2018年9月
9月
9.1(土)
・9月になり、短編映画が『毛虫のボロ』から『めいとこねこバス』に変わりました。ショップの店内にはたくさんのこねこバスたちが並んでいます。
そんな中、カウンターに1匹だけぽつん...。実はこの子、他のこねこバスとはちょっと違うんです。見た人は、ワァ!と驚いたり、思わず手に取ったりしています。
<この子は、歩くのです!>
9.2(日)
・朝のカフェにて、安部さんから「わぁ~!!」と歓声が上がりました。北川さんと田中さんが駆け付けると、納品されたレモンの箱の中に、なんと可憐なお花の贈り物が添えられていました。「すてき~!夏の疲れが吹き飛ぶね!」と、農家さんの優しい心遣いに大喜びする3人。お花はカフェの事務所に飾られ、他のスタッフ達も癒してくれていたそうです。
9.3(月)
・短編映画『めいとこねこバス』にでてくるネコ列車のぬいぐるみは、子どもたちに大人気。この日は4歳くらいの男の子が、お母さんに"2両編成"をおねだり。男の子の両手に2つのネコ列車があり「ソフトクリームはがまんするからあ!」と涙ながらに訴えますが、お母さんには通用しません。なかなか諦めずにねばり続ける男の子でしたが、結局ショップの高嶋さんも説得に加わり、しばらくしてから涙をぬぐいあきらめてショップを後にしていました。周りで見ていたスタッフも皆、「偉かったね...!」と心の中でちゃんとガマンできた男の子に賛辞を贈り送り出したのでした。
9.4(火)
・ギャラリー展示「毛虫のボロ」展が終了し、撤収作業が行われました。しかし本日は台風21号の影響のニュースが飛び交う中、夕方にはどんどん風が強くなってきました。中央線が遅れているというニュースがきこえはじめたころ、展示や施設の担当者は難しい表情になっていきますが、たまたま休館日の今日でよかった...?と、思いつつ急いで帰路につくスタッフでした。
9.5(水)
・カフェの椅子に座っていた赤ちゃんが、「あ~う~う~!」と何か一所懸命お話しをしようとしていました。静かな時間帯だったので、店内に響く赤ちゃんの声になんとなく周りの方たちもニコニコ聞いていました。楽しくなったホールのスタッフたちも、「あ~う~」と返事を返そうと試み、夕暮れ時の店内がなんだか変わった明るい声のBGMで包まれていました。
9.6(木)
・カフェの場所を探されていた20代のカップル。場所を説明すると、「私たちすっかり迷子だけど、探検みたいでワクワクしちゃう」と、話してました。ステンドグラスや天井扇、ふしぎ玉...とあちこち何か発見して心躍らせている様子は、スタッフも会話に入りたくなってしまう程です。さらに迷子になりそうなほど、あちこちより道しながら次の目的地へと探検を楽しんでいるようでした。
9.7(金)
・帰り際にお母さんに「楽しかったねー!」と話していた小さな女の子。お父さんに「チケットを取ってくれて、ありがとう!」とちゃんとお礼を言っていました。何気ない会話で「ありがとう」とお互い伝え合っているご家族に、見ていたスタッフもなんだかほっこりと温かい気持ちになったそうです。
9.8(土)
・毎年恒例、八幡神社大祭のお神輿が今年も美術館へやってきました。担ぎ手のメンバーは毎年ほぼ変わらないのですが、見る側のスタッフの中には何やらいつもとは違う雄々しい担ぎ手の様子に新鮮味を感じている人も。しかし担ぎ手は年を重ねていき少々疲労感もみえますが、今年も感謝の気持ちをこめて、神さまと町のみなさんとの一体となる時間をすごしたのでした。
9.9(日)
・ショップにあるこねこバスのぬいぐるみをクンクンとかいでいる小さな男の子。何か変わった匂いがするのかと三野さんが声をかけました。すると「"風"の匂いがするんじゃないかと思って......。」と素敵な答えが。なぜ男の子がそのように思ったのかは、短編映画『めいとこねこバス』をご覧いただきたいのですが、匂い、とはなんてたのしい発想!と、まだ小さい男の子の感性に三野さんはとても感激したそうです。
9.10(月)
・屋上にて、お父さんに写真撮影を頼まれた6歳くらいの女の子。「なぁに、夏の思い出残したいの?」という、なんだか大人びた口調の女の子に、周りは思わず笑ってしまいます。夏に家族で行った海で、お父さんが言ってた言葉から学んだそう。「うっかり変なこと言えないな〜」と頭をかくお父さんに、「ほらこっち向いて!」と、さらにたたみかける女の子でした。
9.11(火)
