三鷹の森ジブリ美術館企画展示ジブリの森のレンズ展
2013年6月1日(土)から
6月1日から、新しい企画展示がはじまります。
私たちの身のまわりには、レンズを利用した物がたくさんあります。代表的なものはメガネやコンタクトレンズでしょうが、近年いちばん身近なのは、皆さんがお持ちの携帯電話のカメラに使われているレンズでしょう。
そんな身近なレンズが、どんな仕組みでどんな働きをしているのか...と尋ねられたら、なんとなく、答えられない人も多いのではないでしょうか。
スタジオジブリが作る映画も、映写機に組み込まれたレンズの働きのおかげでスクリーンに大きく映し出され、たくさんの人々に楽しんでもらえています。
紀元前の昔から人々は、小さな穴から差し込んだ光が壁に"像"を映し出す不思議を知っていました。この"像"をもっと明るく、くっきりと映し出したいという欲求が、レンズを生み出し、現在の映画上映にまで結びついているのです。
ジブリ美術館では、紙に描かれた絵が動き出し、上映のためのフィルムとなるまでを、常設展示のなかでご覧頂いておりますが、この出来上がったフィルムを"上映する"には"レンズ"の存在が不可欠なのです。
今展示では、身近だけれども良くわからない"レンズのはたらき"を、見世物小屋風の屋台を渡り歩き覗きこんでいるうちに、実感して頂けるように致しました。
レンズを通して覗いてみると、目の前に置いてある物が、大きさが変わったり、形が変わったり、明るさが増したように見えたりします。こうしたレンズを通して見る不思議な感覚を、味わってみてください。
そして、レンズで見る世界を、見世物として多くの人と一緒に楽しめるように工夫した昔の人たちに習って、自分たちの手で"動く絵"を壁に映し出せる展示物もご用意いたしました。
さらに、館内入場券の"フィルム付きっぷ"を、自らの手で壁に映写もして頂くこともできます。
あまりにも身近な存在がゆえに、その存在自体を忘れがちな"レンズのはたらき"を、この展示を機に、楽しみながら、新たな発見をして頂けたら嬉しく思います。