2012年1月
1.3(火)
・今日からお休みがあけ、ジブリ美術館の2012年がはじまりました。新鮮な空気をあびて、引締まる思いです。本年もどうぞよろしくお願い致します。
1.4(水)
・土星座で、上映中の『ちゅうずもう』。お正月休みということで、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子どもたちと、大家族全員がみんな手に汗を握って、ねずみたちの相撲の様子に「頑張れー!」「わぁー!」「おぉー!」「わっはっは!」と大熱狂! 上映終了後も、「やったー!」と叫ぶ子どもたちの姿を見て、家族で映画を観る楽しさを しみじみと感じられているようでした。
1.5(木)
・今年も、子どもたちがお年玉袋からいそいそとお金を出す姿が見られます。小さい子は小銭を手に握りしめ、少し温かくなった小銭を受け取ると、思わず顔がほころびます。4つ折りになった千円札でショップのレジはいっぱいになり、「これも風物詩だなあ。」と、新春を感じるスタッフでした。
1.6(金)
・お正月休み終盤になり、大人は少々お疲れモード。反面、子どもたちはびくともせず元気いっぱいに走り回っています。帰りの身支度に時間がかかるようになり、お母さんたちは逃げ回る子どもたちを捕まえては、上着→マフラー→手袋→帽子と、パリコレスタッフばりに着々と着せていきます。「一丁上がり!」と、言うかのように、送り出された子どもたちは、冷たい空気の外へ向かい、元気いっぱい飛び出していきました
1.7(土)
・屋上にて、スーッと歩いてきた男の子が、ロボット兵に向かって「あけましておめでとうございます!」と、一礼してご挨拶してくれました。
1.8(日)
・小学生の女の子が「面白かったー!お母さん、明日も来よう!」と満面の笑顔。するとお母さんは「いや、あんた 明日から学校でしょ!」とすかさずツッコみを入れていました。お母さんの言葉の裏側に「もうそろそろ学校に行ってください!」という声が聞こえるようでした。
1.9(月)
・お正月太りの話で盛り上がっていたカフェスタッフ。健康を意識して最近自宅に体重計購入したという丸山さん。さっそく。体内年齢を計ってみたところなんと19歳だったとのこと!実年齢よりも10歳以上若い結果に、スタッフたちは驚くどころか「さすが~、やっぱり~」などの声。普段から玄米食や野菜中心の食生活で、通称「仙人」と呼ばれる丸山さん。見習わなくてはね~、と話ながらお菓子をほおばる女子スタッフなのでした。
1.10(火)
・朝の冷え込みが厳しいここ最近。美術館のあちこちでこんな光景が。
〈パティオの植栽に氷が張っていました〉
大人になっても霜柱や氷を見つけると、何となく冬到来の気持ちが盛り上がるのはなぜでしょうか?自然の発見も、オススメの冬の美術館の楽しみ方です。
1.11(水)
・郎さんと市来さんが、オリジナル商品の缶を作っている工場に行って来ました。印刷工程はまさに職人技。長年の経験と勘で、もくもくと作業する姿に感動し、町工場の技術力の高さに驚く2人。帰って来るなり、その感動をスタッフに語って聞かせる郎さんなのでした。
〈思わず口を開け言葉を失う郎店長〉
1.12(木)
・兵庫県から遊びに来てくれた5歳の男の子。ご案内所カウンターに1人でやってきて、自分のことや飾ってあるポストカードについて、楽しそうにたくさん話してくれました。しかし、10分くらい経過してから、ボソッとまさかの一言。「実は、ボク、迷子やねん...。」
1.13(金)
・常設展示室のパクさん机に山のように積まれている本を1冊手に取り、「ピーナッツを食べましょう。ごゆっくりお食べください。」と読み出した幼稚園生くらいの女の子。覗いてみると、手に持っているのは英語の本で、しかも逆さま。机の上にあったピーナッツの殻を見て、物語をつくり始めていたようです。
