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パンダコパンダ の 解説
今から36年前、日中国交正常化を記念して中国から2頭のパンダが贈られました。
日本では初めて目にする愛らしいパンダに大人から子供まで心を奪われ、空前のパンダブームが巻き起こりました。
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そのころ、高畑勲・宮崎駿らは、スウェーデンのリンドグレーン原作「長くつ下のピッピ」のアニメーション化を企画していたのですが、企画は頓挫。
そこでオリジナル企画として「パンダコパンダ」を立ち上げます。こうして制作された映画が、「ピッピ」の影響を色濃く感じられる作品となったのは、至極自然のことでした。
ピッピといえば、「世界一つよい女の子」として有名です。
馬を軽々とで持ち上げてしまうほどの力持ちで、サルといっしょに自由気ままに暮らしている女の子です。
「パンダコパンダ」の主人公ミミちゃんも、おばあちゃんの留守をひとりで守りながら、元気に暮らしています。
竹やぶのあるステキなお家に住み、お料理もお洗濯も上手に出来るミミちゃんは、子どもたちの憧れの的。
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そんなミミちゃんの家に、ある日、パンダの子パンちゃんとお父さんパパンダがやって来ることで、ミミちゃんの暮らしはさらに楽しいものになってゆくのです。
天真爛漫なミミちゃんと、それを見守るパパンダや近所の人たち。
とっても能天気に見える彼らの生活には、しなやかで力強い、子ども本来の力が溢れています。
だから、誰が見ても思わずほっとしてしまうのかもしれません。
パンダと一緒に暮らすワクワク感はもちろん、作品全体に散りばめられた極上のユーモアや、思わず吹き出してしまうようなラストシーン。
36年の時を経ても、無敵の面白さを誇る、高畑勲、宮崎駿コンビの名作、そして彼らが今なお愛してやまない作品「パンダコパンダ」をぜひこの機会に、劇場でご覧下さい。