2009年3月


3.1(日)

・映像展示室では本日より「星をかった日」を上映。スコッペロとメーキンソーがカブを食べるシーンで「あ、食べた!」「食べたい!」と子どもたちの声があがったり、トライホークスでは映画を観た思い出に、と井上さんの「イバラード」の本を購入される方がいたり、とお客さまの反応は様々。それが楽しい映像展示室のスタッフたちであった。


3.2(月)

・企画展示「小さなルーブル美術館」展の「若い殉教者」の絵の前で立ち止まっている女性。フランスのルーヴル美術館でこの絵に一目ぼれしたものの、タイトルがわからずにいたそう。思わぬ再会に「運命です!」と感激されていた。


3.3(火)

・独り暮らしを始めて、自炊に目覚めた安野さん。本日のお弁当はスキヤキ弁当。スキヤキのために白菜をまるごと買ってしまったらしく小池さんに保存方法を教わっていた。健康的で所帯じみた安野さん、ますます好青年っぽくなっていくのだろうか。


3.4(水)

・カフェにて試食会が行われた。今回は次の企画展示と絡めて「原点回帰」がテーマ。試食会は試作のお披露目という目的もあるが、カフェにある食材を自由な発想で調理してみようという試みでもある。担当者はみんなが試食する傍らで、色々なアレンジメニューを作り、腕を振るっていた。この試作が来期のメニューのヒントになるかも!

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3.5(木)

・またひとつ、ショップの美術館オリジナルアイテムに素敵な仲間「オリジナル大トトロのぬいぐるみ」が加わった。約2年の歳月をかけて誕生したトトロにはこだわりが満載。形はもとより布、縫製、綿つめに至るまで、その道40年の職人さんによって一つ一つ生み出されている。そんなトトロのぬいぐるみを「大切にかわいがってもらうんだよ」と親のような気持ちで見送るのは、開発担当の郎さんなのであった。

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(c)Nibariki


3.6(金)

・5日間、奄美大島を旅行した滝口さん。さまざまな人に出会い、自然に触れ、美味しいものも食べ、充実していた様子。「元気をもらい、あったかい気持ちにさせてもらった。美術館に来るお客さまにも、そんな気持ちになってもらえるよう頑張ろう」と思ったそうだ。「太った?」と突っ込まれながらも、スタッフに会うたび奄美大島キャンペーンを張っていた。

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<気が大きくなって買い込んだおみやげの一部。拾った貝殻は館内に飾る予定。>


3.7(土)

・『三鷹の森アニメフェスタ2009』が芸術文化センターで開催された。第一部では毎年恒例、古今東西の名作アニメーションを上映。6年目の今年のテーマは『童話とアニメーション』で7作品が上映された。中でも岡本忠成氏による"毛糸アニメーション"『あれはだあれ』は大好評。毛糸によって表現されたシンプルで暖かい世界と岸田今日子さんの味のあるナレーションが大いに受けて、大人から子どもまで声を出して笑っていた。「本当によいものは時代を超えて人に受けいられるんですね。僕も娘に見せたいです」と、二児の父である天内くんは言っていた。
第二部は、3/14に公開予定のジブリ美術館ライブラリー『ルパン三世 1st.TVシリーズ』のプレミア試写会と、『K-20怪人二十面相・伝』の佐藤嗣麻子監督をお招きしての対談。特別ゲストとして「三丁目の夕日」の山崎貴監督も出演した。なんとお二人は学生時代からの同級生で、良きライバル、と言った間柄なのだそう。東海ラジオの小島アナウンサーの名司会により引き出された<ものづくり>にまつわる熱い話は、内容も多岐に渡り充実した時間だった。何かを志す若者たちにとっても奮起させられる内容で、もう若くはない深谷さんも触発された様子だった。

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3.8(日)

・3月からご好評につき再登場となったメニュー「雑穀コロッケのパンケーキサンド」を食べていたフランスからのお客さま。中に挟んであるしめじのマリネを食べて、「しめじを初めて食べました。とても美味しいですね!」と喜んでくださった。絶妙な酸味に工夫されたマリネが海外からのお客さまのお口にも合ったようで、嬉しいカフェスタッフたちであった。

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3.9(月)