1.14(土)
・カフェのバックヤードにて、土いじりをしていると面白い形のものが発掘されました。よく見ると干からびた何かの根っこのよう。くるりと丸まった愛らしい根っこは、もったいないような気がして土をきれいに落とされて、薪ストーブの近くにひっそりと飾られるのでした。
〈根っこぐるぐる〉
1.15(日)
・ショップの什器の取っ手のネジを、閉館後に佐野くんが締め直しています。関根くんを誘い、「そっち押さえてて」「りょうかい」と、あうんの呼吸でどんどん作業を進めていく様子は、まるで長年連れ添ったバッテリーのよう。思わず写真に収めたくなる名コンビぶりでした。
1.16(月)
・現在上映中の土星座短編映画『ちゅうずもう』に登場する、"ちゅうねずみ"のマスコットは、大人気。おなかを押すと、「チュー♪」と鳴くようになっています。ショップでお渡しする際に、ちゃんと鳴くかどうかを確認するために一度鳴らしてみるのですが、「えっ!?それ鳴くんですね!」と、お客様からは意表をつかれた嬉しい驚きの声が上がり、スタッフのひそかな楽しみになっています。
〈「この辺り?」「ちゅう」〉
1.17(火)
・カフェのキッチンでは、「実りの山の放牧豚ごはん」に使用するシイタケの仕込み中。この日のシイタケは割と大き目で、選別をしながらどんどん積み上げられていくと、まな板はどーんと山盛りに。でもキッチンの田中さんの手にかかると、アッという間にごちそうに変わっていくのでした。
〈これこそ『きのこの山』〉
1.18(水)
・寒い日が続くここ最近。パティオでは、カフェストーブ用の薪割りに勤しむ男子スタッフの姿を見かけることがあります。大物サイズの切り株を前に、大苦戦しつつも頑張る本日の薪割り男子は、西川くん。やっと割り入れて振り返ってみると、さっきまで応援してくれていた男の子の姿は見えなくなっていて、少し残念そう。しかし再び黙々と斧を振り下ろす西川くんでした。
〈男は黙って、薪割り。〉
1.19(木)
・トライホークスに置いてある『ちゅうずもう』のねずみのマスコット人形を使って、相撲遊びを始めた子どもたち。激しい勝負が続き、どちらかが負けそうになると"サンマダンゴ"が飛んできて、それを食べて復活!、...という筋書きがあるようで、どこまでも勝負がつかない取り組みを延々と繰り返し続けていました。
1.20(金)
・今年初めての雪が降りました。美術館のあちこちも、うっすら雪化粧。
気温が低く寒~い一日となりましたが、こんな日はカフェの薪ストーブがより一層暖かで魅力的に見えるのか、カフェに入ったとたん、座席よりもまずストーブの前に吸い寄せられてしまうお客様が少なからず見受けられる一日でした。
1.21(土)
・屋上へのらせん階段をぐるぐると上ってきた女の子。てっぺんまで来て空を仰ぎみて、「すごーい!空に届きそう!」と、両手を広げ風を身体いっぱいに感じていました。
1.22(日)
・ショップの"モレスキン"ノートに、「ポルコロッソ」バージョン1,995円(税込)が新たに登場しました。後ろの見開きにはあのイラストが入っていて、なかなか心にくい仕掛け。男前な仕様にスタッフにも愛用者が増えています。
〈黒の「ジブリ美術館紋章」バージョンも発売中〉
1.23(月)
・今夜は読書会。一日中働いた後のスタッフはお腹がペコペコ、なのでおにぎりやお菓子を囲みつつ、あれやこれやと感想を言い合います。最近は、最初に食べたいおにぎりを取り合うことから始まるのですが、いつも食べ物に前のめりな"おばやん"こと小幡さんが、今夜はなぜか控えめで、手を出しません。「...一番カロリーの少ないやつがいいです。」と数カロリーの違いを見比べているおばやんに、「変わんないっすよ!」と乙女心を踏みにじる市川くん。月末の健康診断へ向け、カウントダウンの始まった美術館の面々です。
