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2006年5月18日『王と鳥』と同時上映決定!グリモー名作短編3作品
『ポール・グリモー監督 短編作品 特別上映決定!』と、本サイトでもお伝えしてまいりましたが、このたび、同時上映される短編アニメーション作品が決定しました!
『王と鳥』と同時上映されるのは、日本劇場未公開となるポール・グリモー監督の名作短編アニメーション3作品。グリモーの代表的な短編作品である『小さな兵士』、『避雷針泥棒』、『かかし』です。ポール・グリモーのご夫人と、ジャック・プレヴェールのご遺族の協力により、貴重なフィルムプリントでの上映が実現しました。
短編作品は、以下の日程で、『王と鳥』と同時上映されます。今では本国フランスでも劇場では滅多にお目にかかれないグリモー名作短編3作品を、この夏、『王と鳥』とともに是非スクリーンでお楽しみください!
雪降る街のおもちゃ屋。見つめあう少年と少女、ふたつの人形。しかし、『おもちゃ全面破壊令』が発令され、少年は小さな兵士となって戦地へ向かわなければならなかった……。大戦直後に制作され、全フランス人を感涙に咽ばせたグリモーの戦後第一作。ウォルト・ディズニーが「これは自分が作りたかった作品だ」と言い、グリモー自身も「最も出来のよい短編」と語った。1948年、ヴェネチア国際映画祭アニメーション賞受賞。(1947年|11分|スタンダード|モノラル)
雷鳴がとどろくパリの夜。仮面の少年は、家々の屋根から、次々と避雷針を泥棒してゆく。警戒中のヒゲの警官2人は、少年をなんとか捕まえようとするが……。光と影のコントラストと、高所恐怖症を誘うような垂直空間の活用が見事な一作。エルジェ作の「タンタンの冒険シリーズ」に、グリモーへのオマージュとしてヒゲの警官2人組が登場するなど、後のクリエイターに与えた影響も大きい。1946年ヴェネチア映画祭一等賞受賞。(1944年|10分|スタンダード|モノラル)
浜辺近くの田園。おひとよしの“かかし”は鳥たちを追い払いもせず、ずるがしこいネコから守って、帽子の中に匿ってやる。しかし、水着のグラビアに興奮してしまうスケベな“かかし”は、女装したネコの色仕掛けにまんまとはまってしまい……。「避雷針泥棒」同様、ドイツ占領下のパリで作られたジャン・オーランシュ脚本の一作。1943年、エミール・レイノー賞受賞。 (1943年|10分|スタンダード|モノラル)