2018年4月
4月
4.1(日)
・ただいま大変な人気で、毎日猫の手も募集したいようなカフェの状況。てんてこまいに見える丸山店長の様子を見かねた隣の席のショップの郎店長は、「手伝えることは、手伝うぞ?」と優しさを発揮。丸山さんは最初は遠慮していたものの、「郎さん、やっぱり皿洗いお願いしていいですか...」と泣きのお願いが。「任せろ!」と厨房へ向かった郎店長は、意気揚々と一日皿を洗うのでした。
4.2(月)
・昨日、西園の公園利用者の方から美術館へAEDの要請がありました。自衛消防訓練も重ねてきた梨子木くんと小川くんが応急救護へと向かい、その方は一命をとりとめ救急隊の方と病院へ向かわれました。他愛のない素朴なニュースが多い中、真面目なニュースとして誇り高い話題になり、逆にきまりが悪そうなふたりです。
4.3(火)
・新入社員が12名入社しました。希望と緊張に満ちた表情の若人たち。一方、14年間美術館を支えてくれた根本さんは先月末で退社。「長男の嫁のような」「忍びの者のような素早い動き」のサポート力で、必要だけれど見えないところにいち早く気づき対応する様子は見習うべき後ろ姿でした。送り出しの花道では、通り過ぎたのが見えない程、瞬足で通り抜けるという根本さんらしい最後となり、笑いに包まれました。春は出会いと別れが交錯する季節です。
4.4(水)
・熱心にメモをしていた中学一年生の女の子。ノートを見せてもらうと、『魔女の宅急便』について調べたことがたくさん、しかも丁寧に書いてありました。ノートにはミルク粥やフーセンガムも描かれていたのですが、キキが元気がないときに食べたこの食べ物たちが特に好きだそうで、このシーンから元気をもらった、と話してくれました。色鉛筆を使って心を込めて描いていることが伝わり、そのひたむきさがまさに13歳のキキらしく、応援したくなる絵でした。
4.5(木)
・ショップの大倉くんに"手相占い"という意外な特技があることが発覚。「この線がこうなってると...」「結婚の時期は...」と、なかなか本格的な様子で、女子の間で人気沸騰中です。女性陣に交じりショップの郎店長が見てもらうと、まず言われたのが「手のひらの色が悪いので...健康が心配です!」。「占い関係ないじゃん!」とツッこみつつも、「...で、生命線はどうなってる?」と、健康がいちばん気になるオトシゴロの郎店長でした。
4.6(金)
・昨日、高畑勲監督が他界されたニュースがありました。美術館へは3月中旬に行われたイベントの夜に来て下さったのが最後の足跡になりました。今日は、とてもとても強い風が叫び声をあげるかのような一日で、それぞれの心中もまだかき乱れています。
4.7(土)
・カフェのカウンター席はお客様との距離が近いので、日々様々な会話ややりとりが生まれています。先日、数年ぶりにカウンターのポジションに入った木村さん。すると偶然目の前に座られた方が、以前よくお話をされていた常連のお客様でした。久々の再開にお互い感激しつつ、近況報告や昔話で大いに盛り上がっていました。
4.8(日)
・春らしく暖かい日が続き、公園に住んでいる虫たちも活発に動き始めています。この日は出口を出たところで、5歳くらいの男の子が座り込んで大きな声で「ボロがいるー!みんな来てー!」とご家族を呼んでいます。スタッフも覗いてみるとそこには一匹の小さい毛虫が。みんなに見守られながら男の子は小さな毛虫を道の端に逃がしてあげました。
4.9(月)
・受付エリアに配属された新入社員の西原さんが、研修を終えいよいよデビューの日を迎えました。表情からも緊張が伝わってきて、「受付する手がガクガク震えるくらい緊張しました!」とのことでしたが、無事お客様を迎え入れることができホッとひと安心。緊張しながらも、若葉マークならではの丁寧な接客でスタートを切った西原さんです。
4.10(火)
・以前ショップの店内に飾られたススワタリのもとに、また愛らしい仲間が増えました。金平糖を届けにきたのでしょうか。ショップのどこかにいますので探してみてください。
<欲しいけれど、売り物ではいてくれないです>
4.11(水)
・カフェのテイクアウトで販売しているソフトクリームは、近頃の陽気もあってか大人気。ソフトクリームを受け取った海外の女の子が香りを嗅ごうとしたところ、鼻にちょん、とアイスクリームが。そのことをそっと原さんが教えてあげると、女の子は恥ずかしそうにはにかみながら「アリガト...!」と言ってご家族のもとへかけだしていきました。かわいいお礼に原さんはしばらく微笑んで見送っていました。