1.24(火)
・昨晩から降り続いた雪が朝の光を浴びて、美術館や井の頭公園もキラキラしていました。街中で楽しそうにしている子どもたちの姿をみると、「今日が開館日だったら楽しい一日だったのになぁ...。」と残念な気持ちになる一方で、「いやいや、朝から雪かきと氷溶かしでバタバタせずに済んでよかった。」とほっとする気持ちとがせめぎあう、そんな複雑な思いの「雪の休館日」でした。
1.25(水)
・湿ったおがくずに埋もれ発芽しているどんぐりの種を頂きました。あとは土に植えてあげればいいだけ、になっており、家にお庭があるスタッフが持ち帰り、苗木になったら植樹する案がでています。美術館でも成長を見届けようと、大口さんに相談したところ、「ミズナラは美術館にないんだよね~。」と、嬉しそうに種を愛でていました。
1.26(木)
・2012年もあっという間に1ヶ月が経過してしまいそう。しかしまだ新年の「夜の部」のご挨拶を続ける深谷さんは、夕闇が迫る頃、強靭な肝臓を持つ鵜木さんに電話をかけ、「鉄人、そろそろ出動だ!」と司令。鉄人28号を操作する深谷少年(中年)、と言われながらも、いそいそと夜の闇にまぎれていく二人でした。
1.27(金)
・システム管理部林さんのプライベートライフに興味深々な石光さんと天内くん。「帰宅後何をしてるの?」「料理するんだ、マメだね。」と質問攻めの石光さんの横で、「食事はUSBでしょ?」「林さんって本当はパソコンなんでしょ?」など訳のわからないからみをはじめる天内さん。その後も話題はダイエットから株、財テクと、ありとあらゆるテーマに及びました。どんな質問をしても嫌な顔することなく受け止める林さんに、「彼は懐の深い人ですから、何も心配せずに思い切り突っ込んでいけます。」と大絶賛する天内くんでした。
1.28(土)
・今日のカフェ店内には、大きなクリスマスローズが活けられています。お花やさんが季節のお花を届けててくださるので、多種多様な花に季節の訪れを感じ、毎週どんなお花がやってくるのか期待で胸がふくらんでいます。
1.29(日)
・井の頭かんさつ会さんが主催する「鳥たちの冬の暮らし」という観察会に参加した深谷さん。冬鳥の定義や観察の仕方を教わった後、実際に井の頭公園や玉川上水沿いを解説員とともに歩いてきました。冬鳥の代表格カモ類の他に、ツグミやシロハラ、シメなどが見られましたが、総じて今年の冬鳥は数が少ないらしい。理由は不明ですが、ここのところの地震が思い起こされてちょっと心配に。しかし、この観察会は今回で80回目とのこと。地道に井の頭公園の自然を守る活動をされている皆さんに、頭の下がる思いだったそうです。
〈作画監督、近藤勝也さん家族も初参加〉
1.30(月)
・カフェでは次回の新メニューの準備が少しづつ始まったようです。キッチンの杉野さんは、休憩中も「ニンジン・トマト・ピーマン・キノコ・キノコ...うーん」念仏を唱えるように野菜の名前をブツブツと唱えていました。春になるのが楽しみです。
1.31(火)
・今日は健康診査と歯科健診の日。この日のために体調を調整し節制してきたスタッフは、結果がでるのは先なのに、検診が終わると一気に解き放たれた気分に。その日がちょうど矢澤くんの誕生日だったこともあり、さっそく祝杯をあげたそうですが、なんと8次会に及ぶ長期戦になったとのこと。翌日、お土産として差し入れてくれたアメには...「萌」と書かれていました。一体、どこに繰り出していたのか、体調管理はどうなってるのか、心配がふくらむ総務の小池さんでした。
〈小池さんの頭痛の種〉