2013年6月 


6.1(土)

・さて、いよいよ本日は休館があけ、レンズ展の初日です。活気を取り戻した館内の中でも、とりわけ企画展示室はいつも以上の賑やかさです。ごった返したお祭りのようなワクワクした空気が、見世物小屋風の演出を足してくれたかのよう。混みあいながらのぞき込む小屋の中は、あやしさも賑やかさもより一層、高まっていました。


6.2(日)

・現在の土星座上映作品は、『パン種とタマゴ姫』。レンズ展の展示室で、案内役を務めている彼は、この映画の主人公です。
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<ピンホールカメラ、貸し出します>


6.3(月)

・新しい商品のトトロたちが折れる折り紙を、実際に折っているショップスタッフ。
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器用なメンバーが<対象年齢 6歳>という表記に余裕しゃくしゃくで手を挙げたものの、「なかなかの手強え」だったそうです。
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<こちらは「まだ練習の試作品」だそう>


6.4(火)

・運営の千葉さんにはお気に入りの木があって、その子を溺愛しています。今日も朝から話しかけ、水を遣り、と、夢中で世話をやいていたところ、背中に鳥のフンを落とされたまま、しばらく笑顔で過ごしていたそうです。


6.5(水)

・カフェ店内にて、お年頃の娘さんとお母さんから年齢を尋ねられ、「36歳です」と嘘偽りなく答えた丸山さん。どうやらお二人で年齢当てをしていたようで、お母さんからは「28歳だと思った」との予想を聞いて喜んだ丸山さんでしたが、お嬢さんの「38歳」との回答に、複雑そう。一方、カウンターでは木村くんが小学生3人組に年齢を質問されて答えてみると、「お父さんと同じ年だ」といわれ、固まっている場面も。若いままのつもりでいたのに、正直な見た目年齢の声にショックを受ける、繊細な男性スタッフたちでした。


6.6(木)

・板谷さんが2階事務所から席が移動することに。日頃から整理整頓された片付いた机だったので、引越し作業もとてもスムーズな様子。去っていくのは板谷さんなのに、引越しそばも配って歩き、なんだかかつてない、スマートな引越しをする板谷さんでした。
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<さっそくもらったそばを食べる郎さん>


6.7(金)

・受付付近の石垣のあるじが、今年もごあいさつに顔をだしてくれる季節がやってきました。
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<皆さんご無沙汰しました、ジブリ美術館にようこそ>


6.8(土)

・レンズ展の展示室にある、潜望鏡で「毛虫のボロ」を発見した様子の小さな子。レンズから目をはなすとすぐに潜望鏡の裏に回り込み、「さっきはここにいたのに!」とでも言いたげな怪訝そうな表情で、何度も覗き直していました。


6.9(日)

・カフェ近道にて、大きなカブトムシが発見されました。「立派なオス!」「すごいツノだねー」「売ったら高いんじゃない?」とひと通り盛り上がった後、ショップ宮本さんが「これはオスですか?メスですか?」と一言。カブトムシも宮本さんも、見事な天然です。
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<ツノがあるので...>


6.10(月)

・カフェでは、夏の新メニュー開発が行われています。メニュー開発のパン部門を初めて担当することになった石渡戸さん。天然酵母のパンを使った、野菜たっぷりメニューを目指しているそう。お休みの日もいろいろなパン屋さんに勉強に出かけるなど、頭の中はメニューの事でいっぱいだそう。


6.11(火)

・「ジブリの森のレンズ展」パンフレットが制作中です。"レンズから見える範囲をこんな風に撮ってほしい"、など、注文に応えようと、カメラマンの辻さんが様々に工夫し、試みを重ねてくれています。
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チンパンジーくんの目が見えるのはこの撮影距離だからで、カメラマンさんの位置からだとこうは見えません。どの場所から撮影された写真なのか考えながらパンフレットを見るのも楽しそうです。
パンフレットの完成は7/20を目指しているとのこと。ぜひお楽しみに。


6.12(水)

・お土産にTシャツをあれこれ選ばれているお母さんと娘さん。サイズで迷っていると、そこにちょうどお父さんっぽい背を持つ人が。スタッフの佐野くんです。突然背中にTシャツを当てられた佐野くんはびっくりしながらも、持ち前のユーモアで乗り切っていました。ちなみに、佐野くんはMサイズを愛用しているのですが、TシャツはXLサイズを選ばれたそうです。


6.13(木)

・企画展示室でテーマが「レンズ」ときいてちょっと難しそうで苦手、という女性のお客様に、一緒に来られている男性があれこれ教えてあげている光景が。説明しようと張り切る彼の姿は、展示室を出た彼女の記憶にどう残ったのか、気になるところです。


6.14(金)

・6/22公開の『しわ』のイグナシオ・フェレーラス監督が来館されました。高畑勲監督の大ファン、という監督。館長が案内するととても楽しそうにご覧になっていました。『しわ』はいよいよ6/22(土)公開です。


6.15(土)

・自衛消防審査会に、今年は念願の女子隊が初参加する事になりました。日々防災班でも活躍している、斉藤さんと相川さんが夜な夜な練習に励んでいます。二人は元・バレー部(斉藤さん)元・空手部(相川さん)の体育会系女子なので、根性は筋金入り。今日は深谷さんの厳しいチェックが入り、指導・指導の連続。でも今までの男子隊へのアドバイスよりも、若干優しい顔をしているのは気のせい?と思いながらも、審査会に向ける熱い訓練は続きます。
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6.16(日)

・1階常設展示室にある「パクさんの机」。机付近にある大きな松ぼっくりを「大きいなぁ」とじぃーっと食い入るように見ていた60代の男性。「植物がお好きなんですか?」とお尋ねしてみました。すると、ご本人の代わりに奥様が、呆れ顔をしながら大きく大きく頷いていらっしゃいました。


