2015年1月
1.3(土)
・本日は、美術館の2015年の初日。ショップでは、今年本厄という30代前半女性スタッフが、「もう厄払い行った?」「どこで払ってもらえばいいと思う?」等、新年早々そわそわしています。すると、30代のほとんどを厄年と共に過ごした先輩女性スタッフから、「やっと終わった~!!」という安堵の声と、「絶対厄払いに行った方がいいよ!」「○○神社がいいんじゃない?」と余裕のアドバイスが。若手スタッフは、聞き漏らすまいと真剣な面持ちで耳を傾けていました。
<明けましておめでとうございます>
1.4(日)
・カフェの小池さんがメニューの黒板を書きかえようとして、誤ってチョークの入れ物を落として床にばら撒いてしまったときのこと。デッキに座っていた小さな女の子が「落としちゃったの~?」と拾うのを手伝いに来てくれました。全部拾い終え改めてお礼を言うと、「どういたまして!」とまるでメイちゃんのような女の子に元気をもらった小池さんなのでした。
1.5(月)
・出口を出るときに5歳くらいの男の子が、「これからおうちに帰っちゃうんだよ!」と妹を呼び止めていました。その表情は楽しかったひと時を惜しむようで、美術館に来ることを楽しみにしていたという様子が伝わってきました。新年が始まり、新たな気持ちで基本に立ち返って頑張っていきたいと思う小川くんでした。
<出口の写真>
1.6(火)
・4歳の男の子が感慨深げに館内を見まわし、「あれ?むかしこんなだっけ?」と達観した発言。また、5歳の男の子は、「ここはすてきだけどそうじがたいへんそうだね。」とまるでお母さんのよう。ふと聞こえるそんな発言にいつも驚かされるスタッフです。
1.7(水)
・朝、ショップの宮本さんがせっせと商品の検品と値付けをして、店頭に並べる準備をしています。
<店頭に出るのを待ちわびているパパンダたち>
通りかかったスタッフからは、次々と「かわいい~♪」と声が上がっていました。
1.8(木)
・カフェの渡辺さんが、「7年前に奈良の社員旅行で東大寺のおみくじを引いたら大凶が出て、風がビュービュー吹いて吹き飛ばされそうな人が描いてあったんだよ。」と、休憩室で話しています。「それが忘れられなくて、年末に行ってもう一度おみくじを引いたら、なんと全く同じ物が出たの!今年の運勢どうなる事やら...。」と嘆いていました。占いに負けず、いい一年になりますようにと願うスタッフなのでした。
<建物の中に入ればきっと大丈夫>
1.9(金)
・毎年恒例の鏡開き。今年は乾燥が速くて割れなくなりそうだったので、少し早めに行うことに。毎年の経験から慣れた手つきで割る小池さんと、初参加で一心不乱にもくもくと割る内藤さん。そして今年の助っ人はカフェの新人根津くん。無口になりがちな作業にもかかわらず、仕事の話や、最近ギターを習い始めたこと、これからダンスの練習に行くことなど、次から次に話題を提供してくれ、和気藹々とした雰囲気になりました。
<気合でお餅を開く根津くん>
1.10(土)
・冬休みを利用して青森から来館されたというご家族。子ども達には行き先を知らせず東京を観光しているとのこと。三鷹駅まで来て美術館行きのバスを見た子ども達は、行き先が分かって大はしゃぎだったそうです。その後は、大人と子どものグループに別れて館内を探検したりと楽しんでくださっていました。
1.11(日)
・常設展示室でロシアのユーリ・ノルシュテイン監督のパノラマボックスを眺めていた小学生の親子。展示物についてお話しすると、偶然にも今年の夏休みロシアにホームステイに行かれるとのこと。ノルシュテインさんのことは全く知らなかったそうですが、もしかすると何か見えない力に引き寄せられたのかも知れない、と思うスタッフなのでした。
1.12(月)