・カフェ丸山店長は新人さんを連れ立ち、"食の勉強会"と称して休館日に食べ歩きの調査に出かけているそう。新人さんが持ち回りでお店をチョイスするのですが、初回の本日は本田くんが提案したお店へ。気合十分だったにも関わらず、当日遅刻しそうになり周りからは大ブーイングでしたが、肝心なところでカフェスタッフとして真面目に学んできたのです、とのフォローが届いておりました。
9.12(水)
・本日から、ギャラリーにて「トトロの生まれたところ展 ふるさとスケッチ日記」がはじまりました。
この展示では、鈴木プロデューサーの写真が展示されていることもあり、さっそく初日の今日、鈴木さん本人が美術館を訪れ自身の展示パネルにサインを入れる一幕がありました。
所沢のみずみずしい風景が描かれたスケッチや原画は大人気でみなさんゆっくり堪能されていますが、鈴木さんの写真パネルがカメラを持っているため、「こらー。ジブリでは写真撮ったらダメなんですよー。」と注意してくれていた男の子もいました。
9.13(木)
・ジブリブリのキーホルダーをお父さんへのお土産に、と言われてショップで探されていた女性。10年前に買ったものをなくしてしまい、「父が寂しそうだったので...」とのことでした。ずっと前に購入したものを今でも使っていますと持ってきてくださる方は多く、使い込まれた物をみるとスタッフとしてはとても嬉しいもの。きっとその方も永い間大切に使ってくださっていたんだなぁと、しみじみ感じた阿部さんでした。
9.14(金)
・心地よい風が吹き、少しずつ秋めいた陽気になってきました。蝉の声は涼しげな虫たちの声に変ってきたり、トンボと追い掛けっこをしている子やどんぐりを探している子も沢山みられるようになりました。休憩室にはブドウの差し入れが置いてあったりと、スタッフも色んな所で少しずつやってくる秋の訪れを実感しています。
9.15(土)
・ネコバスを眺めながら「ボク、前にもここに来たことあるんだ~。」「でも初めてなの。」と謎の発言をする3歳くらいの男の子。よく聞いてみると、前に来た時はお母さんのお腹の中にいた、というのです。「初めて見てみてどう?」と聞いてみると、「可愛い!」とキラキラした目で答えてくれました。「またすぐ来るね!」と約束をしていました。
9.16(日)
・手相占いがスタッフのあいだで大人気のショップの大倉くん。最近館内で新たに「手」をみたといいますが、その手はなんと...。館内に展示されている「手」のレリーフ。
彼曰く、「自己主張が強く、ワガママ。芸術的センスに溢れている」という手相だそう。あの手の持ち主が気になるところです。
9.17(月)
・出口前で「まだ帰りたくなーい!もっと遊ぶー!」と駄々をこねていた3、4歳くらいの女の子。お母さんの手を引いて館内に戻ろうとしますが「もう時間だから、また今度ねー!」と言われてしまいました。なかなか諦められないようで、とうとう泣き出してしまい、涙をボロボロとこぼしながら泣いていましたが、お母さんが抱き上げた途端、泣き疲れてしまいスースーと眠りに落ちていきました。抱っこされながら少し笑顔で眠っていた女の子。デッキで追いかけっこをしたり、ネコバス遊んだ思い出、夢の中でもう一度遊んでくれてるとよいのですが。
9.18(火)
・休館日、カフェで毎年恒例の薪ストーブのメンテナンスが行われました。実は9月の初めに行う予定だったのですが、雨で延期に延期を重ね、やっと今日行われていたいわくつきメンテです。担当の根津さんの雨男説が囁かれる中、今回丸山店長が代理を請け負ったところ、雨予報だったものが、曇り空のまま持ちこたえ、無事に作業を終了することができました。晴男(曇り男?)が証明されたと、誇らしげな丸山店長なのでした。
9.19(水)
・昨日は半年に一度行っている地下一階展示室のパノラマボックスの清掃もありました。今回は新たに内野さん、荒井さん、半田さん、中島さんが初めての参加。細部まで神経を使う作業に終始緊張の様子の面々でしたが、作業が終わる頃には開始当初見つけにくかった汚れがはっきりと見える「ガラス眼」になったよう。老眼かもしれない問題を迎えているメンバーにとって、頼もしい存在になりそうです。
9.20(木)
・すこし肌寒くなってきた夕暮れ時、美術館の周りを清掃していると、ポトっと何かが空から落ちてきます。ヤマボウシの果実でした。かわいい実なのでスタッフがカフェデッキの手洗い場の色とりどりのタイルの上に並べています。井の頭公園を歩く際には、みなさんも頭上にもご注意ください。
9.21(金)
