三鷹ネットワーク大学でアニメーション文化講座が開講されます
2019.12.02
このお申込みは終了しました。ご応募ありがとうございました。
アニメーション文化の普及啓発活動の一環として開講したアニメーション文化講座も8回目を迎えました。
今年度は、「アニメーション文化講座 表現の追求 "手描きのアニメーション美術"」と題し、制作現場で活躍してきた当事者や研究家のみなさんを講師におむかえし実施いたします。
講座名
三鷹ネットワーク大学企画講座/三鷹の森ジブリ美術館協力
アニメーション文化講座 表現の追求 "手描きのアニメーション美術"
講座趣旨
アニメーション作品においては、キャラクターを取り巻く世界を作り出すために美術スタッフが大きな役割を担い、その仕事ぶりが作品のクオリティを決めると言っても過言ではないでしょう。
日本では1932年に、動画と背景が明確に分かれた全編セルロイドを使用した作品が制作され、美術はキャラクターが躍動する舞台装置の作り手として本格的に歩み出します。初期は演劇の書割のような単純なものでしたが、次々と作品が制作されるにつれ、表現と技法を掘り下げていったのです。
現在では、作画や仕上、撮影などのセクションと同じように、美術もデジタル化が進み、ほとんどが絵の具からコンピューター上での作画に替わりました。ただ、美術スタッフが設定や描き方を考え、膨大なボードと呼ばれるイメージ画を描き、試行錯誤の末作り上げるのは、セル・アニメーションの時代からなんら変わっていません。これらの作業は、日本のアニメーション美術が積み重ねてきた基礎の上に成り立っているからです。
今回の講座では、心に残る数多くの作品の美術監督を務めてきた小林七郎氏をはじめ、アニメーション関係者の取材を重ねて書籍や画集の数々を監修した野崎透氏、西洋と日本の近代・現代美術を研究してきた東京国立近代美術館主任研究員の鈴木勝雄氏をお迎えして、各専門の方々の視点から、日本のアニメーション美術を紐解いてみたいと思います。
日本では1932年に、動画と背景が明確に分かれた全編セルロイドを使用した作品が制作され、美術はキャラクターが躍動する舞台装置の作り手として本格的に歩み出します。初期は演劇の書割のような単純なものでしたが、次々と作品が制作されるにつれ、表現と技法を掘り下げていったのです。
現在では、作画や仕上、撮影などのセクションと同じように、美術もデジタル化が進み、ほとんどが絵の具からコンピューター上での作画に替わりました。ただ、美術スタッフが設定や描き方を考え、膨大なボードと呼ばれるイメージ画を描き、試行錯誤の末作り上げるのは、セル・アニメーションの時代からなんら変わっていません。これらの作業は、日本のアニメーション美術が積み重ねてきた基礎の上に成り立っているからです。
今回の講座では、心に残る数多くの作品の美術監督を務めてきた小林七郎氏をはじめ、アニメーション関係者の取材を重ねて書籍や画集の数々を監修した野崎透氏、西洋と日本の近代・現代美術を研究してきた東京国立近代美術館主任研究員の鈴木勝雄氏をお迎えして、各専門の方々の視点から、日本のアニメーション美術を紐解いてみたいと思います。
講座スケジュール
第一回 1/14(火)
日本のアニメーション美術 ~はじまりから今まで~
アニメーションの美術は、背景画だけでも一つの作品として完結していると思われがちですが、実際には動画とのバランスの中で制作されています。日本のアニメーションの黎明期から、今ある多種多様な表現が生み出されるまで、背景画はどのように考えられ、描かれてきたのでしょうか? 美術を担った方々のお話をご紹介しつつ、美術が果たしてきた大きな役割とその劇的な変化をたどっていきます。
講師:伊藤望(三鷹の森ジブリ美術館学芸員)第二回 1/21(火)
アニメーション美術の第一人者・小林七郎がいまのアニメに物申す!
多かれ少なかれアニメに親しんできた人で、小林七郎さんの背景美術を一度も目にしたことがないという人はおそらくひとりもいないのではないでしょうか。多数の作品の美術を手掛けてきた講師の足跡をたどることは、そのままアニメーション美術の歴史をたどることと同義と云えるでしょう。小林さんの原点、小林プロの理念、出崎統さんとの出会い、そして描き手たちが心のままに描き、新たな表現を発見する可能性、絵を描くという行為の素朴な楽しさについて語っていただきます。
講師:小林七郎(アニメーション美術監督、小林プロダクション元代表取締役)第三回 1/28(火)
登場人物の心情を表現する背景
「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」の美術監督である故・井岡雅宏氏はそれまで単なる書割に過ぎなかったアニメーションの背景を喜びや悲しみといった登場人物の心情までをも伝える"表現"へと昇華させました。そうした革新はどうして可能となったのか? 高畑勲監督や宮崎駿監督らへの過去の取材、そして井岡氏が描いた美術や背景の絵画的な特徴を通して、アニメーション美術としての同氏が成し遂げた仕事について考えます。
講師:野崎透(脚本家、日本大学芸術学部映画学科講師)第四回 2/4(火)
高畑勲アニメーションの背景画と美術史
アニメーションにおける背景画を「美術」と呼ぶ歴史は、実写映画における「美術」に由来するものと考えられますが、今回の講座では、講師の専門領域である「美術史」からアニメーションの背景画に接近します。美術をこよなく愛し、つねに絵画を参照しながらアニメーションの表現スタイルを更新していった高畑勲監督の仕事を手掛かりにすることで、背景美術の「美術」たる要素に注目しつつ、その魅力と表現の可能性を絵画史の側から明らかにします。
講師:鈴木勝雄(東京国立近代美術館主任研究員)
※詳しい講義内容は、シラバス(PDF 935KB)をご参照ください
開催概要
日時 | 2020年1月14日(火)、21日(火)、28日(火)、2月4日(火)(全4回通し受講) 19:00~20:30 |
場所 | 三鷹ネットワーク大学(JR三鷹駅南口) |
定員 | 50名(※先着制) |
受講料 | 一般 3,000 円 ※詳細は、シラバス(PDF 935KB)をご参照ください |
お申し込み | 申込受付 12月3日(火)午前9時30分~ |
※三鷹市民だけでなく、老若男女、どなたでも参加できます。
※4回通しでの受講となります。一回のみの申し込みはできませんので、ご了承ください。
※三鷹ネットワーク大学WEBサイトから直接申し込むか、申込用紙を入手して必要事項をご記入の上、「FAX」「窓口」「郵送」のいずれかの方法で同大学へお申し込みください。(定員:50人 先着制) なお、申込には「受講者登録」が必要です。
詳しくは、三鷹ネットワーク大学WEBサイト をご確認の上、お申し込みください。
みなさんの参加をお待ちしています。
お申し込み・お問い合わせ:
NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構 http://www.mitaka-univ.org
TEL 0422-40-0313
開館時間 9:30~21:30(入館は21:00まで)/ 日曜日は17:00まで / 月曜・祝日は休館