・展示室で、お子さんの見たいペースに合わせて見守っているお母さん。「1年に1回娘と一緒に美術館に来ているのですが、毎年娘の興味を持つ場所や観る視点が変わって、それを見るのがとても楽しいんです」とお話してくれました。今年は絵が動いて見えるということに興味が向いているそうです。次に会える時はどんな表情をしながら館内を見てくれるのだろうと、想像すると嬉しくなってしまいました。
1.13(火)
・机さんは石光さんから、ローソンで○○を買ってきてほしい、○○さんにこれを渡してほしいなどなど、たまにお使いを頼まれます。文句を言いつつも、もののついでと用を済ませる机さんでしたが、ついに総務の小池さんにポスト投函を頼まれてしまい、「どうか石光さんみたいにはなりませんように...」と祈っているそうです。
1.14(水)
・鏡開きで小さくしたお餅はこんな風になりました。味はビネガーと塩コショウの2種類。無病息災を願いながら、美味しく頂きました。
<赤いのは玉ねぎです>
1.15(木)
・スタジオに異動することになった運営の深谷さんと市川さん、広報の小林さん。美術館出勤最後の日、深谷さんが開館の鐘を鳴らすことになりました。
夜には壮行会が開かれ、感謝の気持ちを込めて運営スタッフより食べられる感謝状が贈られました。
小林さんは事務所に置き土産。大きな晩白柚(ばんぺいゆ)です。
1.16(金)
・ショップ阿部さんの朝礼でのお話。「パンの本を読んでいたら、"company"の語源はラテン語の " companion:ともに(com)パン(panis)を食べること(ion)"に由来し、食事など何か一緒に行動する仲間、という意味で広く使われているとありました。ジブリ美術館もお花見弁当や暑気払い、忘年会などなど、みんなで飲んだり食べたりする事が多いので、ラテン語の語源に近い会社なのかなぁ、と思いました。なので、今日も笑顔で頑張ります!」とのこと。パン好きの阿部さんならではのお話でした。
1.17(土)
・事務所に持ってきたエレクターの棚の高さを調整しようとする大口さんと小池さん。しかし年月を経て硬く固まってしまっているので、2人がかりでハンマーを使って叩いてもびくともしません。すると苦戦する2人の元にそっと現れた渡邊さんと市来さん。頼もしい男手のおかげで、あっという間に棚が外れて歓声が起こっていました。
1.18(日)
・お連れ様がいなくなってしまったという海外のお客様。「ここで待っていてって言ったのに...大きな子どもなんですけど」と、20代の娘さんを探していました。しばらくして見つかったのですが、「ここは、あまりにも見とれてしまうものが多いから、ふらふらーっと迷子になってしまう人が多いのね、きっと。」と、嬉しそうに話してくれました。大人の迷子大歓迎です。
1.19(月)
・男鹿さんのご友人から煮物や漬物の差し入れがあり、「お昼ごはんが豪華になった!」と喜ぶスタッフ一同。そんな中「"にぬき"が美味しいわ~」と小山さん。"にぬき"とはゆでたまごのことらしいのですが、その場にいたスタッフはわからず、同郷のはずの田中くんも知らない様子。地域の違い?それとも年齢の違い?と笑いが起こっていました。
1.20(火)
・深谷さんのスタジオ異動にともない、2F事務所の席替えが行われました。席を移動した滝口さんと西川くんは机周りの整理も完了しひと段落。しかし周りのスタッフは、「にっぴがそこにいる!」となかなか慣れずにびっくりしてしまうのでした。
<西川くんの新しい席>
1.21(水)
・カフェで先月からケーキを作ることになった肥田木さん。今まではテイクアウトのスープを開発したり、お休みの日に自宅でラーメンをスープから作るなど、料理上手な一面をみせていましたが、今回ケーキ作りも上手なことが判明。大きな手から生み出される"お父さんのケーキ"といった雰囲気で、とてもおいしそうです。
1.22(木)