・「みたか太陽系ウォーク」という三鷹市内を歩く、太陽系の大きさを実感するイベントがはじまりました。今日はそのイベントにちなみ、当選された親子約50名のみなさんと、閉館後に「星をかった日」を観て観望会をする予定でした。しかし、今晩はあいにくの雨模様。でもみたか天文台さんによる、 宇宙空間を自由自在に移動する映像ソフト仮想宇宙空間シミュレーション「Mitaka」を用いた天体説明をしてもらいました。雨は降っていますが土星座は宇宙のはるか彼方に飛んでいく一夜となり、気持ちは空の上へと上がっていったのでした。
9.22(土)
・喫茶室では週に一度、季節のお花を入れかえています。そんなお花たちに影響されて、最近あちこちの花屋さんを巡りながら色々と勉強している丹藤さん。「ころんとしたまん丸の黄色い菊、秋の綺麗な満月に見えませんか?」とポツリ。「もうすぐ十五夜だねぇ。」と答えるスタッフに、お客様がそんな風に見てくれるかな、と、ちょっと楽しみに手入れをする丹藤さんでした。
9.23(日)
・様々な植物のスケッチが展示してある2階ギャラリー展示「トトロの生まれたところ ふるさとスケッチ日記」。4歳くらいの男の子が目を輝かせながら見ています。すると、「ぼく、これ持ってる!」と何やらポケットをゴソゴソ探し始めました。でてきたのは帽子を被ったままのドングリ。「それどうしたの?」の聞いてみると、来るときに公園で拾ったそうで「持って帰って宝物入れに入れるんだ!」と教えてくれました。
9.24(月)
・2階の廊下にあるウィンドウの模様替えが行われ、3つある窓が生まれ変わりました。気球の柄がたのしい女子トイレの壁紙がトートバッグになったグッズを飾ったラブリーな窓や、窓の向こうにまた窓が広がる光が満ちた小窓など、評判です。
9.25(火)
・広島で行われていた「ジブリの大博覧会」の撤収作業へ行ったショップの森田さん。そのまま広島に宿泊した翌朝、非常に残念なミスに気が付きました。両方左足の靴下を持ってきたそう。わかったときには絶望したとのこと。足袋下ならではのミスですが、このエピソードもきっとお客さまに「僕と同じミスをしないよう気をつけて」と活かされることでしょう。
9.26(水)
・お母さんと一緒にテイクアウトに来た6歳くらいの元気な女の子。お会計の際、折り紙で作ったトトロを出してくれました。思いもよらない贈り物に癒されて「よし!がんばるぞっ!」と気合いを入れなおす曽我さん。デッキで休憩した後、また美術館の中へと戻っていく女の子に元気をもらったカフェスタッフでした。
9.27(木)
・経理の鵜木さんがスタジオへ席が移ることになり、せっせと荷物を運んでいます。美術館からスタジオに移動したスタッフは多いので、初日から特にお互い遠慮が生まれることもなく、さっそくあちこちで仕事を頼まれる鵜木さん。「時間があるなら畳んで」と言われ嫌がることなく洗濯物を畳んでいたりと、引っ越し早々引く手あまたな状況です。
9.28(金)
・中央ホールにいるパン種くん。横にあるテーブルにはタマゴ姫と共にチーズやブドウなどの果物があります。その中のバナナを持って「モシモシ〜?」と始めた欧米男性。一緒にいたお友達もテーブルにあるパンを持って「Hello?」と電話ごっこをしていました。するとその姿を見ていた山口さんが、ごあんない所に置いてある栗を手に取って「Hi~!」と参戦。電話は無事につながったようで、パン種くんの見守る中、3人の楽しいホットラインが開設されていました。
9.29(土)
・本日と明日の2日間は、三鷹市民と近隣市民デー。この2日間は、ベーゴマの達人をお招きしての「昔あそび体験イベント」が恒例となっています。皿回しやお手玉など昔懐かしい遊びに大人たちも夢中。中には4時間も遊び続けた兄弟もいました。最初は達人やショップのスタッフがお手伝いしながら回していたベーゴマを、自分一人で回せるようになったときの子ども達の嬉しそうな顔といったら!子どもと遊ぶのが大好きな永野くんは、1日ベーゴマを回して手がボロボロになっていましたが、とても充実した日になったとのことでした。
9.30(日)
・台風24号が三鷹に最接近する前夜、スタッフも早めの帰宅となりました。全員が準備を整えて、いざ帰宅!となったところで、ひとりそわそわしている人が。カフェの丸山店長が「自転車のカギがない!」と蒼い顔で探しまわっているではありませんか。その後自転車置き場など屋外で暴風の気配を感じながらも残っている人手で捜索しますが、まったく見つかりません。そのうち、電車を気にして一人、また一人と帰って行き、近隣に住んでいるスタッフだけで再度捜索にかかります。しかし鍵は見つからず、諦めようとしかけたそのとき、「あった!!」と丸山さんの声。みんなが駆け寄ると、なんと、自分のリュックの中にあったそう...。なにもこんな日に...!と周りから深い深いため息が漏れていました。