4.12(木)
・「きっと美術館の敷地内だから、こんなに風が強いんでしょうね」とお客様に声をかけられたショップの日下くん。「宮崎駿監督の仕掛けですよね? ここにはトトロやネコバスがいるから。」と、にやり。お客様のユーモアとジブリ美術館らしさのあふれる視線に、強風も悪くないな、と思う日下くんでした。
4.13(金)
・展示室にて、お昼寝をしていた赤ちゃんが目を覚ましました。目の前にたくさんの見知らぬ人がいて驚いたのか、目覚めて大泣きの赤ちゃん。すると、近くにいたおじいさん、海外からのお客様、制服のスタッフ、と全員が一斉に変顔に。妙な顔をつくったりいないいないばぁをしたりとあやし始めました。しばらくして笑った赤ちゃんからさざ波のように皆が笑顔になっていき、展示室中が笑っているようでした。
4.14(土)
・カフェの新人研修では、店内の家具や装飾品についても勉強します。麦わらぼうしでは、長野県や山梨県の職人さんたちによる丹精込めた手作りのものを使用しており、そこには様々なこだわりが。例えば、お店の真ん中にある大きなテーブルの足元には、ハート形の穴が開いています。これは天板の重みを分散させる役割を果たすとともに、「心を込めて」という意味も込められているそうです。そうした職人さんの工夫や想いも受け取りながら、カフェの新人スタッフたちは日々精進しています。
4.15(日)
・運営の2階に配属となった新人の桐林さん。ロッカーを開けて「わ~!」と感激しています。なにがあったのか聞いてみると、昨年入社の同じエリアの先輩、蝦名さんからのメッセージとお菓子が入っていたそう。毎日緊張しながら頑張っている桐林さんにとって、とてもうれしい心遣いだったようです。蝦名さんはコソッとさり気なく忍ばせたかったそうで恥ずかしがってしましたが、昨年は右も左もわからなかった彼女が立派に先輩になっている様子に、大先輩たちも嬉しそうでした。
4.16(月)
・ショップで、アクセサリーなどの商品を置いているガラスケースを眺めている小さな男の子。端からどんどん商品の値段を読み上げています。しかし額が大きくなってくると難しいようで、27,000円が「にじゅうななまんえん!」になってしまったりして、ほとんど全ての商品が「ウン十万」に。近くで聞いていたご両親が「え!?そんなにするの?!」とギョッと驚いて近寄ってきたので、菅野さんが本当の値段をお伝えしました。テヘヘと笑う男の子でした。
4.17(火)
・カフェの厨房では、何やら新しい調理機器を試している模様。村上さんがその機器を使っていろいろ作っているので、周りのスタッフも興味津々。新メニューに影響するのかはまだわかりませんが、あれこれ試行錯誤をする村上さんは、正解はない実験をすすめる子どものような目の輝きで、楽しそう。新メニューへの切り替えは、もうすぐのようです。
4.18(水)
・ご年配の方のグループが出口の前で記念撮影をしようとしていました。「最近はどんなポーズが流行ですか?」とのご質問があり、「手をほっぺに当ててる、"虫歯ポーズ"というのがありますよ!」とお答えすると、さっそく皆さんそろって実践して下さいました。撮った写真を見ながら「小顔に見えていいわねー!」と大好評。再び同じポーズで何枚か撮影が行われ、最後は「誰かに教えてあげようかしら」とのお言葉。とても気に入っていただけたようです。
4.19(木)
・どこからやって来たのか館内にテントウムシが。見つけたスタッフが、外に逃がしてあげようと捕まえましたが、いつのまにか捕まえたはずの手の中から逃げてしまいました。どこに行ったのか探しても全く見つかりません。しばらく探し続けていると、テントウムシは襟元にピタッと止まっていたのでした。新しい制服の模様のようなテントウムシでしたが、外に出ると元気に飛んでいってしまいました。
4.20(金)
・カフェでは「くいしんぼうのカツサンド」と「畑ごはんのカツカレー」に自家製のキャベツピクルスを添えてお出ししています。キャベツには胃の働きを助ける効果があるといわれているので、ボリューム満点の両品にはぴったり。「冬キャベツのピクルスは歯ごたえがあっておいしいけど、春キャベツは甘さとみずみずしさがいいよね。」とキッチンスタッフは、野菜からも春の訪れを感じる今日この頃でした。
