2008年11月【番外編】青森県三戸へ


樹齢約100年の古木で育つ「100年りんご」。カフェ麦わらぼうしでは2004年の「厚切りりんごのタルト」(2004.11.1~05.04.28)で初めて使用し、「百年りんごのアップルティー」(05.12.1~06.2.27、06.11.1~07.1.8)、「百年りんごのクランブルケーキ」(06.11.1~07.1.31)とデザートや紅茶の食材として使っている。
青森県三戸の自然に囲まれたりんご農園の創業は明治時代で、3代前のおじいさんの時代から100年以上の歴史を持つ「紅玉」の木を大切に育てている。
その古木からなる真っ赤なりんごは酸味と甘味が濃縮され、長い歴史に育まれた自然のエネルギーを感じる。

農園はりんごの栽培技術の高い地域にあり、他にも沢山の果樹農家がある。私たちがお邪魔した日は、雲一つない青空が広がり、この時期には珍しく、ぽかぽかととても気持ちのいい陽気だった。
そんな中私たちをりんご農家さんはご家族みんなで温かく迎えてくれた。

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まず見せてもらったのは、りんごを重さで仕分ける機械。ぐるぐるまわる機械にりんごを乗せると、重さで分別してくれるそうだ。カフェスタッフが実際にりんごを乗せてみるとかなりのスピードで仕分けされていった。仕分けされたりんごは、木箱に詰めてとっても大きな果実用冷蔵庫に入れられる。庫内はまだまだ広く余裕があったが、全ての収穫が終わる頃には冷蔵庫がいっぱいになるそうだ。この冷蔵庫で、収穫したりんごを保管し順に出荷していくとのことだった。

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その後、実際にりんご園に移動し、みんなで100年りんごの木を見学した。100年その地にある木は他の木と比べ、幹がとても太く堂々としていた。幹や枝から苔や草が生えてきており、そこに何年もあるという歴史が見えてきた。枝には折れないように添え木がしてあり、1本1本の木を大切にしているのが伝わる。「木の手入れや農地での作業は朝から晩まで忙しいけれど、子どもの世話と同じだから苦労ではないですよ。」とのこと。今回は100年りんごの実はほとんどが収穫済みだったが、1つだけ残っている実を発見!奥さんに長い棒を使って採ってもらった。愛情をたっぷり受けた100年りんごは、真っ赤に熟していてとてもいい香りがした。

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そして今度は、りんごがたわわに実るところへ。移動中の車から見える景色はりんごの赤と葉っぱの緑の色合いがとても可愛かった。また太陽に照らされきらきらひかる様子はとても綺麗だった。りんご畑に着いたら、各自りんごの収穫体験がスタート。今度の品種は「ふじ」だ。慣れないうちはりんごがなかなか木から離れず難しかったが、農家さんにコツを教えてもらいその通りにやると、プチンッと面白いようにきれいにりんごが収穫できた。もいだりんごをその場で丸かじりすると、一同感動!今までに食べたことない位濃厚な香りと程よい甘さと酸味が広がって、「こんなにりんごが美味しいものだったなんて!」「こんなに美味しいりんご食べたことない!」とみんな驚いている様子。蜜がたっぷり入ったりんごを、みんな夢中で食べていた。ひとしきり食べた後は、収穫用のかごを肩からかけて本格的に収穫体験。もいだりんごをかごに入れていくのだが、りんごと言えども数が増えるとかなりの重さ。私たちはほんの数十分体験しただけだったが、この作業を1日中続けるのはとても大変なことだ。普段何気なく食べている食物も、いろんな人の手と労力を重ねて作られていることを身をもって学べた。

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体験が終わった後は、農園で採れたりんごで作ったりんごジュースや、あんずのジャムをご馳走になった。ジュースはさわやかで飲みやすく、あんずのジャムは濃厚でとても美味しかった。ジュースを飲んでいる時に、「添加物が入っていると澱(おり)が沈まないんだよ」と教えてくれた。もちろんジュースはりんごの成分が沈殿していた。
「昔は紅玉などの酸味が強くて固めのりんごが好まれていたが、最近では甘味があって水分の多いりんごが好まれている。品種改良された今の時代に合ったりんごも大事だが、私は紅玉や昔ながらの品種を1本でもいいから作り続けていきたいんです。」と話された。農家さんのりんごに対する気持ちがとても伝わってきた。
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りんごの木1本に生るりんごの数は約500個だそうで、1本の木に実が多く生れば生るほどりんごが美味しくなるそうだ。そして昨年はひょうが降った影響で販売できなくなったりんごが多くあったそうだが、今年は天候に恵まれ、早い時期から収穫ができたとの事。農園にもとてもたくさんの実が生っていた。
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今回の農園見学でいろんな事を学べた。1番印象に残っているのは農園のみなさんの笑顔と温かい人柄だった。出荷中でお忙しい中、みなさんどうもありがとうございました!