・路面電車のかたちをした映像展示室のパンフレット売り場を見て「あ!電車!敬礼!」と言うお母さん。その号令で、抱きかかえられていた小さい男の子もお姉ちゃんも、揃って敬礼。電車を見るたびに、敬礼しているのだろうか。かわいらしく、ほほえましい光景だった。


3.10(火)

・隣同士の席でパソコンに向かっていた宮村くんと二宮さん。相談しながら作業を進めていたのだが、宮村くんは鼻が詰まっているため、二宮さんが何を話しているのかよく聞き取れない様子。二宮さんは、一人で話して一人で完結している。傍から見ると、その光景は、まるでおじいちゃんとおばあちゃんの会話のようだった。


3.11(水)

・カフェカウンターの昼の一仕事は林檎の切り出し。『とろっとあたたかい林檎のスパイシーレモネード』の仕込のためだ。本日入荷した林檎は、昨年スタッフが訪ねた青森県三戸の100年りんご。樹齢約100年の古木から収穫された紅玉は生命力に満ち溢れ、食べると、元気を与えてくれる気がする。堀口さんと丸山くんは、生命溢れる林檎たちと向きあい、敬意をもって丁寧に作業しているとのこと。

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カフェの中庭にも、100歳を超える赤松がしっかりと根をはり、午後には気持ちのよい木陰をつくってくれる。そんなカフェで、美味しい林檎を召し上がってみてはいかがでしょうか?


3.12(木)

・三寒四温なこの頃。本日は風は強いが快晴。美術館裏の河津桜も満開となってきた。出口にいた佐藤さんは、姿は見えないものの「ホーホケキョ」とウグイスの鳴き声を聞き、ついに春本番になったと感じたそう。

・同じ頃、アトリエ近くの玉川上水では「ホ、ホ、ホッ、ホケ...キョ?」と、ちょっと間抜けなぐぜり鳴きを繰り返すウグイスが。なかなかビシッと鳴けないようでひたすら練習を繰り返していた。がんばれ!


3.13(金)

・先月から、平日は遠足などで館内は子どもたちがたくさん。「鳥?」「ケモノ?」と思うほどの元気な声が響き渡り、縦横無尽に動き回るその姿から目が離せない日々。そんな中、ネコバスで遊ぶ子どもたちを見て「子どもってかわいかったんだね。初めて思ったよ」というお客さまの声を耳にした滝口さん。「そうなんです。それが醍醐味なんです」と心の中で呟いたとのこと。


3.14(土)

・美術館ライブラリー作品「ルパン三世」1st.TVシリーズが初日を迎える。暴風雨にも関わらず、初回はあっという間に満席に。熱心な"ルパン"ファンも多く、中にはコスプレをして来場した方も。ライブラリーのスタッフは「ドレスコード」として1stシリーズのルパンのジャケット色の何かを身につけて集合した。ネイルアートを「ルパン」色にして登場した宣伝プロデューサーの内藤さんは、一安心、といった感じだった。上映しているのは渋谷シネマ・マンジェリカのみで、劇場内に展示もあるため、ぜひ足をお運び下さい。ルパンはやっぱりおもしろい、と思えるはずです!


・三十路に突入して早○年。長い間、胃痛・肌荒れ知らずだった石光さんも、最近は身体の変化が著しい。アンチエイジンググッズ、美顔器を新たに購入。「とうとう買っちゃった」「これでオシマイ」「もう買わない」など、おなじみのセリフを言いながらその効果と必然性を語る姿に、「あの力説ぶりは買ったことを正当化するために違いない」と噂されている。


3.15(日)

・スタッフにも人気の『春の彩りからあげごはん』。からあげに甘酢ダレとタルタルソースがかかっているこのメニューを見て、「この3つの組み合わせといえば、チキン南蛮!俺はチキン南蛮にはうるさいよー。マイスターだからね!」と自信満々に話していたのは宮崎県出身の市来さん。チキン南蛮は宮崎県の名物らしく、熱く語っていた。からあげごはんの生みの親である肥田木さんも実は宮崎県出身。実際にからあげごはんを食べた市来さんは「うまい!」と太鼓判。それを聞いた肥田木さんは、ほっとした表情を見せていた。

