2014年2月
2.1(土)
・トライホークスで『はじめてのおつかい』を読んでいたお母さんと5歳くらいの女の子。その後、お母さんに頼まれて、パンフレットを買いにレジに来た女の子は「ください!」と元気よく声を掛けてくれました。スタッフが女の子からお金を受け取り、パンフレットを渡し、お釣りを渡す間もなく「ありがとう!」とお母さんのところに駆けて帰ってしまいました。それを見ていたお母さんは先ほど読んでいた『はじめてのおつかい』と同じ光景に「同じことしなくてもいいのよ」と笑っていました。
2.2(日)
・館長不在の週末に開館の鐘を鳴らす深谷さん。「いや~今日の鐘の音は、揺れてたね~。」と呟きながら事務所に戻ってきました。「澄んだ心で鳴らさないと、鐘の音も澄んでこない」らしいのです。どんな雑念が邪魔をしたのでしょう...。
2.3(月)
・すっかり定番となった恵方巻き。休憩時間に、3本入りの恵方巻きを食べていた小幡さん。2本を食べ終え、残る1本を食べるかどうか悩んでいた彼女に、「きっと食べられる!」「レジェンドを作れ!」という宮村くんと高田くんの悪魔ならぬ、鬼のささやきが。結局3本とも完食した小幡さんですが、食べ終えた後、「次の休憩で食べるものがないのが悲しい...」との発言。迷っていたのは、お腹いっぱいという理由ではないことに、驚きの一同でした。
<小幡さんのランチ>
その直後、屋上で植栽の手入れを終えて木の茂みから「ガサッ」と小幡さんが現れると、小さな子から「あ!トトロ!?」と嬉しそうな声がかかり、さすがの彼女も思うところがあったそうです。
2.4(火)
・事務所の机で、必死に何か夢中で作業をしている郎さん。あまりに一心不乱に仕事をしているので、石光さんがそっとのぞきこむと、チューブ型のハンドクリームが出やすいよう、定規を使ってキッチリ中身を上に押し出しているところでした。思いもよらない独特の几帳面さに、仰天の石光さんでした。
<郎さん愛用のハンドクリーム>
2.5(水)
・カフェの店内では、長らく育てているカランコエに小さな花が咲き、一足早く春を連れてきてくれました。カランコエの花言葉は数多くあるようですが、その中に、<たくさんの小さな思い出>というものが。美術館のあちこちと、それからカフェでも、素敵な思い出をたくさん持って帰ってもらえたらと胸に秘めカランコエを育てる小池さんでした。
2.6(木)
・天内さんと鵜木さんは翌日の休みが重なると、一杯呑んでいく様子。しかしお酒に関してザルの鵜木さんが飲み過ぎないよう、天内さんは「時々、鵜木さんのためにライス頼んでます」と言っている。ウキウキと飲み物を待つ鵜木さんの席に運ばれてくるホカホカご飯を見て、天内さんは吹き出している。二人は仲良しです。
2.7(金)
・館内の階段の柵にある"ふしぎ玉"を取ろうと、すきまに小さな指を差し込み、取れなくなったかと思い泣きだした小さな男の子。「やってみないと気が済まない子なんで...」とお母様は笑っていて、男の子自身も泣いていたかと思ったら、すぐ次の発見に駆けだしていき、あっという間に笑顔になっていました。きっとこの先もやりたいことが沢山あって、泣いたり笑ったり彼はとてもいそがしい毎日であることでしょう。
2.8(土)
・週末の大雪の日、お休みのはずの面々があちこちで目撃され、雪かきにかけつけた模様。森田くんは朝6時頃からやってきて、自前の防寒具と長靴のフル装備で、誰よりも早くスタンバイ。深谷さんは前日から近隣に宿泊して駆けつけていましたし、市来さんも家が遠いにも関わらず、開館前から参上。そんな中、雪かきに力が入った郎さんは、降り積もった大雪をかき分けかき分け道を作り、ふと気付くと美術館から万助橋まで進んでいたそうです。