6.17(月)

・この時期、受付エリアの隅などの屋外では、ダンゴ虫が活発に活動している。そして、それに真っ先に気づくのが小さな子ども達。子ども達にだけ、ちゃんと見えている世界があることを実感するスタッフでした。


6.18(火)

・ショップに夏の間の助っ人として、2人のニューフェイスが入りました。1人は外エリアで頑張っていた中村勇二くん。もう1人は藤永彩夏さんです。中村くんは23歳、藤永さんはなんと18歳!いつの間にか20代が少なくなってきたショップスタッフに、フレッシュな空気を吹き込んでくれています。


6.19(水)

・この季節ならではの「カエル」の話題。カフェスタッフの渡部さんは、カエルがとても苦手で、この季節は同僚に家まで付き添ってもらい帰路につくほど。一方、カエルが大好きな多田さんは、好き過ぎて家でアマガエルを飼育しています。普段は仲のよい2人ですが、ことカエルにおいてだけは別のようです。


6.20(木)

・B1F常設展示室「動きはじめ部屋」にあるパノラマBOX[カエルは10匹?]を見て、『カエルの歌』を熱唱していた男の子。しまいにはカエルになりきっていて、パノラマBOXの世界の中へ入ってしまいそうでした。


6.21(金)

・自衛消防審査会の女子隊は、毎日閉館後に自主練習を続けています。夜な夜な中央ホールに響き渡る、凛々しく勇ましい掛け声。訓練の様子を見ていた鵜木さんによると、「双子のように息があっています」とのことでした。本番の6/28が楽しみです。
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6.22(土)

・現在発刊の「季刊トライホークス」で、アーサー・ランサムの連載をしている。そこで岩波書店から出ている本の訳を担当している神宮輝夫さんの講演会へ出かけた石光さんと机さん。「石光さんに言われたから行かないとねー」という机さんに対して、石光さんは「行きたいっていうから連れていってあげようと思って。」と言っている。絶妙なかけあいをみせるのでした。


6.23(日)

・朝カフェ近道の清掃をしていた澤さん。手の届かない手すりの向こう側に、パックに入ったお醤油とカラシを発見。不思議に思いながらも清掃を続けると、今度は雨どいに何か白いものが挟まっていました。拾ってみると、なんと納豆のパック。どうやらカラスが運んできたようで、パックには食べかけた後がついていたそう。口にあわなかったのでしょうか。


6.24(月)

・レンズ展のパンフレット取材のため、ラーメンズの片桐仁さんが来館されました。これまでにも何度か来てくださったとのことで、過去の企画展示をいくつか覚えていてくれました。「今度ぜひ、ためてある過去の企画展を一斉に並べて"ためたもの展"をやってください!」と提案を頂いたのですが、残念ながらすでに解体されてしまった展示物もあります。ですので今回の展示も今のうちに、じっくり目に焼き付けておいてもらえたら嬉しいなあ、と思いました。片桐さんの楽しいお話は、パンフレットに写真とともに掲載されます。
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<潜望鏡をのぞく片桐さん>


6.25(火)

・以前お世話になった秋田の高橋さんから、また沢山の贈り物を頂きました。まるで故郷からの小包みのように、食べ物がぎっしり。調理された料理や野菜は全てカットされていて、すぐ食べられるようにドレッシングまで付いているというお心遣い!本当にいつもありがとうございます。皆で分けあいながら美味しく頂きました。
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6.26(水)

・美術館の出口にはもうすぐ公開する『風立ちぬ』と絶賛公開中の『しわ』の2種類のチラシが置かれています。女性スタッフに『しわ』のチラシを取って欲しい場合は、慎重に言葉を選ぶそう。「"しわ"、取って。」「...。」、となるアクシデントに気を使っている様子。


6.27(木)

・『千と千尋の神隠し』に登場する"坊ねずみ"のマスコット。この小さなグッズを一つ手に持って、堂々たる巨漢のお相撲さんが、ショップのレジへいらっしゃいました。思わず頬がゆるむショップスタッフ。今度はぜひ、短編映画『ちゅうずもう』を見に来て頂きたいです。


6.28(金)

・兼ねてより訓練を重ねていた、「自衛消防訓練審査会」の本番。三鷹市内にある事業所が参加しますが、斎藤さん・相川さんチームは、美術館にある<2号消火栓>の部門への出場です。キビキビと気迫をこめて真剣に取り組む二人に、応援に駆けつけたスタッフは思わず心打たれて涙くんでしまうほど。
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真剣なだけでなく消火までの早さや演技も、申し分のない出来でした。
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結果、<2号消火栓>の部門で、なんと優勝!!
館長は、優勝の報告を聞いて努力をたたえご褒美を準備していました。
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長年リーダーとしてかかわっているのに、「ご褒美は一度もを手にしたことはない」という西川さんは、ちょっと複雑そうな表情ですが、この成果を生かし万が一の時には立派に守ってくれることでしょう。。
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6.29(土)

・常設展示室にある宝箱に入っている物を見て、おもむろに自分が持っているリュックから自分の宝物を取り出して見せてくれた男の子。テニスボール大の透明でブルーの玉は、キラキラしていて、宝箱の中の物に負けず劣らず、とても輝いていました。


6.30(日)

・企画展示室にあるピンホールカメラの見方を悩んでいる若い2人組の女性。ヒントを出してあれこれ探ってもらうと「わかったー!」と感嘆の声が聞こえてきました。「さっき見つけた、ジブリブリと同じくらいの感動です!」と、発見の喜びを笑顔で嬉しそうに語ってくれました。