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・企画展示室『小さなルーヴル美術館』展にて。ある1枚の絵の前でケンケンガクガクしている中学生らしき女の子グループ。「何、コレ?」「何だろうね」「魚かな?」「わかった、アジの開き?」「そうかぁ、アジの開きかぁ!!」と全員で納得。近くにいた遠藤さんは思わず吹き出してしまったらしいが、答えは『赤えい』。女の子たちの発想力には脱帽。一体どんな絵なのか、みなさんも観に来てください。


3.16(月)

・2年前に交付された、優良防火対象物認定証の更新審査が行われた。消火活動、誘導、負傷者の搬送などそれぞれの機敏な動きとチームワークで、無事審査に合格!昨年から防災班も結成され、防災への取り組みが高まっている美術館である。


3.17(火)

・ショップで販売している『とんぼ玉』。休館日を利用して制作者の城下さんに作り方を見せていただいた。色のついたのガラスの棒が熱せられと、まるで水飴のように。柔らかくなったガラスを少しずつ金属の棒に巻きつけていき、その上に模様となるガラスのパーツを乗せ、さらにガラスを巻きつけ...。最終的に、奥行きのある1つの美しい世界がとんぼ玉の中に完成。一連の流れに、スタッフ一同感動の声を上げていた。実演後、とんぼ玉作りに挑戦。参加したスタッフにとって、素敵な1日となった。城下さん、本当にどうもありがとうございました!

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3.18(水)

・最近、美術館の周辺ではムズムズとうごめく生きものたちの気配を感じる。これまでも、トカゲ、ヘビ、カエル、モグラなどなど、色々な生きものたちに遭遇してきた美術館スタッフ。今春はどんな生きものたちに出会えるか、滝口さんを筆頭に生きもの好きたちは楽しみにしている。井の頭公園もピクニックやお花見に来られた方で賑わい、公園全体が春の雰囲気に包まれ始めている。

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<トライホークスでも春におすすめしたい本をディスプレイ。>


3.19(木)

・麦わらぼうしの厨房では、毎日お肉屋さんのような光景がくりひろげられている。企画展示「小さなルーブル美術館」展にちなんだ大人気メニュー『山盛りポテトと食べるビーフステーキ』のお肉を仕込んでいるのである。シェフが厳選したおいしい国産の黒毛和牛は、こんな大きな枝肉で仕入れ、毎日スタッフが1人分ずつ丁寧に切り分けている。新鮮なお肉のおいしさをぜひ味わってほしい!

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3.20(金)

・総務の石迫さんは、たまに常設展示室でお客さまとのふれあいを楽しんでいる。今日は2歳の女の子にじっと見つめられ、どぎまぎしつつも満面の笑顔でいると、女の子がお母さんの耳元で何かささやいていた。何を言われたか気になっていたところ、お母さんは「『サンタさんに似ているね』と言っています」と教えてくれ、石迫さんは、とても嬉しい気持ちになったそう。だが、大口さんに「サンタさんではなくシュ○ックの間違いではないか?」と手厳しくコメントされていた。


3.21(土)

・『東京国際アニメフェア』に初めて参加した、渡辺さんと中村さん。美術館とは違う雰囲気の中でチラシ配布など、目まぐるしく働き、あっという間の時間だったよう。何より驚いたのは、オープンと同時に勢いよく入場してくるお客さまの姿と地面が揺れるような大人数の足音。その様子に、渡辺さんは目を閉じるのも忘れて見入ってしまったそう。


3.22(日)

・春休みに入り、ショップも毎日たくさんの子どもたちで賑わいをみせている。そんな中、4月からピカピカの小学1年生になるという子数人がお母さんと一緒にレジにやってきた。ワクワクした表情のその子たちの手には、男の子は「トトロ」の鉛筆、女の子は「魔女の宅急便」の鉛筆が。そんなかわいらしい姿を見たスタッフの御山さんは、この鉛筆を使って勉強やお絵かきをして、たくさんの友達や思い出を作っていくんだろうなぁ、と嬉しい気持ちでいっぱいになったとのこと。


3.23(月)

・先週、春本番といった暖かさが続いたため、井の頭公園ではちらほらと桜の花が開き始めている。今週末あたり、お花見ができるのでは、という話をしていたところ、週末のイベント「吉祥寺アニメフェア」を統括する深谷さんは「お花見に来た人にイベントにも来てもらおう!」とあつく燃えていた。29日、井の頭公園すぐ近くの武蔵野公会堂でライブラリー作品「チェブラーシカ」と「動物農場」の上映会(無料)を行います!吉祥寺で桜と映画を楽しむのはいかがでしょう!?


