない、とばれたばかりか、相変わらず発言が軽いと言われ、口を菱形にして苦笑いを浮かべていた。


11.16(金)

・石光さんが、ブエナの永見さんから「歩くだけで6キロやせる靴がある」と聞いて、早速その靴を購入した。しかしはいてみたらところ、サイズが大きかったので、商品を交換することに。「25日から靴をはいて歩くつもり!」とダイエットの実行を先延ばしにするのを聞いたスタッフはみな、今回も途中で挫折するに違いない、と心の中で呟いた。


11.17(土)

・カフェでも今年のクリスマス装飾に向けて、着々と準備が進んでいる。北川さんは、喫茶室の暖炉わきに飾る、『雪の女王』のゲルダの赤い木靴を制作。靴飾りの部分は革で作るなど、工夫を凝らして作られたかわいらしい靴だ。11月末頃には喫茶室にこっそりと置かれる予定だ。

ゲルダの赤い靴

<映画でも象徴的に登場する赤い靴です>


11.18(日)

・メンテナンス中、スタッフは時間を合わせて昼食を共にすることになる。弁当を作って持ってきたり、近くのお弁当屋さんに買出しに行ったりするが、みんなの昼食代を何度か立て替えていた安野くんは、返金がされてない、とメンテナンス終盤になって騒ぎ出した。「忘れちゃうんだよなー」と催促しない安野くんも安野くんだが、忘れたことにしたら踏み倒せそうだ、と密かに思っている天内くんも天内くんだ。


11.19(月)

・週末に北海道を訪れた石光さんが、イクラの瓶詰めを3つ、おみやげに買ってきた。そして本日出勤するスタッフに「白米をタッパーに入れて出社するように!」と指令を出した。ランチの時間になると,指令を受けたスタッフが集合、白いご飯と一緒にイクラを食べていた。その光景はまるで家族のようだった。


11.20(火)

・23日から2階ギャラリーにて「『雪の女王』とその時代」と題した展示が開催される。監修・デザインは吾朗さんだが、アシスタントとしてこの展示に携わっている落合くんと堀田くんは、パネルを設置するために必要なパネル台を自分たちで作成する、ということで試行錯誤。23日までに完成するかヒヤヒヤものだったが、どうやら間に合いそうだ。とは言え塗装のため遅くまで最終作業する2人だった。


11.21(水)

・メンテナンス休館明けにリニューアルオープンするショップでは、順調に改装工事が進んでいる。今日は仕上がりの確認のためにスタッフが出社したが、「わー!」と驚きと感激?の声があがる。これも工事関係各社、並びにスタッフのご協力のおかげ。改装担当の郎くんも、スタッフの素直な感想を聞いてホッと一安心、今までの苦労が報われた気がしたようだ。リニューアルオープンご期待下さい!!

ショップ改装工事

<改装工事も佳境です>


11.22(木)

・三鷹警察署が主導でNBC訓練(核・生物・化学のテロ対処訓練)が美術館で行われた。都内初の、美術館でのNBC訓練ということで、警視庁や行政の職員の方など多くの関係者が集まった。館内にサリンがまかれたという設定で、職員によるお客さまの避難誘導、科学防護服を着た機動隊員によるサリンの除去などの訓練が行われた。マスコミの取材数も多く、さすがに参加したスタッフは緊張気味。被害者役を演じた二宮さん、伊神さん、西川くんは大変だったようだが、見事やりとげ、訓練も無事終了した。万が一に備え、訓練とシミュレーションは常に頭に入れて置くようにしておきたい。

NBC訓練風景

<まるで映画のような世界です>


11.23(金)

・メンテナス休館明けの最初の営業日。館内も綺麗になり、ショップも新装オープン、展示室で新しく見られるもの増えて、スタッフも気分新たにお客さまをお迎えした。さて、「少年の部屋」には02年の「ラピュタ展」のときにも展示されていたカンブリア号が置かれるようになった。カンブリア号はおじさまの心をくすぐるようで、じっくりとご覧になっている方が多い。イメージボードも見られるので、スタッフに質問してくれる方もいる。

・今年も恒例の落ち葉隊が結成され早朝から美術館付近の落ち葉掃きをスタート。去年より気温が高いせいか、落ちる葉の量はまだ少なめだが、「綺麗にしてお客さんを迎えたいという気持ちが大切なのだ。」と力説するカフェの堀口店長も参加。活動はこれからが本番だ。

美術館外周風景

<葉が落ちきる前の美術館外周の一枚>


11.24(土)

・夕刻のテイクアウトがとても人気だ。日が落ちると一層寒さを増すこの季節、心までぽかぽかになる「冬に食べる赤いスープ」は、体をとっても元気にしてくれる。1日に300食もの注文を受ける好調ぶりに、テイクアウトスタッフは夜遅くまで野菜の切出しを頑張っている。