<開館直後の出口付近>
<お昼前のバス停付近>
2.9(日)
・積もった大雪で、数々の作品が生まれました。
<2階テラスに>
<カフェにも...>
<ここにもトトロ>
<こんなところにソファーが>
そして今回最大の力作との声も高い、古俣さん・堀田くんの作品がこちら
<『千と千尋の神隠し』に出てくる、あれです>
2.10(月)
・企画展示室の"シャツター映写機"を見ていた女性グループ。地下一階の展示室で見た<ゾートロープ>の仕組みと同じだ、ということを思い出し伝えようとするのですが、なかなかその言葉が出てこない様子。出て来た言葉は「えーと、えーと。<ミネストローネ>!」。周りにいるお客様からも笑い声が起こり展示室がとてもたのしい雰囲気でした。
2.11(火)
・最近アトリエでは、田中さんと西岡さんが流行中の<弁当男子>らしい。二人仲良く弁当を食べ、最後に容器を洗い拭いてしまう、まで肩を並べ楽しそうにしている。そんな50代の男性二人の様子を、20代女子の功刀さんは「興味津々です」といい観察しているそうです。
<二人の弁当男子>
2.12(水)
・企画展示室にてレンズの案内役である美術館短編映画「パン種とタマゴ姫」のパン種くん。いつも、「鳥?」「ペンギン?」と質問がよせられる風貌ですが、本日は彼の熱烈ファンの女性が来館。「パン種くんがこんなに沢山いて幸せ~。」とレンズより熱い視線を送ってくれました。
<展示室内のあちこちで解説をしてくれています>
2.13(木)
・バレンタインデーの前日、「少女の部屋」の窓辺を飾った黄色のアカシアミモザ。バレンタインといえば日本はチョコレートですが、男性が女性に花を贈る国もあるそう。イタリアでは3月8日のミモザの日に大切な女性にこの花を贈る、と聞いた山川さんは、展示室の窓辺にミモザを飾り、展示室から深まる愛を期待していました。
2.14(金)
・今日はバレンタインデー。チョコレートの甘い匂いに包まれた事務所には、あちこちに贈り物のチョコがあふれています。でも毎年食べるのが専門の女子もチラホラ。毎年ですが、「来年は頑張ろうね~!」と朗らかに笑い合いながら置いてあるチョコをポイポイ口に運んでいました。
2.15(土)
・歴史的大雪の日。道路がツルツルに凍り、路肩にも一面大量の雪。車の運転はかなり恐怖をともなう路面です。でもどうしても車で荷物を運ぶ用事があった内野さんは、深谷さんを運転手に指名。内野さんいわく、「深谷さんは雪道も歩き慣れた頼りになる、<雪男>だから、ね!」とのことですが、深谷さんは<山男>です、たぶん。
2.16(日)
・前日の記録的大雪で、朝から懸命な雪かきが続きます。カフェデッキの脇にかき集めた、山のような雪をカフェの渡辺さんが黙々と崩している。まるでかまくらを作って遊んでいるようですが、これは、「積まれた雪山を少しづつ崩す」という切ない作業。渡辺さんが到達した心境は、「何も考えず、ゆっくり地道にやる」だそうです。
2.17(月)
・みんなで懸命にかいた雪のカタマリ。残った雪の形のインスピレーションを受けて、何やら作成がはじまりました。途中通りかかった館長が細かい手直しを指摘したりし、何やら大ものが出現しました。
2.18(火)
・春休みに入った大学生の方々が増えている今日この頃。ある女子大生のお客様が、「10年前よりも背が伸びて目線が変わったからか、全然違う美術館に来たみたいです!」と、新鮮な気持ちで楽しいとお話してくれました。あの頃はネコバスで遊べた、というお話を聞きながら、「10年前の子どもたちがみんな大きくなってるんだなぁ...。」と、オープンした頃を思い出す菅野さんでした。
2.19(水)