3.24(火)

・北嶋さんが夜にアトリエを訪れたところ、一人残って仕事をしている広報・小見さんを発見。スイスの方と遣り取りをしているとのことで、BGMは「ハイジ」のサントラ。「少しでもスイス気分でいこうかと...」とお疲れ気味に言う小見さんに北嶋さんはパンをあげたのだった。


3.25(水)

・「入口でいい香りがしたのですが、何の香りですか?」と尋ねてきた女性。一緒にその場所に向かうと、沈丁花のやわらかな香りが漂っていた。「春に来たことがなかったのですが、季節によって、美術館の香りも違うんですね!」と春の草花を見て下さっていた。


3.26(木)

・ネコバスは小学6年生までの子どもたちが遊べる場所だが、この時期は卒業したばかりの6年生との会話が面白い。「小学校は卒業したけど、中学校には入学していない。遊んでいいの?」「なるほど!はたして君たちは何者なんだろうね?」......よくよく考えると奥の深いこのテーマ、もちろんネコバスでは中学校の入学式まで遊べるので、ご安心を。


3.27(金)

・美術館には、のぞくと楽しい窓がたくさんあるが、その中でもオススメしたいのがテイクアウト横のフラワールームの窓。今日ものぞいてみると、思わずお腹が鳴りそうな光景が。ふわふわしたケーキのスポンジが、あれよあれよという間に真っ白のクリームに包まれ、そこにおしげもなく並べられていく真っ赤ないちご。そして幾層にも重ねられ...、あっという間に特大のショートケーキが出来上がっていく様は、まるで魔法のよう。みなさんも是非のぞいてみて下さい。

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<この窓の向こうには...。>
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<オープン以来定番の「ふぞろいイチゴのショートケーキ」>


3.28(土)

・井の頭公園の桜も徐々に咲き始め、お花見をしようと朝から場所取りをしている人たちの姿が。日中は仕事のスタッフだが、出勤前にビールとはいかないのでコーヒー片手に公園内を散策し、お花見気分を味わっていた。


3.29(日)

・女の子が『屋上で閉館の鐘を鳴らす山崎さん』の写真を持って来てくれた。前に美術館に来た際に撮影してくれたそう。添えられていたお手紙には「鐘を鳴らす、おにいさんへ」との一文が。御齢、5○歳の山崎さん。預かったスタッフは、一瞬その一文に目を疑ったそう。

・吉祥寺駅の近く、武蔵野公会堂にて「ジブリ美術館ライブラリー祭り」が開催された。ライブラリー作品「チェブラーシカ」と「動物農場」を上映するイベント。春休み中なので、親子連れで大盛況。地元なので中島館長が「ジブリ美術館に来たことのある人~?」と尋ねると、たくさんの人が手をあげてくれて、スタッフは大喜び。幕間にはチェブラーシカとチェブラーシカ楽団による演奏もあり、みなさん楽しんでいただけたのでは。ちなみに、深谷さんはチェブラーシカの動きの機敏さに、とても感服していた。


3.30(月)

・カフェではお店の名前にちなんで、麦わらぼうしのディスプレイを増やしてみたそう。この1ヶ月、北川さんはいろんなお店を調べ、素敵な帽子を集めまわったとのこと。麦わらぼうしが増えた店内は、よりいっそう春めいた雰囲気になりお客さまの目を楽しませているようだ。


3.31(火)

・ショップでは1年に2回、全ての商品を数える『棚卸し』を行っている。今日は、その第2回目にあたる期末の棚卸しの日。毎回ショップスタッフ総出で作業に取り掛かるのだが、既に何度も棚卸しをこなしているスタッフの手つきも慣れたもの。通常なら、夕方まで掛かるのだが、なんと昼過ぎに終了!初めて指揮官に任命された木村くん、森田くんは疲れきっていたものの、達成感に満ちた心地よさを感じているようだった。

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<初参戦の菅野さんも奮闘中!>