三鷹ネットワーク大学でアニメーション文化講座が開講されます
2024.11.03
アニメーション文化の普及啓発活動の一環として開講したアニメーション文化講座も11回目を迎えました。
今年度は、「アニメーション文化講座 手描きアニメの粋を集めて」と題し、三鷹の森ジブリ美術館で開催中の企画展示「君たちはどう生きるか」展との連動企画として開催いたします。
講座名
三鷹ネットワーク大学企画講座/三鷹の森ジブリ美術館協力手描きアニメの粋を集めて
手描きアニメの粋を集めて
講座趣旨
宮﨑駿監督の最新長編映画『君たちはどう生きるか』が2023年7月に公開され、同年11月から、三鷹の森ジブリ美術館では「君たちはどう生きるか」展 第一部 イメージボード編を、続いて2024年5月から第二部 レイアウト編を開催しました。そして、11月23日(土)からは第三部 背景美術編が始まります。
これらの展示は、三鷹の森ジブリ美術館の初代館長でもある宮崎吾朗監督が企画・監修しました。デジタル化が進むアニメーションの現場では近年稀となった、作画も美術も、ほぼすべて紙に鉛筆や絵具で描くという手法を取ったことで、絵が「モノ」として残っていることに着目したといいます。
講座の第1回では、そんな宮崎吾朗監督が展示を作りながら、映画について分かったこと、昨今のアニメーションについて考えたことを語ります。 第2・3回は、映画制作のメインスタッフをお招きし、7年という歳月をかけて作られた『君たちはどう生きるか』の技術や表現について、作画の視点、背景美術の視点から語っていただきながら、宮﨑駿監督が目指した理想について明らかにします。 第4回は「手描きアニメの未来」と題し、押山清高監督と井上俊之さんをお招きします。『君たちはどう生きるか』『ルックバック』両作品に携わり、さまざまな技術が入り乱れる制作現場をよく知るお二人に、アニメーションの将来について広く語っていただきます。
講座の第1回では、そんな宮崎吾朗監督が展示を作りながら、映画について分かったこと、昨今のアニメーションについて考えたことを語ります。 第2・3回は、映画制作のメインスタッフをお招きし、7年という歳月をかけて作られた『君たちはどう生きるか』の技術や表現について、作画の視点、背景美術の視点から語っていただきながら、宮﨑駿監督が目指した理想について明らかにします。 第4回は「手描きアニメの未来」と題し、押山清高監督と井上俊之さんをお招きします。『君たちはどう生きるか』『ルックバック』両作品に携わり、さまざまな技術が入り乱れる制作現場をよく知るお二人に、アニメーションの将来について広く語っていただきます。
講座スケジュール
第1回 11/26(火)
「君たちはどう生きるか」展を作りながら考えたこと
「君たちはどう生きるか」展は、これまでの三鷹の森ジブリ美術館の企画展示としては異色の絵と短いキャプションだけで構成された所謂"美術館的"な展示です。このような構成にしたのは、絵を一点一点見てほしいという宮崎吾朗監督の思いからでした。デジタル化が進んだ現在、制作過程で生まれたものがデータではなく、「モノ」として残ることは少なくなりました。アニメーション映画監督であり、ジブリの世界を具現化させたジブリパークの監督でもある宮崎吾朗監督が、イメージボードや全1,259カットのレイアウト、背景美術の一枚一枚見て、何を受け取り、考えたのかを語ります。
講師:宮崎吾朗 聞き手:北山萌夏第2回 12/3(火)
鉛筆を使い手で描かれた『君たちはどう生きるか』の作画
『君たちはどう生きるか』で描かれた原画や動画の作画枚数は、約14万枚にもなります。その作画のほとんどすべてが、アニメーターたちの手によって鉛筆で描かれました。ここでは、そのアニメーターたちが描いた原画を統括する作画監督を務めた本田雄さんと、250カット近くを担当し、宮﨑駿監督からの信頼も厚いアニメーターの山下明彦さんに、ジブリ以前の仕事から『君たちはどう生きるか』までの話を伺います。『君たちはどう生きるか』の作画については、実際に使われたカットの原画やレイアウトなどを参照しつつ、現役アニメーターならではの、具体的なエピソードを聞いていきます。
講師:本田雄、山下明彦 聞き手:齊藤睦志第3回 12/10(火)
『君たちはどう生きるか』の背景美術はどのように描かれたのか
現在、アニメーションの背景美術はパソコンやタブレットなどで描かれることが多いのですが、『君たちはどう生きるか』では、1,200カット以上の背景画のほとんどが、紙とポスターカラーによる"手描き"で描かれています。ここでは、『君たちはどう生きるか』で美術監督を務めた武重洋二さんと、『崖の上のポニョ』で美術監督を務め、『君たちはどう生きるか』でも重要なシーンの背景美術を担当した吉田昇さんに話を伺います。ジブリ作品における背景美術がどのようにして描かれるのかを、いくつかの背景画を取り上げて、具体的に解説してもらいます。
講師:武重洋二、吉田昇 聞き手:齊藤睦志第4回 12/17(火)
手描きアニメの未来
第4回は「手描きアニメの未来」と題し、アニメーション映画『ルックバック』の押山清高監督とカリスマアニメーターの井上俊之さんをお呼びし議論していただきます。お二人は、ほぼ紙と鉛筆による「手描き」で作られた『君たちはどう生きるか』に参加されただけでなく、『ルックバック』ではデジタル技術を取り入れつつも原画の描線のニュアンスを活かした表現で注目を集めました。そんな「手描きアニメ」の魅力を受け継ぎつつ、最新テクノロジーを活用した現場での経験も豊富なお二人に、「手描きアニメの未来」について、世代、作風を超えた幅広い視点から語っていただきます。
講師:押山清高、井上俊之 聞き手:高瀬康司
※詳しい講義内容は、シラバス(PDF2MB)をご参照ください
開催概要
日時 | 2024年11月26日(火)、12月3日(火)、12月10日(火)、12月17日(火)(全4回通し受講) 19:00~20:30 |
場所 | 三鷹ネットワーク大学(JR三鷹駅南口) |
定員 | 【 対面受講:
40名】+【 オンライン受講:60人】(※先着制) |
受講料 | 一般 3,000 円 ※詳細は、シラバス(PDF2MB)をご参照ください |
お申し込み |
※三鷹市民だけでなく、老若男女、どなたでも参加できます。
※4回通しでの受講となります。一回のみの申し込みはできませんので、ご了承ください。
お申し込み・お問い合わせ:
NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構
TEL 0422-40-0313
開館時間 9:30~21:30(入館は21:00まで)/ 日曜日は17:00まで で