・斉藤昌哉さんがスタジオから異動してきて数か月経ちましたが、まだ無線を聞きとれないことがあるそう。他のスタッフ宛の「一歩下がって下さい。」という無線を聞いて、映像展示室で切符にハンコを押しながらスッと一歩下がってしまったらしいと、菅井さんがニコニコと教えてくれました。"まあ兄(マーニー)"という愛称で、みんなに親しまれている昌哉さんなのでした。
1.23(金)
・打ち合せをしようと休憩室に来た机さんと石光さん。石光さんが椅子に座ると「ギシッ」という音が。「さすが・・・」と思う机さんでしたが、後日、誰が座っても音がするということで、修理をすることになったそうです。
1.24(土)
・お孫さんがクルミを割っている様子を見ている女性。自身はクルミが苦手とのことで理由を伺ってみると、ご出身の新潟県の三条では太巻きにクルミを入れるそうで、子どもだった当時は、大人がクルミを割り、殻から取り出すのは子ども達の仕事だったそうです。その時の大変だった記憶がよみがえってくるのでしょうか、「今もチャレンジしてみるのだけれど、どうもねぇ」と笑ってお話してくださいました。
1.25(日)
・「かぐや姫の物語」がアカデミー賞にノミネートされた影響なのか、海外のお客様からの質問が増えています。モニターで流している映像を見た海外の方から、「このアニメーションはどんな風に作られているんですか?素晴らしい映像ですね。」「この監督が作った作品は他には何がありますか?」と尋ねられた阿波谷さん。「『アルプスの少女ハイジ』はご存知ですか?その監督なんですよ。」とお伝えすると、「おぉ!『ハイジ』は知っています!」と感動し、更に興味を持たれていたそう。「かぐや姫」も、日本だけでなく世界中で愛される作品なんだなぁと、実感した出来事でした。
1.26(月)
・最近修学旅行や卒業旅行で、女学生のお客様が増えています。漫画だと、"キャピキャピ"という文字がショップ中にあふれているような感じです。楽しそうにお買い物をしている様子を遠目で見ながら、「かわいいねぇ。」と見守ってしまう私たちは、もうあの頃には戻れないんだ...と、ちょっと寂しくなるのでした。
1.27(火)
・今日は休館日を利用したスタッフの健康診断の日。前日から食事規制があるため、診断が終わるまでみんなお腹を空かせています。鵜木さんは一足先に診断が終わっておにぎりを食べていたのですが、机さんはその姿につられ、診断前にもかかわらずチョコをひとかけ食べてしまったそうです。
<結果やいかに>
1.28(水)
・スタジオに異動した小林さんですが、毎週1回、情報共有のために美術館に打ち合せにくることになりました。スタジオと美術館の架け橋として活躍してくれると期待大です。仕事に関係した話はもちろんですが、スタジオの日常のコネタも持ってきてくれるので、ひそかな楽しみにとなっています。
1.29(木)
・仕事の帰りにラーメンを食べに行ったショップの須田さん、佐野くん、新人の山口さん、遠藤くん。みんなお腹が空いていたものの、ボリュームのあるラーメンにアッという間にお腹がいっぱいになり、須田さんは苦しくなってしまったほど。しかし家に帰ってから、山口さんはたい焼き、遠藤くんはポテトチップスをデザートに食べたそうで、「やっぱり若いわ~!」と、チーム新人の胃袋に脅威を感じる佐野さんでした。
1.30(金)
・本日は朝から雪。寒い一日でしたが、気仙沼からサンマが届き、スタッフにつみれ汁がふるまわれました。身も心も温まり、また笑顔で仕事に戻っていくのでした。
<ごちそうさまでした>
1.31(土)
・この日カフェでは朝からひと笑い。朝礼を始めようと皆が集まり、大きな声で挨拶をしたときのこと。皆が「おはようございます!」とそろって挨拶する中、澤さんだけが「いらっしゃいませ!」と言ってしまったのです。本人は恥ずかしそうでしたが、おかげでとても温かい朝礼の場になりました。