2013年2月
2.1(金)
・2/1から映像展示室では「水グモもんもん」の上映がスタート。映像展示室のホワイエには、水グモの生態について宮崎駿監督自らが図解したパネルが設置されました。映画を観る前に、「水グモって?」と、興味深そうにごらんになっている方で賑っています。「クモ」はちょっと苦手...と思われる方も、映画を観ると、もじもじしながら健気な「水グモ」に、きっと愛が湧いてくるはずです。
2.2(土)
・ただいまショップにトレード研修中の中原くん。店内のBGMを彼が選ぶと、二日に一回くらいの確率で『海がきこえる』のサウンドトラックが流れます。<あっ、またナカちゃん(※中原くんの愛称)だな...>と、中原くんの意外とセンチメンタルなところに、他のスタッフはついニヤニヤしてしまうのだった。
2.3(日)
・カフェでは早朝から薪ストーブ勉強会。焚きつけの手順を、ベテランスタッフが点火しながら説明しました。最近では、マッチを使ったことがないスタッフもいたりして、人によってはとても緊張する作業のようです。始めは難しい顔で話を聞いていたスタッフも、だんだんと楽しみに、自らの手でやってみるわくわくが顔にでていました。
2.4(月)
・カフェでは、カツサンドなどサンドウィッチを仕上げるデシャップ担当に、主にホールを担当していた石渡戸さん・岩崎さん・渡部さんの3人が加わることになりました。調理を行うのが初めての者もいて、周りのデシャップスタッフは毎日ハラハラ、ドキドキで見守っています。本人たちもプレッシャーに負けじと意欲的に働いています。頑張れ3人娘!
2.5(火)
・夜半からの雪予報に、休館日に出勤していたスタッフが赤澤さんを隊長にテキパキと雪対策。全員空の様子を読みつつ動きまわり、アっという間に作業完了。翌日の朝うっすら積もっていた雪には、落ち着いて対応していました。
2.6(水)
・次の春で小学1年生という男の子。ネコバスで、「ランドセルは茶色にしたよ!」と元気に教えてくれました。すると周りにいた子たちも、次々と「青!」「キャラメル!」「ワイン!」と矢継早にはずんだ声で教えてくれました。みんな1年生になるのが待ち遠しいよう。カラフルな入学式での晴れ姿が目に浮かぶようです。
2.7(木)
・土星座で、映画の上映前にぐずっていた赤ちゃん。しかし、映画が始まるとパタッと泣き止み、お父さんの腕の中でぐっすり眠っている様子。「心地よい音楽で気持ち良かったのでしょうね。」とお父さん。「水グモもんもん」で使われている、北欧の楽器:ハルダンゲルヴァイオリンの音色を聴きながら、水の世界の夢を見てくれたでしょうか。
2.8(金)
・札幌出張だった西岡さんのお土産、ベニショウガ入りの甘いお赤飯。お昼にみんなでお赤飯をパクついていると、"仮装させたら美術館イチ"の天内さんは、大きなベニショウガの方を与えられ、周囲のフリに、ただ黙って食べることは許されないのでした。
<ギャグセン№1の男、それは納得しているのか>
2.9(土)
・旧正月が到来し、美術館は台湾からのお客様でにぎわっています。自他ともに認める台湾好きの関根くんは、この時期を心待ちにしていました。なるべく中国語で会話をしようと追いかけて行っては、笑顔で戻って来る日々。日ごろの成果を存分に発揮できているようです。
2.10(日)
・毎年いただく鉢植えのサクラを、大事に育てている小池さん。一週間ほどでふっくらとしたピンク色の花びらが顔を出しはじめ、小池さんも顔を上気させて喜んでいます。美術館でもフキノトウやマンサクが芽吹き、井の頭公園にも、そろそろ春の兆しが発見されています。
2.11(月)
・毎月開催されている、2階スタッフの読書会。ショップスタッフの有志も参加しています。今回の課題図書は『銀の匙』。ショップの阿波谷さんは早々に読み終えたようで、朝から周りのスタッフにあらすじを話したり感想を述べたりしていましたが、同じく読書会に参加する中原くんとの会話が一向にかみあわない。「阿波谷さんが話した所は僕はあんまり印象にないけど...」「"おけいちゃん"との恋の話は良かったよね」「???」と、どんどん混乱が深まっている様子。阿波谷さんが「シーボルトが...」と言いだした時に、「いや、シーボルトでてこないよ!」と、同じ題名の別の本を読んでしまっていたことがやっと判明。阿波谷さんは大慌てで休憩中に速読し、無事に閉館後の読書会に参加できたそうです。
2.12(火)
・アトリエの宍戸さんがインフルエンザでお休み。心配した安西さんが「何か食べてるの?」とこまめに電話連絡をしている様子。でも電話をきったあと、「どう計算しても、2日でバナナ9本食べてるんだよなー」と言っていた。
2.13(水)
・カフェでは薪ストーブ周りのレイアウトが少し変更されました。以前は隠れていたリンゴ箱が薪入れとして使用されることとなり、箱の上には木の実や松ぼっくりが飾られました。こんなところに手を入れるのも、スタッフのささやかな楽しみの一つです。
2.14(木)