・トライホークスにて、2009年に企画展示で行われた「崖の上のポニョ展」のパンフレットを見ていた男の子。とても気に入ったようでお父さんにおねだりするものの、お父さんは渋い顔。その気配を感じた男の子はパンフレットを手にしたままトライホークスから大脱走。でもすぐにお父さんに捕まってしまい、お母さんにパンフレットを取り上げられてしまいました。すると男の子は、「ポニョー!!いやだー!!行かないでー!!」と絶叫。その必死な様子に、お父さんは笑顔に変わってしまっていました。
2.20(木)
・カフェにご家族と一緒にやってきた男の子。お父さんとお母さんが注文した"麦わらぼうしのシベリア"を見て、大きな声で「これ僕知ってるよ!"麦わらぼうしのシルビア"!!」。と、誇らしげ。堂々と胸をはり、なんといってもとても立派にみえました。
2.21(金)
・休憩室に置いてある胡蝶蘭の鉢に異変が。なんと3年の沈黙をやぶり蕾が出てきたのです。日に日に大きくなっていく蕾にスタッフも気付き始め、いつ花を咲かせるのか皆楽しみにしています。
<休憩室のアイドル>
2.22(土)
・カフェでは閉店後、退職されることとなった松田さんが、出身地の特産品のお米を配りながら、ご挨拶まわり。なんとか涙をこらえていた彼女も、店長の渡邊さんに声をかけられとうとう大粒の涙が。いつも笑顔で回りを明るくしてくれ、救われたスタッフも多かったです。長い間、おつかれさまでした。
2.23(日)
・美術館の外壁に絡まるツタの成長をたのしみに、来館のたびに撮影しているというお母さんと息子さん。「年々いい雰囲気になっていますね。」と、嬉しいお言葉を頂きました。ショップで販売している外壁シリーズの商品も、お気に入りだそうです。
2.24(月)
・あっという間に残すところあと約3ヶ月となった「ジブリの森のレンズ展」。トライホークスでは、ウインドウのディスプレイに顕微鏡やパン種くんが登場し、残り少ない会期を楽しめるようなレンズ展仕様になりました。たった今レンズ展を見て来た、という子ども達がウインドウを眺めて、「さっき行って来たけど、楽しいからもう一度行こう!」と2階から1階へと駆け下りていきました。
<トライホークスのウィンドウ>
2.25(火)
・1階常設展示室「少年の部屋」の大掃除の日。雰囲気は維持しつつも新たな風を吹き込むべく、前々から入念な予行演習まで行い、大清掃が行われました。本棚の上から下へと、たくさんの本や小物たちをひとつひとつ出しては目を輝かせながら手を入れキレイに清掃する山川さんや高田くん。息の合ったコンビネーションでしたが、まるで本当にこの部屋の持ち主のような二人でした。
<「少年の部屋」本棚の上>
2.26(水)
・この日のカフェ店内のテーブルを飾る一輪挿しは、ヒヤシンスとスイセン。どちらもほのかに甘い香りを纏わせて、早春を少しお届けしていました。
2.27(木)
・3人のお子さんを育てたショップの松尾さんは、スタッフの間では "ママさん"と親しみを込めて呼ばれています。店頭では、自分のお子さんと同世代のお客様と話が弾んでいるのをよく目にします。ショップの店名"マンマユート!"とは、イタリア語で「ママ、助けて!」という意味です。もし困った事や相談事があれば、母の優しさがあふれた"マンマ"に相談してみて下さい。きっと助けてくれるはずです。
2.28(金)
・レンズ展で大活躍中の針穴写真機。企画展示室入り口にある、テトのステンドグラスの窓に針穴写真機を向け覗いてみると、外の景色を借りて、テトが木に登っているように見える発見が。明るい窓辺に針穴写真機を向けてみる楽しみがふえました。
<発見者の柴田さん。こんな風に見るそうです>