4.21(土)
・アトリエの前で西岡さんが落とした自転車のライトを、次の日安西さんが拾ってくれる、というナイスフォローなできごとがありました。見つけたライトを受け取った天内さんは、「これは西岡さんのですか?」という確認のため撮影してくれましたが、だんだんと凝りだして、いくつもライトの画像が届くのでした。
4.22(日)
・夕方おもむろにハサミを手に階段を下りて行く、総務の小池さん。どうやら胡蝶蘭のお手入れにいそしんでいるようです。その手さばきはまるでプロのようで、お手入れも堂にいったもの。美術館にいただいた胡蝶蘭をいくつもお手入れするうちに、だんだんと腕前があがっているようです。
4.23(月)
・カフェ近道から見える木の穴に、なにかいる......!と、見に行ってみると、つぶらな瞳のアオダイショウでした。風が気持ち良いからか、穴から顔を出してお客様へサービス精神多めな彼。その場で彼の撮影大会が開かれていました。
<苦手の方のため小さめ画像ですが、わかりますか?>
4.24(火)
・これからの季節に備えて、カフェの冷凍庫が増設されることに。この冷凍庫は夏の終わりまでソフトクリームのほか、大活躍します。丸山店長と木村さんが営業終了後にわが子を迎えいれるように準備をしていましたが、ベテランの2人は息の合った連携をみせて、搬入はスムーズに終了。これでゴールデンウィークも乗り切れるぞ、と、気合い十分で嬉しそうな2人でした。
<カフェへようこそ>
4.25(水)
・先日もお伝えしました井の頭公園西園の利用者の方の人命救助を認められ、梨子木くんと小川くんが三鷹消防署長より感謝状を頂けることになりました。今朝の朝礼では、その表彰式が。ビシっと決めてくれた2人でした。
4.26(木)
・カフェ店内のカウンターは、デシャップのコーナーがすぐ後ろ側にあり、スタッフ同士お互いの動きがみえています。今朝、女性の田中さんと若手男性田中くんがそれぞれ仕込みをテキパキと進めていましたが、突如同じタイミングで2人が振り向き、同時に違う作業を始めました。それぞれココアと和がらしを黙々と混ぜていましたが、周りのスタッフは、「さすがだ」「ダブル田中シンクロ......!」と感嘆の声を漏らしていました。
<横から目線だとこんな感じ>
4.27(金)
・朝から降っていた雨が止み、とつぜんスカッと快晴になった午後。鈴木さんと齋藤さんの女性2人が入り口に出していたテントをたたんでいます。高いところにあるパーツを外そうと手を伸ばし悪戦苦闘していると、とても背の高い欧米からのお客様がやってきて、何も言わずにヒョイと取って渡してくださいました。その後も高いところの作業をヒョイヒョイ、と手伝ってくださり、その様子に2人とも「ジェントルマン!素敵ねー!」と大喜びでした。
4.28(土)
・1Fの新人の川名さん。館内のふしぎ玉を掃除中に、お客様から「それ、一個一個ぜんぶ磨いているの?だからキレイなのね。」と声をかけてもらったそう。慣れないながらも一生懸命に掃除をしていたので、川名さんはとてもうれしかったらしく、「先輩方が今まで毎日磨いてきたから、その積み重ねです。私もこれから頑張って磨きます!」と優等生の話しぶり。でもふしぎ玉のようにキラキラした表情です。古びることなく、そのまま輝いていけますように。
<16年目のかがやき>
4.29(日)
・オリジナル短編映画『コロの大さんぽ』の全グッズをレジに持ってきた欧米からのご夫婦。映画はご覧になったことがないということだったので、何故コロを選んだのか聞いてみると、飼っている犬がそっくりとのこと。写真を見せていただくと、茶色のたれ耳と白い顔が本当によく似ていました。「名前はコロです」と上野さんがお伝えすると「Koro、Koro...」と復唱しながら帰っていかれました。コロとソックリ2匹が対面する瞬間を想像せずにはいられない上野さんなのでした。
<コロ大集合>
4.30(月)
・ショップのレジに来た少年に「ボロは男の子ですか?」と質問された遠藤さん。「男の子かなあ? どっちだと思う?」と聞き返すと、「男の子だと思う!」と元気よく答えてくれました。2人の中では"ボロは男の子"同盟ができ、少年は満足気に去っていきました。みなさんはどちらだと思いましたか?