夕暮れのテイクアウトコーナー

・阿波踊りに始まった一連の地域行事が一段落し、張り合いがなさそうな深谷さん。受信すると光るタイプの携帯ストラップに自分で電話をかけて嬉しそうに見つめていたかと思うと、「着信がある」とつい先ほど自分でかけたのに気がつかずに言ってみたり。。。何年も使用しているカードキーの暗証番号をどうにも思い出せなくなったり。。。老いですね、という安野くんの声に、「番号は身体で覚えていた」と反論していたが、身体が追いついていかなくなってしまったなら更にまずいのでは、と言われている。


11.25(日)

・23日から始まったギャラリー展示「『雪の女王』とその時代」。1920年代から1960年代までの当時の新聞紙面を展示しており、特に年配の方からは「なつかしい」との声も聞かれ、大人を中心に人気がある。そんな中、大人に影響されたのか小学校高学年くらいの女の子が、「この時代は…」と真剣になって記事を読んでいたらしく、感心していたスタッフだった。


11.26(月)

・本日は落葉隊にジブリから宮坂さんも参加。 「朝早くに掃除すると気持ちがいい」と言って、また来週参加してくれる約束をした。

落葉隊


11.27(火)

・ジブリ美術館でも毎年恒例となったクリスマス装飾。今年は12月15日より公開される美術館ライブラリー作品『雪の女王』をモチーフに、ブルーとホワイトを多用した飾りつけを行った。サンクンテラスのクリスマスツリーをはじめ、展示室や通路、ショップ、カフェ、トライホークスなど至る所がいつもとちがう空間に。また、今回は田村さんがフィンランド出張に行った際に購入してきてくれた本場のクリスマスの装飾品がよいアクセントとなり館内を彩っている。明日は、ジブリ美術館初の試みとなる「クリスマス点灯式」も17:00より開催する予定。是非、ジブリ美術館のクリスマスを楽しんでください。なお、クリスマス装飾は12月26日(水)までです。

テイクアウトコーナー

ショップ

<クリスマス装飾設置のようす>


11.28(水)

・リニューアルオープンをむかえ、活気づくショップ。君島さんは、いつもはしないネクタイを締めて登場し、「似合いすぎ!!」と言われ、いつも以上に楽しそうに接客をしていた。ショップ以外のスタッフも合間を見ては店内を見学にきていて「大人っぽい雰囲気になりましたね。素敵です」と言ってくれる。新商品販売も始まりお客さまの反応も上々で、特にジブリ美術館限定のコラボレーションスウェット「ループウィラー」はスタッフにも人気があり、運営スタッフのYさんは、さっそくパーカータイプを購入して、鏡の前でずっと自分の姿を眺めていた。

・今日はクリスマス装飾された美術館の最初の開館日でもある。映画『雪の女王』をテーマに、白と青を基調としたクリスマスの装飾品に、館内が彩られた。そして17時からジブリ美術館初となる点灯式が行われた。マスコミも取材に駆けつけ、藤村女子高校のハンドベル部のみなさんがサンタの格好でクリスマスソングを演奏。集まったお客さまは中央ホール響き渡るハンドベルの美しい音色に聞き入っていた。館長の合図とともにサンクンテラスに置かれた高さ5mのツリーに灯りがともると、「わぁっ」と歓声があがり、居合わせたお客さまやスタッフの気分が高揚した。

ハンドベル演奏

<藤村女子のみなさん>

ハンドベル演奏会
<聴衆がこんなに>


11.29(木)

・カフェ店内もクリスマス装飾がなされ、素敵な空間になっている。カフェ内の装飾は映画『雪の女王』に関連させつつ「暖かさ」を感じさせてくれるものが多い。暖炉まわりはゲルダのおばあさんの部屋をイメージして仕上げられた。そして、喫茶室内にある小さな中庭は○○な世界になっている。(ぜひ確かめに来てください!一見の価値アリ、です)足をとめて中庭をしばらく眺めている方や、「ビーフシチューが、より美味しく感じられます」といわれるお客さまもいた。


11.30(金)

・保険組合から毎年支給されるに「薬セット」が社員に配られた。今年は嬉しいことに万歩計入り。さっそくアトリエでみんなが装着した。三好さんはつけていない人をみると「君も万歩党に入らないかっ?」と勧誘し始める始末。そんな中、1人歩数が上がらない宍戸さんは、むやみにリズムを刻む歩き方で歩数を稼ごうとしていた。アトリエの人々の1日の歩数は1万歩強なので、健康にはいい環境というのが判明した。