・本日はバレンタインデー。カフェの多田さんがみんなにクッキーをたくさん作ってきてくれました。ココアに抹茶・白ゴマ・カレンズの4種類はどの味もとっても美味しく、休憩中のスタッフが一つつまんでは、顔をほころばせていました。
2.15(金)
・ふらっと吾朗さんが美術館にやってくる。2階事務所への階段を昇っている吾朗さんの気配を感じた郎さんは、「やばい!!」と言って散らかっていた机の上を大慌てで整頓し、いかにも整然としているフリをしていた。たまたま置いてあった今月号の熱風の特集「嘘をつく人」を指さされ、苦笑するしかない郎さんでした。
<吾朗さんの歌舞伎風「にらみ」、これで風邪をひかないかな>
2.16(土)
・胸にショップで購入したエンブレムのピンバッチを付けていた男の子。「美術館のお兄さんやお姉さんと同じになりたかった!」と元気いっぱいに胸をはってくれました。
2.17(日)
・運営の二宮さんが髪型を変えたことが話題に。短くカールを巻いた髪型はとてもエアリーな仕上がりで、「似合ってるよ」「カワイイ」と声をかけられている。その会話をきいたカフェの小池さんは、さらにエアリー感を、と、二宮さんの頭にエアースプレーをふりかけていた。
2.18(月)
・夕方、バックヤードが何やら良い香りが漂っています。香りをたどっていくと、「鶏と卵の甘辛親子サンド」の鶏肉をカフェで仕込み中でした。お醤油ベースの煮汁が何とも香ばしい香りで、夕食前にお腹をならすスタッフでした。
2.19(火)
・沖縄県立美術館にて開催される「スタジオジブリレイアウト展」のショップの設営に、郎さんと菅野さんが向かいました。まだまだ寒さの続く東京とはちがって、沖縄は初夏の陽光。気持ちも晴れやかに作業は進み、「今までで一番まとまってるんじゃない?」と、郎店長から免許皆伝の言葉をもらった菅野さんは、美術館でこの経験を生かしていこうと熱く思うのでした。
2.20(水)
・筒井さんと小林さんが、最近ときどき収蔵庫にこもっている。大きな背景画の整理をすすめているようですが、戸外の空気だけでなく、外光も音もそして電波も遮断された地下にあるこの部屋は、うっかりするとただ今現在のことがまるでわからなくなる。でも週に2回くらい地底人となる2人は、情報の遮断が逆にリフレッシュになるようで、案外楽しげに地上に戻ってくるのでした。
2.21(木)
・ネコバスルームにある、たくさんのクロスケがいる穴、"クロスケだまり"。この穴に足を入れて座っていた5歳の女の子が、他のお友達に「ねぇ、足湯しようよ」と誘っています。伊神さんは聞こえてきた声に「シブい趣味...」ともらしていました。
2.22(金)
・「水グモもんもん」が始まってすぐ、お母さんに「金魚は?金魚出てくる?」と尋ねていた女の子。お家で金魚を飼っていて、お友達だと思ったそう。水に住む新しい生き物を覚えて、帰ったら金魚に伝えてくれているでしょうか。
2.23(土)
・3歳の女の子が、屋上のロボット兵を見て「鬼、こわーい!」と怖がっている。その様子を見ていたおばあさんは、「このあいだ豆まきをしたからだわ。」と笑っていました。
2.24(日)
・カフェ周辺にあるカツラの木から、立派な"サルノコシカケ"が発見されました。触ってみると、とても堅く、キノコとは思えないほど。この菌には木を腐らせる作用があるようで、芯は腐りかけていましたが、それにしても立派なサルノコシカケ。
よく見るとモアイ像のような、カッパのような、オオトリ様のような?顔がついています。想像力をかきたてられるフォルムです。
2.25(月)
・小学生と幼稚園生の男の子の兄弟が、小川くんの周りをぐるぐる回りながら「バターになれ!」と言っている。どうやら『ちびくろサンボ』ごっこで遊んでいるよう。小川くんは、「...バターになるのは君たちだぞ」と思うのだった。
2.26(火)
・休館日の今日、特大サイズの什器移動を行うために、ショップの男性陣が全員出勤。早速力仕事が始まり、「せ~のっ!!」と声を掛けながら、狭い店内で、大きな棚を移動しています。しかし時間が経つにつれ、腕や腰はしびれ、力は入らなくなり、オーバー30を実感。「次はこれ動かすぞ!」「はいっ!!」と、大きな返事だけは威勢が良いものの、全員、身体は止まったまま。今回の移動はトライアルでしたが、5月のメンテナンス休館明けの本移動までに、筋肉増強も必要なようです。
<見た目よりずっと重いんです>
2.27(水)
・5月の休館以降にはじまる新企画展示の準備は、どんどんスケジュールとの勝負が迫っています。アトリエでは、とてもとてもたくさんの葉っぱが、一枚一枚作られていました。一体、何が出来上がり、どんな展示になるのでしょうか?
2.28(木)
・オープニングから美術館を支えてくれた運営の田代さんが、本日最終勤務日を迎えました。田代さんは春にはママになるのですが、ここ数ヶ月は大きなおなかでがんばってくれていました。手作りの雑貨などを器用に作っていた田代さん。消しゴムを彫って作ったスタンプで印刷した、世界にひとつだけのオリジナルバックをみんなにプレゼントし、その出来栄えには全員感心。細かな作業から大きなイベントまで、いろいろと長い間本当にありがとうございました。